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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿209

第208回から続く



今週は、第2四半期の終わりの週です。この週は大事な週です。


皆さん、今一度、第152回寄稿以降くらいのところから、この寄稿を振り返って読んで頂けますと嬉しいです。何かしら、皆さまのお役に立つことが少しくらいは書かれているのではないかと我ながら思っております(大変僭越です)。

この寄稿は、マーケットが上がったら上がったなりのコメント、下がったら下がったなりのコメントという日和見主義はとっておりません。
第152回寄稿はじめ、第156回寄稿以降アメリカのクレジット市場について触れ、メザニン債について触れ、証券化ビジネスの不調について触れ、第161回寄稿では商業用不動産について触れ、第172回寄稿などで、ノンバンクについて触れ、以降、プライベート・エクイティ・ビジネスについて触れて来ました。

水面下のクレジット市場で起こっている事


これらの今後今年後半にかけての重要なポイントです。なぜか?水面下のクレジット市場で起こっている事は、これはどこかで株式市場にめぐりめぐって反映されますから。

本当に問題があるのはどこか?バンク(銀行)が話題になりがちですが、本当に問題なのはノンバンク(プライベート・エクイティ・ビジネスなど)です。
それらの発端は?メザニン債から始まったABS(Asset Back Securities/資産担保証券)はじめとした証券化ビジネスの不調です。

商業不動産担保証券(CMBS・Commercial Mortgage Backed Securities)、商業不動産ローン担保証券(CRE CLO・Commercial Real Estate Collateralized Loan Obligation)というところの証券化ビジネスなど。


FRBが取り組んでいる事は、バランスシートの縮小、QT(量的引き締め)


そして、FRBが取り組んでいる事は、バランスシートの縮小、QT(量的引き締め)です。複数の元FRBのエコノミスト達が明確に指摘しているように、BTFP(FRBの新しい緊急貸出措置)はQEでもQTでもありません。過去のこの寄稿で繰り返し述べて来た通りです。FRBは今後もQTに取り組んで行くよ~っと。


今年初めからこれまで、このQT効果が、過去のこの寄稿や直近の寄稿で述べてきました通り、相殺されてきています。ゆえに、相殺されなくなるのはいつどこでなのか?QT効果だけが際立つのはいつどこでなのか?それですね。

僕の全般的な見方というのは、インデックスのレベルで言えば、フロス(泡、あぶく)で高いところあれば4300くらいまで見ていましたが、実際にはその上100ポイント以上あったわけですから、外れてます。外れている事はすでに過去の寄稿で認めております。

ただ、考え方の根底にある部分は、そうそう、何も特段変わっておりません。過去のこの寄稿で述べて来たような考え方でおります。マーケットと何も関係ありませんが、この寄稿でも述べさせて頂きました自分の個人的事情により、こうしてお話させて頂くことをさせて頂いておりますが、自分が真剣に相場に対して行動する、実際に取り組むという状況にはありません。この点がこれまでとは違うだけです。

僕はこのような考え方でおります。そして、常に金融状況と流動性が大きなポイントだと思っております。

いっぽう、第208回~週末の補足であえて取り上げました世界を代表する機関投資家の要職を務めるアメリカの専門家の方~”少々の臆病さやおそるおそるというところはあるにせよ、これはもうベアーマーケットラリーとは呼べない、これを新しいブルマーケットと呼ぶ”とメディアを通じて明言されておられました事。

この方の言うとおりになるという事を述べているのではありません。この方は、”その悪さ”が軽減された、第2四半期の企業業績の”改善”ということについても触れておられ、それを支えるのは金融状況であろうという事についても触れておられました。

僕の考え方に対して、僕のブレーキになっている、僕とはだいぶ異なった見方のこの方の見方。ただ、僕もこの方も、ポイントに置いているのは金融状況、流動性なんですよね。この方も僕も、これまで、この時点までは、流動性が吸い上げられてしまっているという見方はしていません。

この意味において、今週、この第2四半期の終わりの週に注目しています。
過去の寄稿で明確に述べましたが、イエレンさんがTGAからお金を引き出していた間、QT効果は相殺され続けてきましたが、いっぽうで、明らかに、クレジット、信用創造という点については、ダメージを受け続けてきたわけですから。

第2四半期の終了に際して、今一度、クレジット市場に目を向けておく、それを頭に入れておくとは大切であると僕は考えております。

僕がなぜ前述のこの専門家の方のご意見を取り上げるかと言いますとね。今、第2四半期の終わりのところで、端境期、微妙な時期なんですね。なぜ、端境期、微妙な時期かと言いますと、この寄稿で述べております通り、いろんなことが”後ずれ”している時期でございましょ。そして、第3四半期に入りますと、TGAの再構築が本格的に始まる時期がやってくるわけですから。自分が過去200回超分、例えば、シリコンバレー銀行の事が起こって以来ですと、この寄稿では第133回寄稿以降ですが、そこで述べている事に、今回、この専門家の見方をスパイスのように加えて、少々意見を対比して、それをまた、今後のひとつの手がかりとにして行こうと目論んでおります。そのほうが、自分にとっては有益ですので。

いっぽうで、余談ですが。最近は特に、「価格」・インデックスのレベルについて気にもしていないのか、持論の展開には関係ないのか、触れていない。

「時」・タイミングについて触れていない。


ただ、なんらかの要因の羅列コメント。退屈ですね(笑)。
僕は、ツィートなどでも述べておりますが、物事を羅列される事、事実の羅列、これほど退屈な事はありません。かつて、お勉強のできそうな学生さん達とお会いさせて頂く機会を頻繁に頂いていた頃、皆さんに、「事実の羅列だけはやめてくれ、寝ちゃうよ」って、事前にお伝えしていました(笑)。

かつて、日本の学校で、その学校の卒業生何名かの方が、講演会をそれぞれするのでということで、楽しみにして聴きに行ったことがあります。楽しみにしていたので、新しいノートを用意して、一番前の席に陣取ってました。1人目、事実の羅列に終始。2人目、これまた事実の羅列。こんな事ウォール街でしてたら、とんでもなくどやされるだろうなあ~、貴重な時間を何だと思ってんだあ~、時間の浪費にすいぎないじゃないかあ~とか言う声が至る所から聞こえてきそうだなあと思いながら(笑)。その時は、まあ、一番前の席で、浅い眠りにつきました。


第210回へ続く




最後に …
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私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

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