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【大月書店通信】第159号(2022/4/28)

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ロシアによるウクライナ侵攻からすでに2か月。増加の一途をたどる被害・死傷者を伝える報道に、重たく苦しい気持ちが募ります。メールやSNSでも、この戦争をめぐる話題が多数流れてきます。ロシアの暴挙を止めるために何をすべきか? そもそもこの戦争はなぜ起こされたのか? この映像を見れば真相がわかる! などなど、それぞれの見解や憶測が入り乱れ、ヒートアップし、「場外乱闘」の様相を呈することもあります。

「誰もがインターネットではスピーディに行動してしまう。だから、行動する前には『スピードを落として(スローダウン)』『立ち止まって』『考えよう』『たずねよう』」――今月の新刊『デジタル・シティズンシップ+』では、このように、デジタル空間で行動するときの3つのステップ、「立ち止まる」「考える」「相談する」ことをくりかえし説き、その学び方が具体的に記されています。

本書は、デジタル市民への学びを教える教師・保護者に向けたものですが、「まず大人がスローダウンしなければいけない」とも言います。SNS時代の戦争を目の当たりにする今、大人も子どもも、テクノロジーを味方につけて「人権と民主主義のための情報社会を担う善き使い手」になることの大切さを、その難しさとともに思います。

※ 大型連休中はカレンダー通り営業いたします。
 休業日:4/29~5/1 および 5/3~5/5
 営業日:5/2 および 5/6~

【新刊案内】

4月の新刊です。お近くの書店にてお求めください。

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●こうすればできる! 実践例と考え方を紹介
デジタル・シティズンシップ+(プラス)――やってみよう! 創ろう! 善きデジタル市民への学び
坂本旬・豊福晋平・今度珠美・林一真・平井聡一郎・芳賀高洋・阿部和広・我妻潤子[著] たきりょうこ[漫画] 1,980円(税込)

1人1台端末の実施で本格的に進みだしたICT教育。とまどう学校と保護者のために、具体的な授業例と実践のポイントを紹介。テクノロジーを味方につけて積極的に発信し、豊かな民主主義を実現するデジタル市民への学びをめざす。

試し読みできます

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●持続可能な地域社会のデザインに向けた実践・役割・課題
地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ
松本恭幸[編] 2,420円(税込)

地域の魅力発信、ローカルな歴史の記録と公開など、コミュニティメディアとコミュニティアーカイブが地域再生に果たす役割が注目されている。コロナ禍を経た現状をふまえ、その課題を整理し、全国各地の先進的な事例を紹介。

試し読みできます

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●《シリーズ刊行開始》北国の北海道・東北の郷土玩具を調べよう
47都道府県の郷土玩具 1 北海道地方・東北地方
日本玩具博物館・井上重義[監修] 斉藤道子・砂野加代子[編・文]
3,300円(税込)

日本列島の最北部の北海道には比較的新しい時代の玩具やアイヌ文化の影響がある玩具が見られます。青森ねぶた等の祭りや伝統産業が盛んな東北には玩具も豊富で、馬の玩具、土人形や張り子人形がたくさんつくられてきました。

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●特集=SDGsを考える――持続可能な地域社会への道筋
季刊 自治と分権春号 no. 87 1,100円(税込)

●首長インタビュー 山﨑晴恵兵庫県宝塚市長 ●対談 岡田知弘(京都橘大学教授)・傘木宏夫(NPO法人地域づくり工房代表理事) ●「特防交付金」にみる防衛省の自治体支配の深化 川瀬光義(前・京都府立大学教授) ほか

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●特集=ネット広告は「共同規制」で
放送レポート5月号 no. 296 550円(税込)

●放送の自由と公権力 元BPO委員の是枝裕和監督に聞く●メディア就職最前線~新聞労連作文ゼミの経験から~(新崎盛吾・吉永磨美)●NHK字幕問題 なお残る謎~BS1スペシャル『河瀬直美が見つめた東京五輪』~(長井暁) ほか

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●特集=75年目の「憲法のはなし」
月刊 クレスコ5月号 no.254 550円(税込)

改憲に向けた動きが強まる一方、学校で憲法を語れる場や時間が少なくなっている。75年間、人々の願いを力に守られてきた憲法を、原点に立ち返って学ぶとともに、憲法の価値を伝え広げる様々な実践を交流する。

【イベント】

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遠藤まめた×熱田敬子トーク「中国のフェミニズム・LGBT運動」
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遠藤まめたさん(一般社団法人にじーず代表)による「世界のフェミニズム・LGBT運動」トークシリーズ!

記念すべき第1回は、中国。小社刊『ハッシュタグだけじゃ始まらない――東アジアのフェミニズム・ムーブメント』編者の熱田敬子さんがゲストです。

フェミニズム(女権主義)とLGBT運動との距離が近いといわれる中国。なぜそうなった? ぜひご参加を↓↓↓

【お知らせ】

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『これからの男の子たちへ』太田啓子さんの音声配信番組がスタート!
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これからの男の子たちへ――「男らしさ」から自由になるためのレッスン』(11刷)の著者で弁護士の太田啓子さんが音声プラットフォーム「Voicy」に個人チャンネルを開設。ジェンダーや性教育、憲法問題など、様々な話題について10分程度の短いトークを配信しています。

音声のみなので、ながら聞きできるのがメリットですね。空き時間に
ラジオ感覚で聞いてみてください。

【編集後記】

7歳の息子と5歳の娘に、そろそろ本腰を入れて「性」について話をしていきたいと思った昨年秋。

妻からは「クラスで1人だけよく知ってる子みたいにならない?」などと心配されたが、とりあえず『ようこそ! あかちゃん』(小社刊)をはじめ、教えてもらった良書(絵本)数冊を読み聞かせ。

人の受精についてイラスト入りで載っているので、そこもちゃんと読み聞かせ。

息子から「パパとママもしたの?」と聞かれたので「そうだよ」と答えたところ、「キモい」の一言。

「キモい」なんて、まさかわが子から言われるなんてちょっとショックだったけれど、咄嗟に「人間も動物なんだから、犬とか猫とか他の哺乳類と一緒だよ」と返す。

納得していたようだったので、アンサーとしてはまずまずだろうか。

読み聞かせが終わってやれやれと一息つくと、息子が娘の手をとり、

「ねぇねぇ、僕も(妹に)やってみていい? 赤ちゃんできるでしょ!」と、ゲームで新キャラを作り出すかのようなコメント。

妻からは「対応任せた!」と突き放すような一言。

予想もしなかった発言にとまどってしまい「いやいやいや」しか言えず……。

第一回、わが家の包括的性教育の私の学びは、どっしり構えての対応を心がけるということでした。

(営業部マルクスさん)

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