皆さんのオーストラリアのイメージは?

オーストラリアって聞いて皆さんは何をイメージします?

シドニー?エアーズロック?カンガルー?

なんだか知ってるようで全然知らないオーストラリア。今日は簡単にオーストラリアの歴史と現在を紹介しましょう。


【オーストラリアの国旗と簡単な歴史】

オーストラリアの国旗を見て、大体の人は疑問に思うでしょう。

なんでイギリスの国旗が入ってるの?

イギリスの国旗、ユニオンジャック。
イングランド+スコットランド+北アイルランドの3つの国旗を足したのが、イギリスのユニオンジャックという国旗です。まさに、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国を現している国旗と言えるでしょう。

で、イギリスの国旗を含む国は6ヶ国あります。

クック諸島、ツバル、ニウエ、ニュージーランド、フィジー、オーストラリア

オセアニアはイギリスの球植民地だった国が多く、そのためイギリスの国旗が入っているのです。
オーストラリアもその一つで、囚人が流刑になった場所というのが始まりです。

1828年に正式にイギリスの植民地となりますが、1851年に金鉱山が発見され、一攫千金を狙って移民が急増します。
そのため様々な国や言語が乱れ飛ぶことになりますが、その中でも白人が最高なんだ!という白豪主義が起こります。白人中心に州政府が集まって1901年に正式にオーストラリアとして歩み出します。


【オーストラリアと日本】

オーストラリアは、食料自給とか国内鉱山とか結構豊富に存在しており、一国だけでも割とやれる国なんですね。

しかしながら存在しているのがオセアニアという地球のほとんど南地域で、オーストラリアよりさらに下に行けば南極大陸しかないということで、割と空気になりがちというか存在感が無い国です。

そのため国際社会に存在をアピールするために昔から紛争地や戦争への派兵がかなり積極的です。

第一次世界大戦のガリポリの戦いでは、オーストラリア軍の勇敢さが世界から称賛され一躍その名を世界に轟かせます。その一方でこの戦いでは8ヶ月の戦闘で8000人以上の死者、18000人の死傷者が出てます。

第二次世界大戦でもイギリス支援のために積極的に派兵してます。しかし太平洋各地を戦ってた日本軍にかなり手を焼くことになります。結局日本との戦争で軍の死者は17500人以上にのぼり、戦争集結後、在豪日本人は日本に強制送還されるなど、日本とオーストラリアの関係は最悪時代になります。

1951年にサンフランシスコ平和条約で日本との国交が正式回復されると、オーストラリアにとって日本は最大の貿易相手国になります…が、その心中はちょっと複雑だった様子(後述)


【オーストラリアの苦悩】

そんなオーストラリアにとって、目の上のタンコブみたいな国があります。

インドネシアです。

オーストラリア側が「不快な隣国」とさえ呼んだ国です。

世界地図を見てもらえれば分かりますが、オーストラリアの真上にある国です。しかもオーストラリアは、その人口が大陸沿岸部に集中していて、いざ戦争となると国家の中枢が危険に晒されるわけです。

オーストラリアはインドネシアに危機感を抱いて第二次世界大戦直後からインドネシア側の資源や領海を狙ったりしている(東ティモール進駐など)わけで、インドネシアもこのことを当然不快に思っています。

そしてもう一つ言うとそれに連座して日本に対し危機感を持っていました。

何故なら、不快な隣国:インドネシアの最大支援国は日本だからです。これまでインドネシアに対し295億ドルの支援を日本はしています。(インドネシアだけじゃなくアジア諸国一帯に支援してます。※ODA(政府開発援助)

オーストラリアからしたら

「ちょっと待て…日本はインドネシアを利用して…また我が国を脅かそうとしてるんじゃないか?!」

と考えてしまうわけで。

いくら最大の貿易相手国である日本だからって、仲悪いインドネシアを支援されたら、輸出時に何されるか分かったもんじゃない。オーストラリアはインドネシアを通らないと、北に抜けられないんです。

ちょっと前にシーシェパードの捕鯨禁止運動(シーシェパードの母港はオーストラリア)がありましたが、あれもどちらかといえば環境保護よりオーストラリアの国防を意識した面もあるわけです。無論、オーストラリア国内からも反発があるように、一部過激派がやってたのですが。

しかし最近シーシェパードの話しを聞きましたか?聞きませんよね?

日本がインドネシアの高速鉄道プロジェクトから手を引いたからです。

で、代わりにそのプロジェクトを請け負ったのが中国です。

オーストラリアからしたら「!?」です。当然ですが、オーストラリアは資本主義陣営で中国は共産主義です。それがまさかのインドネシア支援に中国が?!なわけです。より危機感が倍増したのは言うまでもないわけですが…。中国とオーストラリアはそこまで仲が良いわけというわけではないです。

2019年にオーストラリアとインドネシアは包括的経済連携協定に署名、2021年には合同軍事教練を今後実施する予定だと発表しました。

この2国間の関係を見てると、まるで韓国と日本を見てるように感じるのは私だけでしょうかw

一方で、コロナ問題で更に激しく対立した中国とオーストラリア。今後の動向にも注目でしょうね。


#世界史 #世界地理 #公民 #オーストラリア #中国 #日本 # インドネシア #ODA #現代史 #オセアニア

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?