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2022年4月のおんがく

はじめに

本エントリーはその月に聴いていた曲を体系的にまとめ、"自分の人生をおんがくを通してアーカイブ化すること"でコロナ禍において自分の思考を整理する実験的試みの2022年4月編です。
やり方を変えて2021年1月から継続している試みとなりますので、過去の試みは下記エントリーからご確認いただけますと幸いです。
※あくまでも私の個人的な感想です。

■2021年のまとめ

■前月のエントリー

■韓国音楽学概論


1:권은비(KWON EUN BI) / Glitch

元IZ*ONEでリーダーも務めていたクォンウンビの新譜"Glitch"です。
今月のNo.1ベストソングです。

元IZ*ONEのメンバー達がソロで出している曲はいずれも非常にクオリティーが高い印象(一例:Yena / Smiley feat. BIBI)ですが、この曲は楽曲のカッコよさもさりながら、サビの振付にヴォーギングの要素を取り入れており…圧倒的ディーバ感…
(以下のDingo Globalのパフォーマンスなどは圧巻の一言に尽きます。)

私自身、脳が混乱する、さもすれば不安になるようなメロディーの楽曲を好きになりがちな傾向がありますが、この曲はガラージやフューチャーベースといった大好物ジャンルの要素が散りばめられており、もう好き…
ヨジャグルの楽曲でいえばf(x)の4walls以来の衝撃…
5月には同じく元IZ*ONEのメンバーである宮脇咲良が所属するHYBEの久々のヨジャグル"LE SSERAFIM"もデビューしますし、非常に楽しみです。


2:미란이 (Mirani) / Pick up your phone

SMTM9での大活躍以降、精力的に活動し、2021年には自身初となるアルバム"UPTOWN GIRL"もリリースしたMiraniの新譜です。
今月のNo.2ベストソングです。

なんと今月彼女は2曲もリリースしてました。
そのいずれも良かったのですが、4月7日にリリースしたPick up your phoneがMiraniとしては久々のゆったりしたチルいラップで、めちゃ好きな感じでした。
今月は4月の下旬にコロナ以降では初めて久々にオープンな場でDJさせていただく機会があり、約3時間半一人でDJしたのですが、開場直後のゆるっとした空気感の中でこの曲もかけました。
(もう一曲、Gasolineも末尾にリンクを貼っておきます。こちらは対照的にダークな世界観で自身の過去を歌っている一方、ラプンツェルに着想を得た歌詞ということで、楽曲製作背景にMiraniっぽさを感じる良曲。)

リリース元である비밀리에 bimil:ierは5月にPENOMECOの新譜リリースもアナウンスしているので非常に期待しています。


3:Disclosure x Raye / Waterfall

Coachella 2022にも出演していたDisclosureの新譜"Waterfall"です。
今月のNo.3ベストソングです。

自分自身好きなアーティストは沢山いますが、毎回のリリースに安心感があり、何をリリースしても"おや?"とはならない、基本的に全てハマっているアーティストは少ない中、Disclosureは毎回"やっぱり最高…"と思わせてくれます。

前作はZeddとのコラボレーションでしたが、今回の新作WaterfallはロンドンのシンガーソングライターRayeとのコラボレーションということで、
なんとなくですがDisclosureって様々なビッグアーティストとコラボしているイメージがあり、各者の長所というか、いいところを的確に押し出してくれるスパイス的な役割を果たしていることが多い気がします。
(これまでコラボしてきたアーティストの一例:Khalid, Sam Smith, Aluna George, Kehlani…)
とはいえ彼等自身もハイパー大御所なので今年は複数のフェスでヘッドライナーとしての出演が決まっていたりするのですが…

Disclosure先生は自身の楽曲の製作背景を細やかに解説する"BREAKDOWN"シリーズをYoutubeチャンネルにアップしているのですが、この曲も例に漏れずアップされており、同じ楽曲製作ソフトを使用している兼業音楽家としては垂涎のコンテンツです。


4:SKY-HI / Bare-Bare (Prod. hokuto)

最近では自身がプロデュースするBE:FIRSTのプロデューサーとしての顔や、BMSGレーベルオーナーとして、日本の音楽業界に対して明確なアクションとスタンス表明を取り続けているSKY-HIの新譜"Bare-Bare (Prod. hokuto)"です。

今回の楽曲ではビートメーカーとして般若、漢 a.k.a. GAMI、変態紳士クラブらトップヒップホップアーティストのビート提供やプロデュースワークの実績があるhokutoが参加しており、もうイントロからめちゃくちゃメロウで最高…

SKY-HI氏はAAA時代から個人でフリースタイルバトルに参加するなど、好きなことに純粋に挑み続ける"叩き上げ感"が好きであり、今月またもtofubeatsをピックアップしているのですが、この曲とともに以下の曲も久しぶりに聴いてました。


5:PEAVIS & NARISK / Passport feat. Skaai

福岡を拠点に活動するラッパーPEAVISと同じく福岡のプロデューサーMARISKのアルバムから、ラップスタア誕生2021で一躍スターダムを駆け上がっている九州大学大学院在学中のラッパーSkaaiを客演に迎えた"Passport feat. Skaai"です。

このアルバム、全曲最高なんですが、表題曲である本曲はSkaaiのフロウが全開に出ててめっちゃ爽快。何にもやりたくないGWの気だるげな昼のBGMに最適です。

またアルバム全体として、先行曲のcontinueの客演であるkiki vivi lilyやLast Danceの客演Rin音など、福岡のアーティストたちとのコラボレーションが意識されています。めちゃグッドアルバムなので是非通し聴きしてほしいです。


6:SIRUP & Shin Sakiura / FOREVER

前月の投稿でも紹介していたSIRUPが盟友Shin Sakiuraとともに手がけた新譜"FOREVER"です。

NGOであるグリーンピースジャパンとのコラボレーションソングであることから、里山でのフィールドレコーディングにより収集した音(ex.ホワイトノイズを思わせるような清流の流れる音や鳥の囀り音)が数多く散りばめられたアップテンポなエレクトロソングです。
(MVの中でもレコーダーを片手に環境音をレコーディングしながら自然の中を散策している2人の姿が映されています。)

また、Sirupの曲としては珍しく、サビ部分のフックにAuto-tuneやMelodyneを使用したケロケロボイスが大胆に使われているなど、これまでのSirupらしさの中に新しさを感じるような楽曲です。

SDGsがすっかり世の中の注目トピックスになって久しいですが、音楽を通じたメッセージの発信の仕方がクールであるとともに曲もフツーにイケてる…という具合なので、私自身が次にDJをする機会には絶対かけたいな…と思ってます。


7:keshi / ANGOSTURA

3月下旬にリリースされたヒューストン出身のシンガーソングライターkeshiのデビューアルバム新譜からリードトラックにもなっているANGOSTURAです。
シンプルに恋愛について歌った歌詞とギターアルペジオのメロディ、ローファイ感漂うスローなビートが特徴的な曲で、一見すると過去の他アーティストのヒット曲の要素や作法に則りながらもkeshiならではの声や世界観が上手くバランスしていて好きです。

先日のCoachellaでは宇多田ヒカルやaespaも登場し、インターネットカルチャー、アジアンヒップホップの文脈から登場した背景から、より一層全世界的なシーンで強い影響力を持ちつつある88risingにも取り上げられているkeshi。

今作は全編アメリカ、ボルチモアのプロデューサーElie Rizkとの共同プロデュースということでElieの楽曲はSoundcloudでかなり昔の曲をわずかに聴ける程度なのですが…
アルバムを通して聴いてほしい一枚です。


8:프리든 FR:EDEN / PRADA

2017年のYoung & Giftedでのリリース以降活動する韓国のラッパーFR:EDENのPRADAです。

シンプルに好きです。

群雄割拠の韓国ヒップホップ界の渦中において、彼はお世辞にもビッグネームとは言えませんが、今回の曲は非常にミニマルあり、それを表現するかのようにシンプルすぎるMVも楽曲自体の雰囲気も全て好きです。
(MVはほとんどがPRADAの靴を履いたモデルの足元のウォーキング映像となっていますが、冒頭部分のプライスタグを模した表示の中で楽曲のBPMが表示されているなど、細かな演出にこだわりを感じます。)

朝方、最寄駅の長い地下通路を抜けて電車に乗るまでの道中に聴いていることが多かった気がします。


9:Justin Bieber / Love Yourself (YUC'e Remix)

実はこの曲、まだ配信上はリリースされていない楽曲(もしかしたら今後オフィシャルリリースになるのかもしれませんが…)なのですが、リミキサーであるYUC'e氏のTwitterから推察するに、おそらく今後なんらかのタイミングでオフィシャルリリースされるものと思われます。

Justin Bieberの同曲がリリースされたタイミングがもう7年前ということに若干驚きを隠せませんが…
私がまだ大学生であったタイミングでリリースされていた本曲原曲と、その少し後、私が大学院生であった頃に彗星の如く現れ、future candy等の楽曲でbanvox等の活躍によって再興を見せていたエレクトロベースの1ジャンル、kawaii future bass界を席巻したYUC'e氏のコラボレーションということで注目せざるを得ませんでした。

YUC'e氏の楽曲ジャンルであるkawaii future bassは一聴するとよく言えば"華やか"悪く言えば"やかましい"と思う方も多いかと思いますが、同氏はm-floなどのアーティストの楽曲リミックスなども手がけており、プロデュースワークは彼女のカラーと原曲のバランス感覚が素晴らしいなと思います。


10:tofubeats / PEAK TIME

もう何年もずっと大好きなtofubeats先生がまたもこの5月に新譜を出すとのことで、アルバムの先行曲としてリリースされていたPEAKTIMEです。

前作の陰謀論 (CONSPIRACY THEORY)や、さらにその前のWHAT YOU GOTのような今回のアルバムにおける"スルメ楽曲枠"のような印象を受けており、"何度聴いても飽きない"、"聴けば聴くほど面白い"。そんな印象を抱きます。
信じられないほどの中毒性。

映像プロデュースは安心安定のmaxilla。
彼等は浅草橋にオフィスを構えるクリエイティブプロダクションですが、MVの中の東日本橋近辺やイーストトーキョーは彼等のフッドであり、あの風景は私自身のお散歩コースでもあることから、非常に親しみを感じました(作品の意図にどれだけ関係しているかは不明ですが…)。

4月下旬に私がDJした際も最後の曲に"ふめつのこころ"をかけるなど、私の人生に間違いなく沢山のインパクトを残しているtofubeats先生に継続して期待しています。


今月はきっちり10曲取り上げることにします。
次点で聴いていた良かった曲たちとしては

Sydney Bennet & Smino / Right Track

SURAN / Diamonds (feat. TAEYONG)

MOSHI / 1 Meter

Alesso / Words (Feat. Zara Larsson)

MAISONdes /【302】[feat. Tani Yuuki, 菅原圭] Cheers 

GOODMOODGOKU / Silhouette (feat. Kuro) (Remix)

submerse / Hold On

など。
今月は年度の初めということもあってか、平日はずっと全速力で駆け抜けており、仕事しかしてない…と感じるような終始バタバタした一ヶ月でした。
これまでと比べてちゃんとリスニングできている時間が少なく、音楽においては新しい刺激を取り入れる機会が圧倒的に少なかったな、とちょっぴり反省。


番外編 表現するということ

今月、私が社会人になってから大きな影響を与えてくれた会社の大先輩がご退職され、独立されるという転機がありました。

割と大きな日本企業の中で、企業人としての仕事をしながら、自分の本能に従って面白い世の中、世界を作っていくことを貫かれていた方なので、これからも沢山の刺激を受け、自分も与えられるような存在になっていきたいと思っているのですが…

そんな大先輩の退職パーティーで久しぶりにコロナ以降久々に大勢の前でDJをする機会があり、やはり表現することって素晴らしいな、と感じたのでした。
特にコロナ以降終始続いていたBADモードに終止符を打つためにも、一企業人として働きながら自分自身も表現者として活動する中で色々なことを楽しみながら吸収していきたいな…と。

そんな想いを漠然と抱いている中、今月はパラレルキャリアを実践されている人生の先輩方に沢山出会うべく、九段下にあるKudan Houseで開催されている研修に参加してみたり、以下の場所に足を運んで違う刺激を取り入れてみたり…してました。

自分がDJをする際は東京某所での活動が中心になるかと思いますが、また定期的にアナウンスできればと思います。


さてさて来月、5月ですが…
GWから始まる一ヶ月。長いもので自分が会社組織に所属してから同じ部門での5年目。また新しい社会人一年生が配属されます。
いろんな個性、いろんなバックボーン。
楽しく仲良く仕事も遊びも高め合えるように。
個人的には新しい挑戦にもまだまだ沢山取り組んでいきたいですね。

以上。
2022年5月が良い月になりますように。
ファイティン!

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