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ゴルゴ13から学ぶ麻雀道

まずゴルゴ13とは。

さいとうたかお氏が描く日本の劇画漫画であり、超一流のスナイパー(狙撃手)である「ゴルゴ13」と呼ばれているデューク東郷という男を取り巻く話となっている。

もう間も無く単行本200巻に達するほど発売されていて、常にその時代背景をしっかりと捉えたハードボイルドな描写は観るものを飽きさせることがない。

読んだことがある方も多いと思うし読んだことが無くても名前は知っているという方も多いと思われる。

一応、知らないって方はWikipediaでも見てくれ。プラス出来るならコンビニコミックでも多数出ているので一度手にとってみてくれ。後悔はさせない。


基本的な話のスタートとしては、依頼者から狙撃の依頼を受けて仕事に入るが、それ以外にも事件に巻き込まれたり、狙われるなど常に気の抜けない生活をしている。

そして、余りに多くの標的を仕留めてきたゴルゴは各国からテロリストとして扱われ、国益になる時は大丈夫だが国益にならない時は国とすら戦っている。個vs軍というでないとゴルゴを倒す事は出来ない。

そんなゴルゴ13麻雀打ちに共通点なんかはあるはずも本来は無いのだが、ゴルゴ13が残してきた名言は雀荘でしのぎを削るメンバーにとってはとても大事なもんを教えてくれている。むしろそれを心に刻んで打っているまである。


で、今回はそんなゴルゴ13の名言の中から幾つか紹介させてもらう。



1.『10%の才能と20%の努力…そして、30%の臆病さ…残る40%は…運だろう、な。』


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66巻に載っている「ロックフォードの野望」の中でプロとしての条件を聞かれたゴルゴ13が答えた言葉なんだが、これを初めて見た時に感じたのはまさしく麻雀メンバーと合わさるものがあると。

麻雀努力をしてもしても目に見えない事が多々ある。むしろ全くと言って良いほど努力が目に見えないゲームである。上手い者がそうでない者に平気で負けてしまうゲームである。

10%の才能、これはやはり麻雀脳というモノがあると思っている。最初から出来てしまうやつと、どれだけ考え学んでもできない者、その差がセンスだなんだと言われたりする才能というものになると思う。自分の周りを見て、友人らと覚えた時の事を考えてみると良い。必ずその差がスタートからあるはずだ。

そして20%の努力、これも分かりやすい。何にでも当て嵌められるが、その中でも麻雀というゲームは努力という者がその瞬間その瞬間毎に、目に見えて感じ取れない。長い目で見て上手くなったなや明確な成績によって感じられる事があるが、何切る本や戦術書を読んだからと言ってすぐに上手くなるなんて事は無い。ただ長い時をかけ必死に卓上でもがきながら掴んでいくしかない。

そして30%の臆病さ。これが大事だと思っている。攻める打撃系と言われるタイプの人やすぐに降りちゃうような日和ってる人…、上げ出せばキリがないが、俺は基本的に放銃が嫌いである。特に東風戦になると僅かな点数の放銃でもそれが致命傷になることがある。メンバーとしてやっていける奴は強気も勿論大事だが、押し引きのメリハリが効いて臆病な程、病的な程、成績を守り抜こうとする事が1番成績につながっていると思っている。臆病である事は決して悪い事ではない

そして40%の運。これが1番大事だ。自分が上手いか下手かなんてのはなかなか自分じゃわからない。勝ったら上手い負けたら下手ではないゲームだから尚更だ。だから良く言われることかもだが、勝ったらツイてる、負けたら実力と思う事がメンバーとしてやっていく一番大事なモンなんじゃないか?

勝ってる時っての運があるって事になる。実際俺が成績を残している理由は他の人よりも配牌が良いか裏ドラが載ってるか、そんなところだと思っているし、そう思えないなら止めた方が良いと思っている。

勿論、並大抵では出来ないほど努力してきたし、どれだけの貴重な時をこのゲームに捧げたか分からない。だがそれは麻雀打ちにとっては当たり前である。

他のどんな競技にしてもゲームにしても何も努力してない奴が勝つなんて事は殆どないだろう?

だからこそ、今こうしてこの世界で生きていけていることはちょっとだけ他の人より運が良い。そう思ってこのゲームに興じる事が出来たなら常に学べるし得るものがある。ゴルゴ13が超一流のプロとして生きる為に必要なものの順番ってのは我々麻雀打ちと一緒なのかもしれない


2.『俺たちの世界では、未熟な者に"いつか"は決して訪れない…』


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147巻の「3人の狙撃手」のエピソードで出てくる台詞である。

ウガンダ軍の狙撃手「オノ」というキャラクターが登場する。だが己が未熟が故に失態をしてしまったオノ。

そこに至る前にしっかりと基本の準備をする為に、目的地よりも多少前で車を降りるゴルゴ。

オノ達は調整不足により相手の狙いが上手く定まらず銃弾を受けてしまう。

胸の出血を抑えながら、経験を積めばゴルゴに対してあんたのような一流の狙撃手に「いつか」なれると言い放つオノに対してゴルゴが言った台詞である。

ゴルゴの生きる場所は常に死が直ぐ隣り合わせの厳しい世界である。半端者や未熟者が生き残れる生易しい世界ではない。

実際に射撃の技術などではゴルゴと同じ程できる奴がこの作品の世界の中には出てくる。ただなぜゴルゴだけが勝ち残り、生き続ける事ができるのか。

やはり事前の入念な準備や、不測の事態や状況に対する臨機応変さ、そして射撃に対する努力、それらの総合力が圧倒的に抜けているからである。

麻雀も同じである。常に己自身との戦いでもある。どれだけ準備し、努力し、磨いてきたかによって差ができてしまう。

同じように「いつか」ってものは自ら掴まなければ絶対に来ない。待ってる間に生活が出来なくなってしまうのがメンバーだ。生易しい世界ではない

生きるも死ぬも己次第だからこそやった分、準備した分自分に返ってくるものが大きい。ただ麻雀打ちがゴルゴと違って救われるのはその日負けてしまっても命は取られないってところだ

実際にこの台詞のようにいつかは来ないが、そうならない前に気付き、見つめ直し、努力すれば良い。

この話の最後にゴルゴはその時使った銃をオノ達の墓標に刺して去っていく。めちゃくちゃ格好良いので読んでみてくれ。


3.『男なんてのは、自分が一番良いと思う事をやるしかないんだ。たとえそれが、他人から見て、どう映っていようと…な。そして、一度決めたら状況がどうなろうと信じるしかない。』


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162巻「鶏は血を流す」のエピソードにて気弱な傭兵に対してゴルゴが言ったセリフである。

世間的に認められないスナイパーという仕事。何度も命を失う危機的状況に陥ったり、依頼人に裏切られたり、国に狙われたりととんでもなく過酷な仕事である。

それでもゴルゴがスナイパーという仕事をやるにはゴルゴなりの理由があり、一度やると決めた仕事は最後までやり抜く。

麻雀だけでなく通常の仕事としても優秀である

で、勿論スナイパーとは程遠いが麻雀打ちという仕事もなかなか世間には受け入れてもらい辛いし、実際になんだそれ?となってしまう事が多い。

未だに職業「麻雀打ち」って恥ずかしげもなく書ける奴は漫画「天牌」主人公の沖本瞬くらいのもんだと思っている。

経験は誰でもあると思う。結婚相手の御両親に挨拶に行った時、合コンで職業を聞かれた時、飲み屋のネェちゃんに聞かれた時などなど。

張り切って麻雀で生きてるなんて言えるのは厨二病かちょっと変わってる奴くらいだと思う。まぁ麻雀プロとして活動を頑張っている方ならワンチャンあるかもしれないが基本的には今まで麻雀打ちだと自信を持って言ってきた人の方が少ない。

だがそれでも、自分自身だけは認めてやらないといけないと思っている。上手くは言えないが。

最近はMリーグのおかげなのか麻雀というゲームが多少世間的に認知され、評価されてきたのかもしれない。だがあれは何度も言ってきたがエンターテイメントである。まぁこーいうことを言うと何様だってなってしまうが。

だが間違ってはいない。実際に長い時に渡って成績を出し続けられる人間があの中に本当に何人いるだろうか。勿論認めているプロと言える方も何人かいる。だが正直、上で述べたように明確な努力不足な方もいる。

ちょっと話はそれてしまったがいくらそうであったとしてもやはり他の競技と違い、実力や技術以外のものに目が行ってしまうゲームである。だからこそ本当の意味で世間に麻雀打ちと言うものが認められる世界は来ないと思っているし、来てはダメだとすら思っている。

だが自分だけは認めてやらないといけない。それを選び今やっているわけだから。ゴルゴがどういう思いでスナイパーを続けているかはわからない。だが同じように信じてやるしかない

一瞬Mリーグに話が言ってしまったが話し出すと長くなるのでその話はまたどこかでやりたいと思っている。


4.男としてゴルゴ13に憧れるシーン集

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ゴルゴは至る所で仕事前などに女性を抱く。それもかなりハードに。そこでも名言は沢山あるんだが同じ男としてここまで相手に言わせるゴルゴにスゲェとしか思えないプレイ中のシーンを挙げておく。

まず上のこれ。まるでパンサーよ!!考えられない。一体どんな動きをすりゃになれるのか。強さだけでなくやはり柔軟さも大事なのだろう。

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煮え滾り、悪魔となり仕事だけでなく夜でも◯す事が出来てしまう。全てに於いて憧れる程にゴルゴは強い。

麻雀打ちは堕落した生活を送ってしまう事が多い。

目の前に飲む打つ買うが揃っちまってるから致し方ないのかもしれないがゴルゴも全く同じで飲む打つ買うをしっかりとこなせている、流石としか言いようがない。

5.他の好きな台詞集

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同じような台詞なのだが、どちらも臆病さ生き抜いてきた鍵だと言っている。これがやはり大事なんだと思う。

通るだろうや当たるな!ではない、病的な程に用心深く成績に固執することによって毎日毎週、年間と成績が付いてくる。

麻雀を仕事としているものにとって今日勝った、今日負けたで一喜一憂はあるだろうが一番大事なのは長い目で見て生きていけるか。それに尽きる。

もしこれを読んで少しでもゴルゴ13の事が気になった方は是非一度漫画を手にとって欲しい。

麻雀だけではなく日々の生活や仕事においてとても大事な物を教えてくれている。

ただ決して誰かをスナイプしてはいけない。冷たい塀の向こうへ行ってしまっては飲む打つ買うが出来なくなってしまうからな。





ありがとう!!