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おいしいもの【手羽先の中華煮込み】

買い物の回数を意識するようになり、普段に増してあらかじめ買う物をイメージすること、特に保存方法の違うものを組み合わせて選ぶことを心掛けています。冷蔵品ばかりでは鮮度に追われ、冷凍庫がパンパンになれば逃げ場を失う。そのバランスも考えながら、乾物やパックの水煮・レトルト・缶詰など保存が利くものも一つ二つ買い足してくる。

なんでも買った以上は無駄なく使い食べて循環させることも大切。不自由さゆえにありつけるおいしさもある、そう奮い立たせてくれる料理を今日は一つ。

冷凍もできる手羽先と冷蔵庫のネギ、常温ストックの干し椎茸、たけのこ水煮。醤油ベースの安心の味付けとフライパンでご馳走を。

◼手羽先の中華煮込みの作り方◼

・手羽先…8〜10本
・干し椎茸…6〜8個、水で戻して使用
・たけのこ水煮…100g
・長ネギ…1本
・サラダ油…10g〜

・醤油 …10g(下味分)+ 30g(煮込用)
・紹興酒…10g(下味分)+ 15g(煮込用)
・砂糖…15g
・水…400g
・片栗粉…15g、倍量の水で溶く
・赤ワイン…30g
・ごま油…10g

干し椎茸の水戻しは時間がかかるので、前の日に水に浸けて冷蔵庫へ置いておくとスムーズ。さっと水洗いしてから椎茸が軽く浮く程度の少なめの水に浸し、表面にラップを貼り付けておくと水分が行き渡り易くなります。

①手羽先に下味をつけます

手羽先をボールに入れて下味用の醤油/紹興酒をまぶし、10分ほど置いて馴染ませます。先の細い部分を切り落としておくと、かさばらず焼いたり煮たりまた食べ易くもなるのでこの日は切りました。付いているお肉は少しですが旨味が出るので一緒に煮込んで食べられます。だからつけたままでも大丈夫。

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②手羽先を焼きます  

フライパンにサラダ油を温め、下味の馴染んだ手羽先をざっと投入。はじめは皮目を下にして一度並べたらあまり触らず、焼き色をつけるようにやや強めの中火で片面ずつ焼いて行きます。途中一度裏返して、両面で7分〜8分ほどかかるのでその間に他の具材を切ると丁度良い。

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③他の具材を準備します

手羽先を焼きつつ、合わせる具材を切ります。ネギは食べ易く斜め切り。たけのこ水煮は、穂先は形を生かしてくし切りに、根元は乱切りにしました。同じ料理に使う一つの食材でも、切り方を変えてみると食感も見た目も変化が出て面白くなる。

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水で戻した干し椎茸は、軽く絞り軸を除いてから半分か1/3か、他の具材と同じ位に。肉厚のどんこ椎茸は弾力があって存在感が強いので、包丁を寝かせ気味にして厚みを削ぐように切ると食べ易くなります。

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戻し汁を出汁として使うこともありますが、具材の旨味を生かして水で煮込むこのお料理では、やや風味が勝ち過ぎてしまうので敢えて使わずに。浸す水も椎茸が柔らかくなるのに足りる量だけあれば十分。それでも少しは残る戻し汁が惜しい時は、切り干し大根やひじきの煮付け、炒め物の隠し味に。あとは困った時のお味噌汁など。

③具材を加えて煮込みます

手羽先の両面にしっかり焼き色が付いたら、切った具材を順に加えて炒め合わせ、続いて砂糖/醤油/紹興酒を加え更に炒め合わせます。

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調味料が馴染んだら水を加えて蓋をし、グツグツ音がする位の火加減で30分程煮込んでいきます。

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手羽を煮込んでいる間に、チンゲンサイ1株を1/6に切って塩/サラダ油少々を入れた湯で茹でておきました。
こういう付け合わせは、無くてもいいけどあると抜群に気持ちが上がるので今日は上げて行く。しかしチンゲンサイの色のきれいさといったら。

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④とろみを付けて、完成です

煮汁が具材の下まで減ってこってり染み込んできたらそろそろ仕上げ。手羽の端を見て骨が少し飛び出してきているのも柔らかく煮えている目安。
一度火を止めてから水溶き片栗粉を全体に振りかけて馴染ませ、再度火をつけてとろみが均一になるように混ぜながら具にからめます。

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ダマが心配な水溶き片栗粉も、一度火を止めて落ち着いて入れれば大丈夫。その後で加熱すればとろみもしっかりつきます。煮汁がからみ透明感が出てきたら、風味づけの赤ワインとごま油を振り入れ全体に馴染ませて出来上がり。

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中華風では珍しく感じる仕上げの赤ワインは、料理名に「貴妃」と付く所以でかの楊貴妃の好物だったとか。こってりとした見た目の割に素材の味が生きたシンプルな味わいに、グッと深みが出るのでぜひ一度お試しいただきたいです。

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スーパーでも買えて気軽にエレガントなワインが味わえる嬉しいチリの赤ワイン[コノスル/レゼルバ・エスペシャル“ヴァレー コレクション” カベルネ・ソーヴィニヨン]が今日の友。
料理に使うのは少々もったいない気もするけれど、沢山使う時ならもっと手頃なワインを料理専用にして、少量欲しい時には飲むワインから少し使って残りは飲み切る事に近頃しています。紹興酒も同様。

じっくり煮込んだ手羽先の骨は端から引っ張るとつるっと抜けて食べやすい。

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あの店に行きたいあれが食べたいが容易に叶わない今は、食欲がストレスにもなる。けれど、おいしいものを食べたい気持ちを持ち続けることがきっと先へつながると信じています。

それでは今日はこのへんで。
最後までお読みいただきありがとうございました。

手羽先の中華煮込み【貴妃鶏翅】の作り方をYouTubeに投稿しています。合わせて見てもらえたら嬉しいです。


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