見出し画像

解をすぐに伝えようとする本が好きじゃない

だったら読むなよ、に尽きるのですが。

解決法を出そうとするような本が好きじゃないことに気付いた。

こういう悩みにはこう対処しろ、幸せになるためにこうしろ、のような解決本、特に一見小説のような顔して中開くと自己啓発本に近いものが苦手なのだ。

見るからに自己啓発本であれば買わないのに、一見小説だと思ってとくとくと説き伏せられるような感じだと落ち込んでしまう。

小説じゃ、なかったのか・・?

人生の生き方とか、時間は限られてるとか、何かそういうメッセージ性の強すぎる話だとメッセージばかりが強くてストーリー展開にワクワクしなくなる。

もっとストーリーで楽しませてくれる話だと思ってたのに、メッセージ重視じゃねえか。

歌詞重視系の歌というか。

小説ってむしろ何もなくていい。
何かを教えようとしてくれなくていい。

私は歌詞よりメロディー派なのかもしれない。

読み終わって、そこで「ああ、人生ってこういうことなのかもしれない」とぼんやり感じるくらいが丁度いい。

登場人物に感情移入して、一緒に辛くなったり嬉しくなったり成長したりするうちに、間接的に「私も生きてるうちに会いたい人に会っておかないとな」「いじめっ子も一人の人間なんだな」とか静かに反芻するわけで。

なんだろう、私の感情に先回りして「なぜあなたは後悔してるのですか?」「なぜあなたは今こんな場所でこんなことをしてるのですか?」と問われたりすると、たとえそれが主人公の立場だったとしてもスッと引いてしまう何かがある。

あれ、これ私に問いかけてる・・?と思った瞬間に興醒めである。

いや、私ただ本を読んでただけなんだけど。

イチ読者です。

そういう問いをしてくるのは大抵恩師、先生と呼ばれる人たち、もしくは使徒。

違うんだよな、もっと静かに学びたかったんだよ、こっちは。

「勉強しなきゃ」と思ってたのに、「勉強しなさい」と先に言われた気持ち。

一言で言えば「萎える」。

ストーリーを通して教えてくれ。
直接的な言葉ではなく、主人公の経験を通して私に見せてくれ。

と、筆者が伝えたいメッセージを恩師に言わせまくってる本を読んだ私の気持ち。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?