#コルクラボマンガ専科 演技・演出を遠藤環さんに習う
物語表現をコルクラボマンガ専科というところで学んでいます。今日は演出家・プロデューサーの遠藤環さんによる特別講義のまとめメモです。
気持ちを伝える演技とは?
表現しているだけではだめ。
人物の「感情」を伝えるために「演技」がある。
ストーリーが進んでいるだけでは、おもしろさを感じない。
登場人物の気持ちを理解して、その「気持ち」になれることが大前提。
=なり切っている、場に入っているなどという。
ただし、気持ちになっているだけではダメ。
1)登場人物の気持ちになる
2)動作(表情、仕草、体勢、動き)、音声で伝える。
動作は主に、手と目に顕著に出る。
どういう時にどんな表情、動作になるかを注目して、他者を観察するといい。
感情を乗せることができるマンガがいいマンガ。
演技を通じて相手に伝えるには、「表情」「画」「セリフ」がいる。
自作について確かめること
=自分の作品は演技できるレベルなのか?
ストーリーだけがつづくマンガは演技できるレベルにすらならない。
<音の6要素>
大小(強弱)、高低、早遅、調子(メロディー)、休み(休符・間)、音圧、加工(声を枯らす)
気持ちができずにテクニックだけ使おうとしないこと。
下手な役者ほど、手が動かない。
一生懸命話す人は、必ず手と目が動く。
<音と動きの引き出しの増やし方>
観察力が大事
→人を見る
→作品を見る
これを習慣化すること
<なめの構図>
肩越しに撮る映像
→二人が話していること、誰が誰に話しかけているというのが分かりやすい構図。話している対象物を入れると、話しかけていることが分かりやすい。
<煽りの構図>
テーブルの下から人の顔を写すような下から煽る構図
<ゆるく撮る>
演者に迫らずに遠目で撮るとまたイメージが変わる。
<画面を傾ける>
二人の関係をやや不安定に見せる
<話し相手の目線で撮る>
相手に文句を言われている人の目線で撮っていると、鑑賞者にも伝わりやすい。
<プロフィール>
横向き撮影のこと
顔を半分隠すことで、気持ちをすべて晒すのではなく、半分隠しているような雰囲気が出る。
<裏なめ>
背中ごしに、話している相手を写すことで、背中を向けている人物と話している人物の関係の悪さ、背中を向けている相手が、話している相手を拒否していることを示せる。
<天あき>
上側があいた画面。白けた雰囲気を出す。
<目線詰め>
<短玉>
広角
人物の後ろに背景がたくさん写っていると、人物が近くにいる感じがする。
<長玉>
望遠
人物の後ろに背景が少し写っていると、人物が遠くにいる感じがする。
<イマジナリーライン>
これを超えないように撮影するのが基本。くわしくは下記の記事が分かりやすかったので貼っておきます。カメラ位置を一方向からにしたほうが、人物の配置が分かりやすいよってことだと理解しました。
■ポイント
相手がどういう人でも同じ芝居をしてしまう人がいるが、そうではない。
人物の力関係によって、演出が全く変わる。
相手より弱い立場、下の立場の人間の場合は、頭を下げて物を言うようにするとリアリティが出る。
演技がすぐにうまくなる人は何が違うか?
→気持ちができている役者は伝わりがいい。
ただ、気持ちだけではダメで、さらにそれをより伝わるように工夫できるのがよい。
全部気にしようとしてしまうと、そもそも話が描けなくなってしまうので、いったん、自分がつくる時には考えなくていいかなという結論に達しました。
作品を見る側に立った時に、前に習った美意識と合わせて、注目していきたいなと思いました。
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