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「これが出来た」を見つけたい。島で暮らして2か月の今、思うこと。

島根県の離島、隠岐島前地域で大人の島体験に参画している
7月生の「今」にフォーカスした「私たちの足跡」。

彼らはどんなきっかけで島を知り、
今、どんな想いを抱えて島にいるのでしょうか?
7月生一人ひとりが歩んでいる物語、そしてその足跡をお届けします。

佐藤千夏さんにお話しを伺います。

佐藤千夏さん 23歳 東京都出身


海士町を推してる友達の話を聞いて、島体験へ。


大学生の頃からなんとなく海士町について聞いたことはありました。
今年の3月に大学を卒業したんだけど、就職もせず大学を卒業する私を先生が心配してくれて、地域おこし協力隊や海士町の記事を送ってくれて。
その先生は海士町に関わりのあるJICAの方だったから、海士町をそこで色々知りました。
でも、どれがいいのか、どこも同じように見えて。


決め手になったのは今年の5月のGW。
1年越しに再開した友達が、去年の10月に海士町に行っていて。
そこで、すごく海士町を推してる感じ色んな人たちが集まっていて面白いということ、研修で自己内省ができる話を聞いて「良いな、参加してみたいな」と思い、島体験に参加しようと決めました。



そうして決まった島体験。来島するまでに気持ちの変化はあった?


来島までの不安は無かった。
むしろ、4月~6月まで大学のころから続けている家庭教師のアルバイトや飲食のアルバイト、大学時代の恩師と一緒に小学校に出張授業をしに行かせてもらったり、色々してたけど。

なにか打ち込めることが欲しい気持ちや他の場所に行ってみたい気持ちがずっとあったので、7月から予定がある嬉しさや安心感があった。


インタビューの様子

来島して1週間。

最初は、島体験のみんなと打ち解けれるのかな?って心配だった。
でも、話していくうちに話が合う人は合うし、一方で無理に仲良くならなくても良いコミュニティだなって思った。

最初のスタートアップ研修では、西ノ島で島前の歴史について話を聞いた時間が一番印象に残っていて。
後鳥羽上皇が流された話は知っていたけど、もともとはカルデラ地帯だった、など地形の話や、文化が運ばれてきた話は面白いなと思った。




来島して1か月。自分の中でギャップだったり、来島前に感じていた島に対する印象とか変わったりした?


まず、島が大きい!(笑)
コンビニやスーパーがないって聞いていたから、もっと小さくて過疎化した場所なのかなと思ってた。
そして、こんなに人がいて、若者がいて色んな事業が行われているんだなって知ることができた。

あと、暮らしのなかで近所の方に魚を持ってきてもらったり、
もずくを自分で採りに行ったりするうちに、
こういうの今までやったことなかったわ」と気付けて知らなかった世界を知れてるような感じがする。

もずく採り
近所のおじいちゃんに見守ってもらいながら。

あとは、シェアハウスメンバーで毎食ごはんを一緒に作ってるんだけど、わちゃわちゃ作ってみんなで「ご飯美味しいね、幸せだね~!」って言い合える時間がすごい好き(笑)

野津邸の食卓
23歳の誕生日は島で!
シェアハウスのメンバーに祝ってもらった。
メニューはちらし寿司。

好きなこと、から知りたい気持ちが広がった。伝承郷育係へ。

もともと日本舞踊をやっていたこともあって、日本の伝統文化が好きで。

書物には残らない人の生活の部分とかを残していきたいのと、卒論を書いたきっかけから、一部の人たちは大切にしているけど、あまり広まっていないような価値観があるということに気がつきました。

だから、海士町の昔からの文化を残していきたいし、島の人たちも認識できるようになにか働きかけたい。
そして私も、もっと知りたいなと思って海士町教育委員会伝承郷育係で働くことを決めました。

伝承郷育係では、海士町史を作るために「海士町の伝説」の項目を執筆することになりました。
色んな本や文献でまとめています。それとは別に、小学校向けの副読本に載せるために海士町の絶景の写真を撮ったり、他の事業所で働く仲間と共に「クロモジde遊ぼう」という子ども向けイベントを企画中です。

上司からは、「3か月の間で何かしらのイベントを企画してください」と言われていました。
今、企画しているイベントは、一人で0→1を作り上げることがむずかしくて壁にぶつかっていたときに、仲間のアイデアに便乗させてもらいました。

みんなに相談したり、頼るのは得意ではないし、
「大変だね」「それは嫌だね」で終わりたくないから、あまり人に悩んでいる内容を打ち明けられていないかもしれない。

でも、今の仕事を否定したら過去の自分を否定することにもなるし、今が嫌だと言ったら今の自分を否定することにもなるから否定はしたくない



だから、島体験が修了するときにはこの仕事で良かった、なにかこれが出来たなと思えるものを見つけたいから頑張らなきゃなって思っています。


人とのご縁で繋がること


去年の夏に2か月間、学童保育と障がい者施設のボランティアでブラジルに行ったときに、一人の方との出会いからいろんなご縁に繋がっていったんです。

シェアハウスしていたドイツ人のボランティアの子たち。

常に週末どこかしら予定があるし、色んな人と出会えて旅行に行ったり。ご縁に恵まれて色んな人に支えられてるなと感じることができる過ごし方が、海士町も一緒だなって感じる。

色んな人との繋がりが出来ました


ブラジルで、日本舞踊を披露。
終わった直後に感動してハグしに来てくれた子たち。

例えば、大学の先生から海士町の民宿の方を紹介してもらって、そこから私のシェアメイトの家族が民宿に泊まることになりました。いろんな方との繋がりのおかげで、充実した日々が過ごせています。


素敵だな、と思える人との繋がり。

残りの島体験の期間で、素敵な方々にもっと出会いたいし、繋がりたい。
そのためには、自分が自分らしさを発揮できてることが大切だと思ってて、色んな人が繋がる場を作りたい。
例えば、9月のまるどマーケットでずっと夢だったおにぎり屋さんを開いてみたいのと、バイオリンを持ってきてるので1回演奏会をしてみたい。

おにぎりは、お米、海苔、具材だけでシンプルに作れるバランスの取れた日本の伝統食だと思ってて。
将来の夢は、学校や仕事に行く人たちに「いってらっしゃい!」って送り出せる「おにぎり屋さん」。

あとは自分の考えや感情、暮らし方をアウトプットしていきたい。今は主にnoteやpodcastをやっています。
noteに海士町の書道教室に行ったときの記事を書いたら、書道教室の先生が、次回予告のチラシに掲載してくださいました。

私のnoteをきっかけに書道教室に参加する人がいたことがそれがとても嬉しかったし、一つのプチ成功体験になりました。


ブラジルから、海士町、そしてその先へ。


仕事面では3か月間を区切りとして、
「ここでよかったな、これはやったな」と思える自分なりの行動と内省をしたい。

ブラジルに行って、海士町を経て。

わたしは、何にときめいて何に惹かれているのかを言語化して、次の方向性を見出したいです。



普段から関わる中で自分の想いを言葉にして人に伝えていくことができていて素敵だな、と思っていました。

どうして島体験を選んだの?どんな暮らしをしているの?
まだまだ知らなかったことを沢山知れて、もっと千夏ちゃんと関わってみたいなと思いました。

バイオリンの演奏会、おにぎり屋さん。
これからも沢山の人を巻き込んで楽しいことをしていく予感!
そんな千夏ちゃんを見れるのが楽しみだし、
私もなにか一緒に出来たらいいな。

あとがき~インタビューをしてみて~

(R6年度7月期島体験生:山口)



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