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英語でビジネス:おもしろ和製ファッション用語

このnoteでは、不思議な和製ファッション用語について、英文法と共に分かりやすく解説します。


日本のファッション業界には、たくさんの「ヨコ文字」があって、知らない人からすればいかにも「英語」風に聞こえるのかもしれません。でも実は、和製英語だらけなのに加えて、文法的にツッコミたくなるコトバがたくさんあります。でもその成り立ちは、言葉の成り立ちや文化にも関係するのです。そんな風に考えると、和製英語も文化と英語を学ぶきっかけにもなり、大変興味深いです。私は、長い間ファッション業界で働いていましたので、英文法と共に楽しく説明していきたいと思います。


(和製)ワンピース → (英語)Dress 

Dressと聞くと、日本人の感覚ではゴージャスなパーティを想像してしまいますが、「ドレス」は普通に使います。英語でワンピースと言っても全く伝わりません。


(和製)トレーナー   → (英語)Sweatshirt 

英語で「トレーナー(trainer)」と言うと、「訓練をする人」つまり「ジムのトレーナー」というような意味になります。


(和製)ビーチサンダル   → (英語)Flip-flops 

Flip-flop(フリップフラップ)というのは、「パタパタと音が鳴る」という意味の動詞です。歩くと「パタパタ」するから、という「擬音語」から生まれた言葉なのだそう。そして、靴は1足で二つありますので、語尾に"s"がつきます。


(和製)ボーダー柄   → (英語)Stripes

日本では、縦がストライプ、横がボーダーというように使い分けていますが、「ボーダー」なんて英語で言っても伝わりません。英語では、縦も横も「ストライプ」です。そして靴と同様、何本も線があるので語尾に"s"がつきます。


(和製)トップス → (英語)Top  

2つ以上あると、英語では語尾に"s"がつきます。

靴やストライプの例でも"s"がつきました。今回はナゼか日本語の方に"s"がついて浸透してしまったパターン。これが日本語の不思議なところ。日本語にはそもそも「数」の概念がないので、1個でも2個でも100個でも言葉は変わりません。しかし、英語には「数」の概念が存在します。何個あるか、ということをいつも考える必要があるのです。

つまり、

1枚のトップスを買ったのであれば、英語では"Top"。            2枚のトップスを買ったのであれば、英語では"Tops"。

となります。


同じような例がもう一つ。

(和製)Tシャツ  → (英語)T-shirt

日本語では、最初から"s"がついた状態で浸透してしまいました。日本人からすると、1枚でも2枚でも100枚でも「Tシャツ」= "T-shirts"です。

でも本当は、

1枚のTシャツを買ったのであれば、英語では"T-shirt"。           2枚のTシャツを買ったのであれば、英語では"T-shirts"。


日本では、英語をカタカナとして取り入れる時に「どれが言いやすくて覚えやすいか」ということに重きを置かれている気がします。なんか、言いづらいなーと思ったら都合のいいように"s"を取ったりつけたりしてしまう。何とも面白い文化です。Tシャツは、「Tシャトゥ」は言い辛いから、「えーい!Tシャツでいいだろう!」と誰かが決めてしまったと想像しています。また、上で出てきた「ストライプ」も日本語では「ストライプス」とは言いませんね。

その他、日本人の為に都合よく言い換えてしまった、省略してしまった例がファッション用語の中に"s"以外にもありますが、長くなるので次回にしてみます。

普段何気なく使っている「横文字」を紐解いていくと、いろいろ勉強になります。




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