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SFの書き方

とうとうこの時が来てしまったか……!

SF……! SFは……! 語るのが怖い……!

というイメージが定着してしまっている、SFは、読む分には楽しいですけど、書く分にはだいぶ胃がキリキリと痛くなる分野です。

そもそもSFとは何か、を定義づけなければいけないのですが、その定義づけからして論争が起こってしまうくらい、厄介で、ややこしいジャンルと言えるでしょう。

例えば、スターウォーズはSFなのか? ガンダムはSFなのか? という話をし出すと、これはもう、凄まじい勢いで派閥が分かれてしまいます。人によっては、涼宮ハルヒシリーズはSFだと言っている人もいるくらいです。

まあ、どの作品が、SFジャンルに当てはまるか、という話をここではしたいわけではないので、今回は、SFを書くにはどうしたらいいか、を論じていきたいと思います。

1.とにかくSFを摂取して、書く

今どきは、あえてSFを書きたいというより、書きたいものがジャンル分けすると何となくSFだった、ということのほうが多いのではないか、と思います。

あえてSFを書くぞ! という人は、相当SFが好きな方なのでしょう。

SFとは、ScienceFictionの略であり、その名称に基づくのであれば、内容にはいくらかの科学的アプローチは必須、となってきます。ここに関して異を唱える人はあまりいないでしょう。

問題は、どこからどこまでが科学的なのか、という程度についてです。もっと具体的に書くなら、作中の科学に関する要素がメインになっていればSFなのか、それともほんの一要素でも科学があればSFなのか、このあたりでも議論は勃発しがちです。

よしながふみさんの『大奥』が日本SF大賞を受賞したことで話題になっていましたが、これについては賛否両論、色んな意見があります。

そもそも書くのに当たって、かなり専門的な科学の知識が必要になるのではないか、と悩む人もいることでしょう。

ズバリ言わせてもらいますと、ジャンルのことや、知識のことで悩む暇があったら、まずは少しでもSFにジャンル分けされている作品であれば、とにかく摂取するべきです。「え、こんなのがSF?」と思う作品もあるかもしれませんが、出版社がSFにジャンル分けしているのなら、それはSFなのです。

難しく考えるとドツボにハマります。一番の答えは、古典も、最近の作品も、ひたすら読み漁り、SF作品に共通するテーマ性、メッセージ性を読み取っていくことです。

2.SFの肝はシミュレーション

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