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【大人座1周年記念企画】大人座×SKY BLUE COFFEE ROASTERS 対談レポート

大通に位置するコワーキングカフェバー大人座は、5/31で1周年を迎えました。

オープン前から関わりのあるSKY BLUE COFFEE ROASTERS代表 矢野一夫さんと、大人座店長である佐藤剛平が「大人座」「珈琲」そして今回発売することとなった「1周年記念ブレンド」について語ります。

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ー大人座と矢野さんが結びつくきっかけは一体何だったんでしょうか?

矢野:東京の浅煎り文化にインスパイアされて、北海道で浅煎り専門のコーヒー店を始めたことが全てのはじまりだった気がします。

東京にGLITCH COFFEE & ROASTERSというちょっと尖ったコーヒーのお店があるんです。「尖った」と言っても、ブレンドは出さないとか、ミルクとガムシロップは置かないだとか、本当に味で勝負するが故のこだわりを持ったお店。グローバルなんだけど、ぶれていないのが印象的でした。そこの代表と知り合って、浅煎りコーヒーと出会いました。

味のコントロールの難しい浅めの焙煎は、豆本来の味を楽しめる一方で際立った酸味がクレームの対象になってしまうことも多い。サードウェーブコーヒーの広がりの中で浅煎りを扱う店舗数こそ増えましたが、できる所は生き残り、そうでない所はもちろん消えてしまう訳で、東京はその転換期にいます。だけど、北海道はそれすら無い(笑) 今だしっかりした苦みのある深煎りコーヒーが主流です。それももちろん悪くないんだけど……このままだとコーヒーの苦手な人は入ってこれないと思い、自分は北海道で浅煎り文化を広めていこうと思いました。そんな時、COMMONO Inc. の矢野さんが僕の活動を見て、ちょうどオープンを控えていた大人座社長の五十嵐さんとつないでくれたのがきっかけです。

佐藤:コーヒー好きのWEBサイトにも取り上げてもらっていましたよね。

矢野:そうそう。GoodCoffeeっていう海外向けの珈琲メディアに掲載してもらったり、マレーシアの伊勢丹で北海道代表のロースタリーとして出店させてもらったりしました。東京から浅煎りを持ち帰って北海道で広めることをしていなかったら、たぶん矢野さん(COMMONO)とも出会っていなかったでしょうね。いろんなところでつながって今大人座と一緒に仕事をしているんだと思います。

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ー北海道は本当に浅煎りを取り扱うお店が少ないですよね。

矢野:そう。土地のマーケットを考えると深-中煎りあたりを出すのが無難なんですよ、やっぱり。だけど普通じゃつまらないですよね。簡単では無くて、反発もあるのはわかっていたけどとにかく「やってみよう」と思いました。

佐藤:最初の頃は矢野さんにもカウンターに立ってもらっていました。まだ店ができる前から関わってくれていて、どんなコーヒー豆にするかの相談やエスプレッソマシンの調整、淹れ方まで全部プロデュースしてもらったんです。

矢野:そう、当時は大人座の店内もつぎはぎだらけだった(笑)

佐藤:新しいスタッフが入るたびに指導もしてくれて……そういう日が半年くらい続きましたよね。矢野さんのおかげで大人座はコワーキングスペースなのに本当の珈琲好きも足を運んでくれるようになりました。

矢野:このやり方はどこもあんまりできてないんです。あくまでも販売側はコーヒー豆の営業だけのために店に来て、現場とは距離を保つ。トータルで見るこの方法はもちろん手間もかかるけどその方がおもしろいと思っています。

佐藤:大人座で最初にブレンドコーヒーを作りたい!と思った時も矢野さんに相談しました。最初に出してもらったグアテマラが好評だったのでそれをベースに、十数種類試作を作ってきてくれましたよね。その中からおすすめを教えてもらって、みんなで味を見て、というのを繰り返してようやく決まりました。

矢野:なんでもそうだけど、「完成形」って無いと思うんです。これがゴールでこれ以上進化しない、なんてものは無い。ブレンドもとりあえずこれでOKという水準を満たすところまで持っていって、焙煎の途中でこれがもっと良いと思ったら変えているんです、次持っていくときに。だから今の大人座のブレンドも最初に決定した形からまた変わっています。進化し続けているんです。

佐藤:毎回絶対同じ味で、と頼んでいる訳じゃなくて「何杯飲んでも重たくならない、果実感のある爽やかな味」という根本的なコンセプトは変えずに矢野さんを信頼して他は一任しています。

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ー今回発売することとなった「1周年記念ブレンド」について聞かせてください。

矢野:最初にこの話を聞いてからいくつか概要だけ伝えてもらって、それに沿って組み立てた感じですね。キーワードは「酸っぱい」でした(笑) でもただ酸味の強いだけのコーヒーを作っても意味が無いと思ったので、酸っぱさはあっても飲みやすい、「まるい酸味」みたいなものをイメージして作りました。

佐藤:僕らはプロじゃないので、いつも通り「こんな感じ!」というイメージを矢野さんに伝えただけです。 1周年記念ブレンドを作ることが決まった時も、お客様に味の違いが伝わるようこれまでとはガラッと雰囲気を変えようという話になりました。ちょうどコロナの影響もあって、僕らも「苦い」「酸っぱい」思いをしたのが事実なので、そういう味わいを持ったちょっとインパクトのあるコーヒーにしたいと頼みました。

矢野:コロナだから酸っぱい?どういうこと?と思われてしまうかもしれませんが、酸いも甘いも忘れないようにってことなんですよね、きっと。

佐藤:そうなんです。だから今回の記念ブレンドのサブタイトルは「remember corona」です(笑)  試作をいくつか持って来ていただいたんですけど、やっぱり明確なコンセプトに従ってより酸っぱい方に決めました。酸味は強いけど美味しいです、もちろん。結構面白い味になっていると思います。コワーキングスペースだけど、丁寧にハンドドリップした美味しい珈琲が飲める、大人座らしい目玉グッズになりました。

矢野:札幌のコワーキングスペースでこれほどこだわってコーヒーを出している所はほとんど無いですよ、しかもスペシャリティで。たぶんここがダントツ。そういう意味で言うと大人座は少し異質かもしれませんね、他にも大分面白いことをやっている空間だし。

佐藤:普通のコワーキングスペースもコーヒー屋も、札幌にあるからどちらか一方では戦えないし、無難な、流行りの豆を使っても面白くない。やっぱり普通じゃつまらないんですよね。これからもコーヒーもそれ以外も、こだわりは変えないでいきたいです。矢野さん、これからもよろしくお願いします!

矢野:こちらこそ、よろしくお願いします!

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大人座一周年記念ブレンドは、強烈だけど爽やかな酸味をメインに、個性的でも飲みやすい軽やかな後味のコーヒーです。

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1周年WEEKとなる6月1日から一週間は、提供コーヒーをこちらに変更の上、記念ブレンドとして店頭とECサイトの両方で販売予定です。ただの卸業者と顧客ではない大人座×SKY BLUE COFFEE ROASTERSだからこそ見つかった「まるい酸味」をぜひ試してみてくださいね。


6/5 追記: ECサイトOPENしました!
https://otonaza.shopselect.net/ 

(ライター:池田未歩)

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大人座 otonaza
札幌にはなかった新感覚のコワーキングカフェ&バー
ひとりで仕事するだけじゃない、刺激を求める人たちが出会い、北海道から新しい何かが生まれる空間ー
【営業時間】
月-土10:00-24:00 日・祝 不定休
貸切イベント、結婚式二次会承ります。


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