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PCやスマホの通知を無視して本を開いてみて
読書セラピーというものがあるらしい。
ビブリオセラピー「本の処方」。
どこまで信じるか、といったところはあるけれど、「読書でストレスが下がる」といったこちらと同じ研究結果を今までに何度か目にしたことがある。
同じ研究結果なのに、なぜか今回ポストを見た時「うおおおおおおお」と胸に響いたのだ。
なぜなら、今私はまあまあまあストレス環境に近いところにいる気がする。
その中で休日の読書に実はめ!ちゃ!く!ちゃ!癒されているのだ。
そう!め!ちゃ!く!ちゃ!読書に癒されている。
分かる!!!
やっぱりそうか!!!
読書にはストレスを下げる効果、体感してるわ!!!
とのことで今回このポストが胸に突き刺さったわけだ。
なぜ私は読書に癒されるのだろう?
自分の立場のみで、超個人的視点で考えてみた。
脳みそがキレイになる
私の脳に届く情報は毎日こんな感じだ。
「ママ、牛乳」
「switchどこ」
「水筒がない」
「リモコンどこ」
「36度9分」
「クラウドサインで送ってください」
「承諾書必要じゃないですか?」
「先方から回答来てますか?」
「進捗いかがですか?」
「請求書今日中に発行できますか?」
「ミーティングセットしてください」
「習字のお金入ってないよ」
「コンビニでお菓子買って帰る」
「ぎゃあああああ」
「夜遅くにすみません、職務経歴書ってどこに格納されてますか?」
「ママ牛乳って言ってんじゃん」
「お風呂がわきました」
「ぎゃあああああああ」
「洗濯が終わりました」
「夜にすみません(明日で大丈夫です)」
四方八方から矢が吹っ飛んでくる。
真後ろから吹っ飛んでくることもある。
いろんなところに気を散らかさないと生活が回らないようになっているのだ。
もう脳みそは常にはちゃめちゃ、ごちゃごちゃ。
さあ、そこで本を目の前に置くとしよう。
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。
情報がきれい!スッキリ!
道が一本にまっすぐ伸びている感じ!
もちろん、隣から「ママ」と呼ばれて遮断されることはあるが、一人で本を読むとまっすぐ伸びる道を歩くのみなのだ。
気持ちいい!!
本と対峙する時間。
とてもスッキリしているのだ。
傷付くのは私じゃない
薄情なんですが、当事者は主人公であって私じゃない。
私は傍観してる人間だ。
というのが現実と異なるところ。
言葉も体験も、私のものではない。
私に向けられたものではない。
だから多少辛い場面でも、乗り越えられる。
戦時中の場面だとたまに読み進められない時もあるが。
目に優しい
PCやスマホのブルーライト環境とは異なり、本は目に優しい。
電子書籍も私はkindleを使っているが、目がチカチカしない。
よく言われているが紙の本に近い電子ペーパー技術「E-Ink」採用タブレットだからである。
ほぼ紙の色、藁半紙に印刷した書類を眺めてるような感じなのだ。
色鮮やかとは反対だが、白黒の文を読むには全く問題がない。
色鮮やかな世界よりずっと目が疲れにくい。
ブルーライトも相当低くなっている。
紙の本はさらなり。
静か
音が出ないのもストレス減だと思う。
静かに過ごせる読書時間、今の動画に溢れた社会においては大変貴重。
心穏やかになる。
物語の世界観
今に近い環境を舞台としたものだと癒し効果はないが、沖縄が舞台、モンゴルが舞台、平安時代が舞台、など舞台設定を変えるとその描写だけで癒される。
目の前に広がる景色。
本を開くとひとっ飛び。
どこでもドアの如く。
私はそこにいる。
同じ東京でも明治大正の頃の東京はまた騒がしさが異なる。
人が多いにしても今とスピード感が違うので、大体主人公はゆったりと考え事をしながら散歩してたりする。
メッセージ
私はメッセージ性強い本が好きじゃないんですが
メッセージに心動かされるのも確かなわけで。
それはふとした場面で登場人物の一人が言う言葉一つだったり。
例えば、「十二単を着た悪魔」に出てくる弘徽殿の女御は言った。
人生を幸せにすることのひとつが、『身の丈に合わないもの』を追い求めることだと思うのよ
この時代は今よりずっとずっと身分「身の丈」にシビアだったと思う。
そんな時代に、限られた人生という中で「身の丈に合わない」ものを求める。
奮闘することが人生を幸せにする。
たった一言、たった一人に向けられた言葉だし、私はつい身の丈に甘んじてしまう性分だけど、物語を眺めていながら「ほうほう」と顎を撫でた。
デジタルデトックス
そもそもデジタルから離れるだけで気分が改善すると言う。
読書をすれば否応なくデジタルから離れるというわけで。
そりゃあスッキリするよな。
つまりは忙しい人間にこそ読書を勧めたい
ちょっとPCやスマホの通知を無視して本を開いてみて、と言いたい。
頭を切り替えて読んでみてほしい。
本の中に没頭してみてほしい。
学びとは別軸で読書には価値があるから。
読書してる時間はカプセルの中に入って外敵から守られてるような、そんな感じ。
パーカーのフードを被る感じで、ホッとするから。
電車の中でヨガはできなくても、読書はできるから。
忙しい人間にこそ読書を勧めたい。
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