見出し画像

夫婦ふたり暮らしの賃貸戦略

はじめに

わたしたち夫婦の両親はどちらも一軒家を所有している。
両親が亡くなる前には、持ち家をどう扱うか考えたいと思っています。

わたしたち夫婦がどちらかの実家で同居をする予定はありません。
現時点で所有するものをを増やすことは避けたいと思っています。

わたしは地方出身で持ち家率が高いところに住んでいました。
家を持ったら一人前みたいな考えがどこかにあったなと思います。

車も、もつことが当たり前だった。
地方は車がないと買い物にすら行けないので(笑)

家や車を持つことがステータスで、人から見られる時の評価基準でもあった。

自分が他者を見るときの価値基準でもあったかもしれません。

でも、それって本当にそうなのかな?

今は身軽でいる方がいいなと思っています。

そんな風に思うようになった過程をつらつらと書いていきます。



維持管理する大変さ

所有するってとても大変だと感じます。
何が大変かってお金と手間がかかること。

実家は両親が新築で建てました。
当時は家族のロマンや夢が詰まったかけがえのないものだった。
今も家族にとっては欠かせないものですが、時間がたち変化が出てきました。

築20年くらい経って、外壁や屋根をメンテすることになった。
ほかにも畳の張り替えや、日々の植栽メンテなどあります。

当時は家族も多かったから、掃除は手分けしてできました。
でも今は、人も減り、住人も年を重ねたこともあり掃除も限られたところしかできません。

建物自体の手入れは外注するしかありません。
植栽の剪定や雪囲いは頑張っていますが、手間がかかります。


災害リスク

地震大国日本。
4つのプレートの上に列島があり、どこで地震が起きてもおかしくありません。

能登地震は記憶に新しいと思います。
近年は水害も増えている。

家を所有することは、災害リスクを真正面から受ける可能性が高いと思う。
場所によるかもしれませんが、土砂崩れや浸水被害、家事など。

一方で賃貸の場合は借りているところなので、万が一の場合は引っ越したり移動すれば生活が元に戻りやすいのではないかと感じます。

暮らしに合わせた形態

家族は長い年月をかけて増えたり減ったりすることがあると思います。

夫婦ふたりでも仕事や人間関係も変わる可能性がある。

常に変化の最中に生きているのに、一箇所に場所を決めて定住することは自分にはあっていないように感じています。

ちょっと逸れた話になるかもしれませんが、新築の実家に引っ越して数年経ってのことです。

わたしたちの家族が引っ越してきた直後に、近隣に住んでいた親戚が別の場所に移りました。

それを見た近所の人が、親族間で喧嘩したんじゃないかとか、仲が悪いとか噂をしていたことを聞いて、狭い世界に住んでいることの窮屈さと、こんなところにずっと住み続けることの嫌気を幼いながらに感じたんです。

隣近所のつながりの良さがある一方で、感情情的には面倒臭さの方が上回っています。

そんなことを言ったら宇宙か無人島にでも住むしかないかもしれませんが、田舎ならではの距離感はお腹いっぱいな気持ちがある。

家賃補助

賃貸を選んでいる大きな要素として、会社の福利厚生で家賃補助があります。

今のところ、都内に賃貸を借りられているのもこれが大きいです。
恩恵に預かっています。

そもそも人は移動していた

ここまでは、さも現実的な実感を書いてきたつもりです。
ちょっとここからは、意味不明なワールドに入っていくかもしれません。

歴史が好きな方はお付き合いください!

わたしたちの先祖は1万3000年から1万年前ぐらいから定住ということをしはじめたそうです。
今でいう縄文時代くらいですね。

もっと昔、定住し始める前は狩猟採集を基本に転々としていました。
世界では農耕・牧畜による食料の安定確保のためと言われていますが、わたしたち日本人の先祖の場合は以下のポイントがあるようです。

気候の温暖化により食料が入手しやすくなったこと
土器の登場
四季が明瞭になり、食料加工が発達
加工食料をストックするようになり持ち運びが大変なため定住への舵を切った

Q&Aで読む縄文時代入門

それまでの7万年くらいは定住はしないで移動が主だったようです。

長い長い歴史で見ると、定住は最近のことなのかもしれません。

狩猟採集民族の先祖のように、転々と移動して新天地を求めることはできないです。

なので、自分の住む家ぐらいは都合によって移せるような状態にしておきたいなという欲求があります。

根無草上等

またまた、話が逸れて実家の話になるのですが、引っ越して数年経っても家の周りの植栽がうまく根付かず育たずにいました。

この状態を見た父が「根無草」と表現していました。
引っ越してきたものの、地域に根付いていないのかなという自分を振り返るような瞬間だったと思います。

なんか、とても寂しそうな表情をしていて、いたたまれない気持ちになったことを覚えています。

今思うと、引っ越してきて色々と苦労もあったのかなと。
そのときの記憶がとても鮮明にあって、家を持つって大変だなと思っているこの頃です。

わたしはここだけの話、根無草上等です。

持ち家を否定したいわけではありません。
夢やロマンがあるし、家族にとって必要なものだと感じています。

ただ、わたしたち夫婦にとっては、そして個人としては今は必要ないと思っています。

所有するって管理することなので、自分のリソース(お金や時間)が割かれる感じがある。
わたしは自分や周りが満たされれるような時間やお金の使い方をしたいと思います。

将来の貯蓄や、夫婦旅行、自分の内面を見つめること、友人と遊ぶことなど。

そんな風に思うと、車を持つことや家を持っていることが幸せとは思えなくなってきました。

以上がわたしたち夫婦が賃貸を選択している理由になります。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。


参考文献


Kindle出版をしました。
読んでいただけると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?