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インディ新作を見たらノスタルジックを感じた話

 映画が好きだ。小さい頃からTV放送の映画をよく観ていた。歯を磨いて、パジャマに着替えて腰を据えてTVの前に陣取る瞬間は幼いながら至福の時だったのである。昔の金曜ロードショーの夕陽をバックにしたOPや、ゴールデン洋画劇場の次々と入れ替わるアニメOPはこれから観る映画の期待を高めに高めてくれたし、本編に入る前には、最近ではめっきり見かけない映画解説者によるストーリーや役者、監督の簡単な紹介があったのも良い。
 そんな昭和の時代に色んな映画、特に洋画が好きになった。そのうちの一つががインディ・ジョーンズのシリーズだ。特に初めて観た「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」は子供心に強い印象を抱かせた。考古学者にして冒険家の主人公が、少年助手や金髪美女と一緒にジャングル奥地の邪教集団と戦うという、ある意味コテコテのストーリーに加えて、トロッコを使ったチェイスや鞭を巧みに使うバトル、科学で解明できない神秘の力との遭遇など小学生にはたまらない展開のてんこ盛り。
1作目の「レイダース/失われたアーク」の方が名作という声はよく聞くが、マイ・フェバリット・インディ略してMFIは「魔宮の伝説」なのである。
 そんなインディ・ジョーンズも歳を重ねた。今回の「運命のダイヤル」で主演のハリソン・フォードは80歳!!これで見納めかな?と思い、おじいちゃんインディ最後の冒険をスクリーンで堪能しに行った。
 この文章に目を通して下さる貴重な方の中には未見の方もおられるかもしれないので、ネタバレは避けつつも感想等を少し書き連ねてみたい。
 今回の「運命のダイヤル」は自分にとってはインディ・ジョーンズ映画の良いところをダイジェストにしつつ、年老いたインディの心と体をエピローグとしてまとめてくれた作品だった。
 “往年のファンの皆さんが観たいのはこんなインディだよね?”という制作側の気持ちが見え隠れするのだが、はい、確かに観ているこちらもそういうのを求めているのです。これまでの作品のオマージュのような場面が多々出てくるし、インディと言えば良い意味でB級アクション大作だと思うのだが、今回も世界を股にかけたアクションの連続。監督による年老いたインディの哀愁すら漂う描写もとても良かったと思う。
 でもね、先に述べたオマージュのように感じられるシーンの連続を観てると、目の前のシーンよりもこれまでの作品の思い出を振り返ってしまうんだよね。歳のせいか昔のことはよく覚えているわけで、敵役が再びナチスというシリーズの定番や、ミッツ・マケルセン(とてもダンディでカッコ良い♪あんな親父になりたい)の冷酷なんだが、どこか詰めが甘い敵の姿もこれまでの悪役によく見られた流れな訳で。個人的にトゥクトゥクを使ったチェイスシーンは、魔宮の伝説でのトロッコチェイスを思い出すようなカット割りだったし、製作陣のアイデアを感じてとても楽しめた。
 あれ?なんで運命のダイヤル観てるのに、レイダースの馬のシーン思い出すの?魔宮の伝説のショートラウンド少年思い出すの?最後の聖戦のナチスのシーン思い出すの?クリスタルスカルの…は特にありませんでした。新作映画を観ているはずなのに、過去作を思い出してノスタルジックに浸るとは思いもしなかった。
 勝手な解釈かもしれないが、今回の映画制作は大変だったと思う。今作でシリーズを最後とするならばインディ・ジョーンズの人生のエピローグを描くのは避けて通れないし、新規のファンというよりも往年のファンに満足してもらえる作品作りを目指すのは必然だろう。さらにディズニーが制作に絡んでくると映像描写もあまり過激にできないだろうし、高齢の主演俳優の使い方も悩むだろう。何よりこれまでの作品を撮ってきたスピルバーグ監督という大きな壁がある。それでも一つの作品としてきちんと結末を迎えられ、それを劇場で観られたのは良かったと思う。
 結果として、劇場を後にした時感じたのはインディ映画をこれまで観た思い出がとめどなくノスタルジックに溢れつつ、インディに「ありがとう」と感謝を抱く心だったのである。

 巷には、数多くの映画に詳しい方がおられ、今回の「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」について賛否両論含めて様々な意見が溢れている。自分は昔から、映画を小難しく考えながら観るのは苦手なので、あくまで自分の心が揺り動かされたか、単純に面白かったかで映画の感想を語りたい。というわけで今回の映画は…

星★★★★☆ です!(これまでのシリーズの思い出足して0.5加算)

※でもやはりMFIは魔宮の伝説!誰が何と言おうと!!

 記念すべき2回目の投稿は映画についてだった。さて次回3回目の投稿が、三日坊主瀬戸際の正念場である。書きたいことはたくさんあるんですけどね。まさか多くの方からスキやフォローいただけると思っていなかったので大変励みとなっております。ありがとうございます。

                    ではでは、To be cotinued…

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