都築響一さんの夜露死苦現代詩を読んで
先日、谷川俊太郎さんの展示に行った際にミュージアムショップで購入した、都築響一さんの本を読んだので感想を書きます!
この本の概要をまとめると?
この世の中には詩人とは呼ばれない人たちが、ドキドキするようなリアリティのある、切実な、言葉を生み出している。
死刑囚の俳句、痴呆の老人たちの叫び、特攻服の刺繍、エロサイトのコピー、見世物小屋の口上詩、エミネムに相田みつをまで、直球勝負な言葉たちが胸を打ちます。
感想
まず「現代詩」ってなんだというところから。
現代詩(げんだいし)は、近代詩の形式主義化、耽美化などへの反省により、20世紀初頭に生まれた詩をさす。各詩人詩人によって、作風が大きく異なり、共通するものが少ない「分散性」が現代詩の一つの特徴だが、あえて共通要素をとりだすとしたら、私的性が強いことが挙げられる。
人でいうと、それこそ谷川俊太郎さんでしょうか。
この本はそういった「詩人」という肩書きを持つ人ではなく、市井の中に生きながら強い言葉を生み出している人々にフォーカスを当てて紹介しています。
同じ言葉を使う職業としてコピーライターがありますが、コピーライターはどんなときでも一定の水準でヒットを出せる力を兼ね備えてる方なのかなと個人的には感じているのですが、この人たちは伝えたいこと、やりたいことを、記録したいことを必死にやって(無意識にしろ)、特大場外ホームランを打ってものすごいものを生み出してしまったような、そんな感じがします。
そして私も見つけました、すごい現代詩。
スリラチャという甘味・辛味・酸味が一体となったスパイシーなソース。
そのパッケージの裏の商品紹介の文章が非常にユーモラスでたまらないのです・・・!
以下引用です!---------
初めての方へ赤備(あかそなえとは?)
戦国時代、最初に敵陣へ切り込む勇猛な精鋭部隊。
無謀にも戦場で派手に目立つ赤い甲冑を誇りとする。武田軍、真田幸村隊、井伊の赤備えが有名。どこの食卓にも厨房にも切り込んでいく東南アジア生まれアメリカ育ちのニンニク・仕立てうま辛すっぱいスリラチャチリソースでごわす。 左様、決して単なる激辛ソースではござらん。 こたび目出度く米国から直輸入で日本の食卓へ。
純度100%のスリラチャ見参!
スリラチャとは?
そんなに辛くない。いや、辛いかも。俺は好き。私も好き。
既にファンの方へ
なんにでも合う? ほんとに?えっ?マヨネーズと混ぜる?まじ?それマヨラチャ。
ケチャップと混ぜる?あ〜 判る判る。ケチャラチャね。
そうそう米国で爆発的流行のソースです。
好きだからと言って持ち歩かないで下さい。 目に入ったら痛いです、めっちゃ。ピュッと飛び出ますよ。気をつけて! 居酒屋で罰ゲームに使わないで下さい。あ、ダメだって~! 御家庭の食卓でお使いの場合は奥様に一言断ってから御使用下さい。朝ごはん、昼ごはん、夕食のお供に。 えっ毎食?全然オッケ〜! 保存科も合成着色料も使用しない自然の唐辛子の色です。
賞味期限内でも保存状態によって茶色に変化する場合がありますが、品質に変わりはありません。安心してお召し上がりください。新鮮な唐辛子をこれでもかと果肉たっぷりに使っています。白や黒の粒が混じることがありますが種の一部です。開封後は空気に触れると発酵が進みます。まれにキャップからソースが勢いよく吹き出すことがありますので、必ず冷蔵庫に保存願います。
ためしてちょ、スリラチャの赤備え!
ハンバーガー、ホットドック、カレー、サラダ、ドレッシング、ピザ、うどん、ラーメン、餃子、炒飯、唐揚、春巻、寿司、天ぷら、うな重、フライドポテト、焼肉、パスタ、たこ焼き、お好み焼、焼きそば、弁当、目玉焼&ウインナー、BBQ、ナゲット、PHO、牛丼、おでん、トースト、罰ゲームのおにぎり具の仕込み、あ〜、いっぱいありすぎて書けない。
忘れてた、キムチ鍋のパワー UP ←震えますよ、マジで。
---------ここまで
いかがでしょうか。小さいスペースにびっしり書かれたこの文章。パワーが炸裂しています。そしてこのソース、本当に美味しいのでオススメです。収集がつかなくなってきたのでここら辺で終わります。ありがとうございました。
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