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韓国人留学生に聞いた「情熱をもってやってることがうまくいくために必要な順番」の話

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https://note.com/ouma/m/m018363313cf4
(※今後書くお話も含めて20話になります)

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 韓国人の女の子が去っていった後、私は語学学校のパソコン室でクラスメイトの男の子に質問する。彼は私の隣に座ってパソコンを立ち上げながら答える。
「彼女、最後になんて言ってた?」
「ああ、情熱を傾けられることがうまくいくことならいいけど、どうしたらそれが分かるんだろうって」
 オーストラリアの語学学校に見学に来ていた女の子は、自分の将来について悩んでいた。自分のやりたいことを見つけて活躍していく友人と比べ情熱を傾けられることもなく、かといって何もせずにいると、時間ばかりが過ぎて焦ってしまうと言っていた。
「自分を一回、完全にからっぽにしてそこに何が埋まるかを見ておけば、自分がやりたいことは分かるっていう話だったよね」
「そうそう。だから焦ってスキルを身に着けるよりも、一週間だけとか、期限を決めて何もしない時間をつくるって言ってたんだけど。それで自分がやりたいことが分かったとして、それがうまくいく保証って何もないなぁって最後に言ってたよ」
「ああ、そっか、なるほど」
 彼がパソコンでメールチェックを始めたので、私も自分のメールを返したり写真データを整理したりする。ちょうど用事が終わって帰ろうと思ったところで、クラスメイトも終わったようだったので、一緒に学校を出た。
 学校のすぐ近くが海岸になっていて、学校のアクティビティでバーベキューをしたことがあった。自分たちはワーキングホリデービザでオーストラリアに来ていたが、学校の先生たちもワーホリビザで働いていたことには驚いた。なんとなく、先生っていうのは特別な資格のような気がしていたからだ。
 でも、語学学校の先生になるには、英語ネイティブであれば十分なのかもしれない。
「この近くに韓国料理のお店があってさ。おなか減ったし食べて帰ろうと思うんだけど、もしよければ一緒に行かない?」
「おお、いいね」
 夕方近くになるのに、まだ昼食を食べてなかったことを思い出して私は誘いに乗る。韓国レストランはサイドメニューが食べ放題なので、貧乏学生たちはみんなそこに食べために行くのだ。
「自分が情熱を傾けたいことで、うまくいけばいいんだけどね。それで生活ができて、より情熱を傾けられたら一番幸せじゃない?」
 私は韓国人の女の子の話を思い出して言う。
「それってさぁ、僕は逆のような気がしてるんだよね」

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