2022年7月のおんがく

2022年7月31日 18:44

はじめに

本エントリーはその月に聴いていた曲を体系的にまとめ、"自分の人生をおんがくを通してアーカイブ化すること"でコロナ禍において自分の思考を整理する実験的試みの2022年7月編です。
やり方を変えて2021年1月から継続している試みとなりますので、過去の試みは下記エントリーからご確認いただけますと幸いです。
※あくまでも私の個人的な感想です。

■2021年のまとめ

■前月のエントリー

■韓国音楽学概論

① Charlene Su / i like red

今月は東京でDJをさせていただく機会もあり、今月リリースされた曲、というよりも、自分がかけてかなり印象に残っている曲…という観点での選曲もどうしても多くなってしまうような気がします。ご容赦ください。

という事で一曲目はシンガポールをベースに活動するシンガーソングライター/モデル/人工知能や機械学習などのソフトウェアを扱うビジネスアソシエイトという多様な肩書きを持つシャーリーンスーの"i like red"です。
今月のNo.1ベストソングです。

DJという立場を一度経験した方ならば誰しもが常に考えているテーマだと思うのですが、私も往々にしてDJをする際にはその場に集う人々の様子を見ながら、時間帯、その場と箱の空気感を一連の選曲というストーリーテリングを通して空間演出していくことを心がけています。

この曲をかけた7/9は東京日本橋にあるアートホテルBnA_WALLさんの一周年のアニバーサリーパーティーのオープニングラウンジDJという立場で参加させていただいたのですが…
東京/日本橋という五街道の拠点、歴史と伝統を紡いできた街に、アートというコンテンツを通して新たにさまざまな属性の人々を呼び込んでいるBnAさんの場のイメージを踏まえ、当日は"Asian culture fractal"をテーマに1時間のDJを行っていました。

さて、シャーリーンスーの本曲は一連の選曲の中の軸であり、多様なバックグラウンドを持ち、アジア人のシンガーでありながら、万人に共通する国際言語たる英語で鮮やかに美しく男女の恋愛を歌い上げた本曲は本テーマを体現する一曲となったことから今月のNo.1ベストソングとしています。

BnA_WALLではこれからもDJさせていただく機会があるかと思いますので、同様のテーマでこれからも沢山の属性の方が集う場所をDJの立場で盛り上げていければと考えています。

当日のDJで選曲した曲たちを以下にかけた順にまとめています。
通勤の際などにぜひお聴きください。

② zin / never know (Mafia Mix) (Feat. Paloalto, PUFF DAEHEE)

しっかりとしたUK Garage。Jorja SmithのOn My Mindを彷彿とさせる楽曲。
meenoiなどが所属する韓国の音楽レーベル8balltownからリリースされた韓国のフィメールシンガーZinの2ndシングルnever know。その楽曲のリミックスバージョンとして2022年にHI-LITEを解散したばかりのPaloaltoとレーベルメイトたるPUFF DAEHEEが参加した"never know (Mafia Mix) (Feat. Paloalto, PUFF DAEHEE)"です。

今月のNo.2ベストソングです。

やはりUK Garageには弱いもので、
人間の好みはそうそう変えられないものだと痛感させられてしまいます。

今月は所属企業の大規模な座席変更があり、音楽が好きなメンバーとの物理的距離も近くなったことから音楽の話をする機会も多かったような気がするのですが、
Craig DavidやMJ Coleは中学生や高校生の頃から聴いていますし、本当に本当にこのジャンルは好きです。
そんなことを思い出させてくれた一曲でした。

③ The Deep / Muah!

韓国のインディーズシンガーソングライターThe Deepの”Muah!”です。

…はい。
UK Garageです。

現時点でSpotifyで1,000再生未満のドインディー楽曲すぎて情報がないのですが、DJ DJ機器さんがかけていて知りました。
やはりめっちゃタイプ。
今月のNo.3ベストソングです。

④ Newjeans / Attention

ミンヒジンがSM entertainmentを退職したのち、HYBEに移籍してガールズグループを手がけていることはもはや周知の事実でしたが、HYBE内のADORからリリースされたNewjeansの"Attention"です。

いや…なんですかもう。

この気だるさ。平成初期SPEED〜BoA、篠原ともえのような空気感。
突如Youtubeに連日連投されたプロモーション、MVはじめとするクリエイティブの空気感。とにかくミンヒジンみを感じる。

ざらっとした質感。フォントの選び方。Y2K的なニュアンス。
全てがコンセプチュアル。

デビューコンセプトティザーとかもうかつてない衝撃…

…え…縦！？

ミンヒジンといえばもはやフォーマット/定式化されたKpopのプロモーション、マーケティングの礎を築いた人物ですが、その祖たる彼女が自らその公式をぶち壊してるところが最高にロック。

ある種常識や定説を守りながら、適度に常識を破壊する事で新しい常識を創りにいってる感じ。

まだYoutubeで各楽曲が先行リリースされているのみの段階なのでなんとも…な部分は多分にありますが、HYBEの資金力とミンヒジンのディレクションによって強固なコンセプトアイドルがどこまで成立しうるのか、興味深く見守っていきたいところです。

⑤ パソコン音楽クラブ / KICK & GO feat. 林青空

パソコン音楽クラブ×林青空の音楽に、杉山峻輔氏とMaxilla・山口氏、矢吹氏が手がけ、伊藤万理華が主演の学園ドラマものPV…
パソコン音楽クラブの"KICK & GO feat. 林青空"です。

豪華すぎません…！？

**デジタル配信オンリーのシングルですが、ジャケットはレコードを彷彿とさせるレトロ感満載の仕上り。**

パソコン音楽クラブは私が大学生〜大学院生の時代からmaltineなどで活躍していたため、定期的にリリースを追っていましたが、映像のインパクトという観点ではReiji no machi以来の衝撃…

最近は違う業界（特にアーティスト、クリエイティブ領域）で活躍している人たちとの良い出会いが多く、非常にありがたいのですが、彼らとのコミュニケーションの中で曲を知る機会も多く、そういった機会をこれからも大切にしていきたいところです。

⑥ ぷにぷに電機×80KIDZ / Night Session

6末に1stアルバム"創業"をフィジカルリリースしたぷにぷに電機のリードトラックたる ぷにぷに電機×80KIDZの"Night Session"です。

本曲はCRAFTROCK BREWINGとのコラボレーション・クラフトビール「Night Session IPA」のテーマソングとして彼女が書き下ろした作品。
ぷにぷに電機といえばジャンルを問わずPSYQUIやYonYon、Kan Sano、80KIDZなどの錚々たるアーティストたちとコラボエーションを続けているコラボレーションの女王たるイメージがあります。
7月にDJさせていただいた現場でも君はQueenなど彼女の曲をかけることが多かったです。