心が傷ついた後の成長
PTSD(心的外傷ストレス障害)については
随分と知られるようになりました。
大きな事故に遭遇したり
大切なものを失うなど
心に受けた傷が原因で
過度の不安や不眠
フラッシュバック(追体験)などが続く
現象を指します。
心は、目に見えませんが
とてもデリケートで
「傷つく」ことがあるという認識を
人々は持つようになりました。
ところが、その後
PTSDが認知されてくると
新たな動きが出てきました。
つらい体験を乗り越えた人たちの
のちの生き方に
大変力強い成長が見られる
ということがわかったのです。
これを「PTG(心的外傷後成長)」
と呼びます。
このことを受けて
ショッキングな体験をした後の
ネガティブな側面にばかり注目するのではなく
ポジティブな側面にもっと注目するべきだ
という流れが生まれました。
確かに
人生において危機的状況を経験した後
その出来事のおかげで
大きく成長する人たちの姿を
たびたび目にします。
生死をさまようケガや病気に
死生観が深まり
利己的ではなく
命ある限り社会のために貢献しようと
生きることにした人
災害で大切な人を失った経験から
同じような苦しみを負った人たちの
再起を手伝う活動に人生をささげる人など…
本当にたくましく
魅力的な成長を遂げた方が
たくさんいることに気づきます。
つらい体験をバネにして
一層の成長を遂げる人の特徴を
まとめたものがありましたので
紹介したいと思います。
【外傷後成長度(PTG)】
1) 他者との関係の変化
より深く、意味のある人間関係を体験するようになる。
2) 精神性の変容
人や自然、社会など自分を取り巻く様々なものに対して意識が高まる。
3) 人生に対する感謝
生きていることへの感謝の念が増える。
4) 新たな可能性
人生や仕事への優先順位がこれまでと大きく変わる。
5) 人間としての強さ
自分の中にある強さに気づき、認識が増す。
狭い世界から抜け出して
広い世界から自分を捉え
起こる出来事を眺めることが出来るようになる。
幾重にも苦しみを乗り越えた人に共通する
「人としての奥行き」の正体が見えてきます。
ひょっとしたら
命の危険にさらされているという
わけではないけれど
第一線で活躍するアスリートたちも
周囲の期待を背負い
常にPTGを求められる世界に
生きているのかもしれない。
そう考えると
大それたショックな出来事でなくても
不快な体験をした時に
それをどう処理するか。
「自分はついていない」
と運の乏しさを嘆くか。
「こうなったのは自分のせいじゃない」
と他罰的にとらえるか。
それとも
「何か意味がある!」
ととらえるかで
その人の成長度合いは変わります。
心が傷つくことを恐れないで
その後の「心の成長」を
手に入れることを目指して
挑戦することを
あきらめないで欲しいなと思います。
鶯千恭子(おうち きょうこ)
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