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ジェンダーギャップ120位はどこから?

少しずつ書いていますが、今日はこれ。

教育 92位(スコア0.983)

かっこ内のスコアは1.0が男女平等を示します。男性の状況を1としたとき、女性が相対的に位置づけられる場所を数値で示しています。

ジェンダーギャップ指数をご存知のかたは、このように思うでしょう。
「どの国も同じようなもんなんでしょ」
確かに1.0に近い場所に多くの国がかたまっています。
下の図は報告書の中にある数値の分布を表しています。♢マークが平均値です。
教育は上から3つめのEducational Attainmentで、平均は0.950、日本は0.983です。確かに分布範囲の中では右寄り(上位)に見えますが、そこに国がひしめきあっていますので、92位なのです。

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さらに細かく見ていくと、日本が92位になっている理由がわかります。

中学高校の男女比率

女子48.8%、男子51.2%です。男女共同参画白書(令和2年度版)によると、高校進学率は、女子96.0%男子95.6%です。入学時には女子が多く、卒業時には女子が少ないということです。進学率は以下のグラフのように徐々に男女差がなくなりつつあります。

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引用元:男女共同参画白書令和2年度版

高等教育の進学率

高校を卒業した人の高等教育(大学、短大、専修学校など)への進学率を男女別にみると、スコアは0.952となっています。たしかに上記グラフで見ても常に女子が男子より低い数値です。家庭によっては現在でも、長男は大学に行くけど、他の子どもは行けない、などの話があります。経済格差の影響ももちろんありますが、それでもさらに男女差があります。

文理のこだわり

女子学生は文系に進学することが多いです。たとえ数学が得意でも科学に長けていても、理系に進むと就職先がないとか、結婚できないとかいう都市伝説まで残っているそうです。わたしの若い頃の話ではないですので為念。

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引用元:男女共同参画白書令和2年度版

文系か理系か、質問する人が多いですよね。文系と理系の乖離は日本の特徴だそうですよ。先進諸国では専門性は違っても、日本ほどの隔たりがないと聞きます。文系の頭は、とか、理系人間の考え方は、とか言いますよね。専門性はもっと幅広くあるのえ、一概に文系理系では語れないはずです。

個人的にすっごく嫌なのは、文系は感情で話すが理系は論理で話す、と括ることです。論理的に話すことはスキルです。専門分野が文系でも理系でも、他者に物事を説明するときや、複雑なものを解きほぐすには論理的思考が必要です。人間は時に感情的になりますから、文系理系関係ありません。

教育にも男女格差あります

学校教育は平等なのに、働くようになってから男女格差ができる、と言う人もいますが、根付いてしまっていることがわかります。

子どもたちが自分を大切にし、自信を持ち、自由に生きていくためにできることはなんでしょうか。男女平等や人権を教えることも必要ですが、もっとできることがあります。それは、わたしたち大人が自分を大切にし、自分に尊厳を持ち、他者を尊重し、自由に生きることです。自分も、家族も、友人も、近所の人も、みんなお互いを見ています。自由に生きましょう。

応援いただけると嬉しいです。 サポートしていただいた分は若い女性の育成にあてます。