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偏った考え方10パターンをチェック

偏った考え方をしていると、偏ったものの捉え方が固定されていきます。
その結果、関係性の悪化につながったり、生きずらさを招きます。

例えばの話。
知り合いに送ったLINEに既読がつかないとしましょう。
すると「あ、無視された」と考える。
すると「どうせ自分は嫌われているんだ」という考えが浮かんでくる。
すると「世の中の奴らはみんな自分のことを馬鹿にしている」という考えが浮かぶ。
すると「人なんか信じちゃいけない」と考えるようになる。
そして「ほらやっぱりね、人は信じちゃいけないんだ」…という具合に考えが確信に変わり、極端な捉え方を固定させていくのです。
これ、割とよくある話です。

そこで、一般的によくいわれている「偏った認知」の代表的なものを解説しておきますので、時々自分の”思考の癖チェック”に役立ててみてください。


白黒思考(オール・オア・ナッシング)

言葉の通り、物事を白か黒かで判断しがちで、中間のグレーがほとんどないという考え方です。
ちょっとした失敗も許せない完璧主義の人に多い思考パターンです。
つまり、曖昧な状況が耐えられないのです。
世の中そんな完璧な人なんていないのに、ちょっとしたことで相手を「こいつはダメな人間だ」とか、「自分は何をやっても出来ないダメ人間だ」とか、意見が合わないと全否定して歩み寄れなくなる、というような断定をしてしまうのが特徴です。
なので、自己評価も完璧を目指そうとするので、潜在的に『すごい自分でなくちゃいけない』と思っているし、うまくいかないと『全くダメな人間だ』と評価が乱高下するので、疲れやすいし、ため息が多くなります。

過剰な一般化(レッテル貼り)

全体を見れず、一部分の否定的なところだけに注目して、「絶対」「いつも」「必ず」「すべて」「みんな」と大雑把な結論を出してしまう思考です。たとえそれがたまたまだったとしても「いつもそうなる」「みんながそういっている」と極端な捉え方をしていくのが特徴です。
たまたま仲良しの数人が言っていたことを「みんながそう言っている」ということってよくありますよね。この「みんなが言っている」という発言には相当注意した方がいいです。
また、これはある一部分で全部を決めつけようとする「レッテル貼り」とも共通しています。
忘れ物が続くと「だらしのない人間だ」とか、嫌だと断ると「意気地のないやつだ」とか、他人に対してレッテル貼りをします。
また、失敗すると「やっぱり自分は能力が低い」とか、「この仕事は向いていない」とか、自分に対してレッテル貼りをすることもあります。
前述の「過剰な一般化」を続けていると、「レッテル貼り」になるので注意が必要です。

心のフィルター

心にフィルターをかけて物事を捉えてしまうということです。
先に述べた「過剰な一般化」に似ています。
多くがネガティブばかりに注目して、ポジティブなことも悲観的に考えてしまう感じでしょうか。
例えば「人は努力するのが当たり前だ」というフィルターだと、努力に対しての感度が下がります。反対に、怠惰には敏感になります。
そして「あいつは怠け者だ」「努力が足りない」と断定することが常態化して、自分の思考の偏りを疑わなくなります。
(心のフィルターに気づく人というのは、指摘したり、気づかせてくれる役割を持つ人をそばに置いたり、常識を疑う習慣を持つなど工夫しているなと感じます)

結論への飛躍

ちょっとした出来事から、最悪の結論をイメージして、断定していくものです。
これも「過剰な一般化」に似ています。
相手のちょっとした言動で「自分は嫌われているに違いない」と結論づけたり、先のことなんて誰にもわからないのに、「10年後もきっと一人で寂しく生きているに違いない」と、やはり結論を断定。
将来を先読みしすぎることが特徴です。

マイナス思考(破局的思考・否定的予言)

もっとも厄介だといわれるのがこれです。
いろんな可能性を十分に検討もしないで、否定的で、悲観的で、最悪な結末を予想していきます。
たとえポジティブな出来事があったとしても、「たまたまだ」「次はきっとうまくいかない」とマイナスに捉え、結局自分の人生は困難の多い、暗い人生だと思い込むことで、しあわせになることを遠ざけてしまう思考です。
マイナスの引き寄せ思考のように、結局、自分でマイナスの結果を引き寄せてしまうのです。

拡大解釈と過小評価

いいことは過小評価し、よくないことは拡大評価すること、または逆もあります。
(いいことは過大評価、悪いことは過小評価←これもかなり面倒です)
最初の例では、うまくいっていたことも、ちょっとしたネガティブな出来事によって台無しになったと感じるのが特徴です。
逆のパターンでは、うまくいくと「それみろ!すごいだろう!」と自己評価が急上昇し、ネガティブな出来事は気にも留めないので、本質の問題と向き合うことができず、失敗を何度もくり返します。
問題tなる多くの場合は、最初の例になります。
この場合、褒められたとしても「自分はそんなことはない」と過小評価する癖を持つのも特徴です。

感情的な決めつけ

事実ではなく、その時々の感情で判断していく思考です。
やらねばならないことも、感情次第でなかなか手をつけられなかったり、向き合うことが辛いことには、目を背け続けてしまいます。
つまり、感情によって判断が変化していくのです。
これは感情が揺れやすい人が陥りやすい特徴になります。

べき思考

「○○すべきだ」「○○でなければおかしい」など、”べき思考”を持つ人は、柔軟さに欠け、他人に対して自分の価値観を押し付けたり厳密なルールを求めるし、自分に対しても過度なプレッシャーをかけて、精神的に追い込んでいきます。
この思考は、日常的に頻繁に混乱を招くともいわれていて、思う通りにいかないことが起こった時に、強い気持ちで自分や他の誰かを責めたくなるような時は、このべき思考を疑うといいといわれています。

読心術

他人の考えや気持ちを勝手に読み取って、決め付けるのが特徴です。
「どうせダメな人間だと思っているに違いない」とか、「どうせあいつはできないだろうと思われているに違いない」など、相手が自分に対して、否定的で、悲観的なことを思っているに違いないと決めつける場合が多く、その場合は、人間関係を悪化させていきます。

個人化

悪いことが起こると、たとえ自分の責任ではなかったとしても、自分のせいだと考える思考のことです。
「自分がもっと〇〇だったら違っていたはずだ」「自分がいけないからこのような結果になった」など、他人の行為が招いた結果であっても、自分が責任を感じてしまうので、次第に追い詰められていきます。
まさにいき過ぎた「自責の念」になります。

どれもどこか似ていて、そして「あるある!」なものばかりですよね。
この他にもまだたくさんあります。
極端なポジティブさも、犯罪を犯す人にはよくみられるもので、「今だ」「うまくやれる」「自分だけは逃げられる」という、自分に都合のいい考え方に陥りやすかったりします。

偏った思考は、誰にとっても身近なもので、時には心身を蝕んでいくほどの威力を持ちます。
それなのに、なかなか自分では気づきにくいという厄介なもの。
特にうまくいかない出来事が起こった時に陥りやすいので、そんな時は落ち着いて、まずは感情の暴走を止めて、冷静になってください。
そして、いつも自分の思考を点検する癖を持つといいです。



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