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小麦粉の違いがお菓子に与える変化 スポンジ生地編 前編
スポンジ生地を「薄力粉」と「強力粉」でそれぞれ焼成するとどのような違いが見られるでしょうか。
その変化を、
前編(前提と結果)と後編(理由)に分けて解説します。
◇前提① スポンジ生地が膨らむ仕組み
まず前提として生地が「膨らむ」のは小麦粉のお陰ではありません。
スポンジ生地がふくらむのは、
泡立てた卵に含まれる空気
材料がもたらす水分
2つの働きです。
空気と水分が、オーブンの高温で熱膨張し体積が大きくなることで生地がふくらんでいきます。
◇前提② スポンジ生地における小麦粉の役割
「ふんわりとしたやわらかさと弾力性を与えて、ふくらんだ生地を支える」
それが小麦粉の役割です。
これは小麦粉に含まれる「デンプン」とタンパク質から作られる「グルテン」のおかげです。
デンプン
水分を吸収してふくらみ、やわらかい粘りを生む。これがスポンジ生地のふっくらとしたボディを形成する。
建物で言うとコンクリートの役割。
グルテン
オーブンで加熱されて固まって生地のつながりとして働く。
適度な弾力を作り出したり、ふくらんだ生地をしぼまないように支える骨組みとして機能。
建物でいうと支柱。
![](https://assets.st-note.com/img/1654946364787-xPc9NfPrpP.png?width=1200)
◇検証結果
以下の条件で検証を行いました。
・小麦以外の材料は同じ
・焼成する時間や温度も同じ
・作り方、仕込み量も同じ
下写真の、右側が「薄力粉」左側が「強力粉」
を使用したスポンジ生地です。
結果を4つの要素で比較してみます。
○薄力粉
ふくらみの大きさ: 高い
食感の軽さ: ふんわりと軽い
弾力: やわらかい感触
質感: しっとり
○強力粉
ふくらみの大きさ: 低め(浮き沈みは少ない)
食感の軽さ: 重ため
弾力: 強い弾力性
質感: 少しパサつく
ふくらみ自体は薄力粉使用の方が高くなりました。
触れてみるとやわらかく。しっとりした感触です。
強力粉使用の生地はふくらみは若干弱いですが固く、弾力があり、浮き沈みが少ないです。
※bitesjapansquadの投稿: Ironman_fe
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