雑記1 こわい本の思い出
せなけいこの絵本『ねないこだれだ』である。
まだ3-4才くらいの記憶だろうか、結末のその後を暗示させるようなラストの絵が、こわかった。子供ながらに対策しようとして該当ページを破いて捨てたのだが、悪いことに、あの絵は背表紙でもあるので、絵本を閉じてもそこにあった。その後は裏を見ないように読んだ。
次の思い出は、小学生低学年の頃出版された、常光徹の『学校の怪談』だ。
親に買ってもらい何度も読み返した。特に、三人の釣り人と三人の小学生が出会う話がこわかった。楢喜八のイラストがこわさに拍車をかけていた。これも、最終的にやはりこわくて、ほしいという友人にあげてしまった。
最後は中学生の頃の話にしよう。学校の図書館で、原田宗典の『海の短篇集』を読んだ。
ヒヤリと冷たい、作りたてのガラス食器のような美しいこわさを感じた。何度も借りて、本屋で買い、片付けのために一度ブックオフに売ったが、今はまた本棚にある。
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