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お空に帰ったあなたへ

お空に帰ったあなたへ

あなたを産んでから、49日が経ちました。

あなたがおなかに来てくれたと分かった日、
お母さんとお父さんは朝から大喜び。
涙が出るほど嬉しかったよ。

あなたがおなかに来てくれてから、
お母さんのからだは変わったよ。
いままで好きだったものが食べられなくなったり、
いままでどおりに動けなかったり。
まだ小さかったあなたが、
「本当におなかの中にいるんだよ」って教えてくれていたんだね。

あなたがおなかに来てくれてから、
お父さんはたくさんがんばってくれたよ。
毎日お母さんのために家事をしたり、お買い物に行ってくれたり。
あなたが来てくれたことが嬉しくて、
お母さんのおなかに口をつけて、
あなたに向かって歌を歌っていたよ。

おなかの中で命が終わったとき、
あなたはお母さんとお父さんには秘密にしていたね。
楽しみなお出かけの予定があることを知っていたのかな?
知っていたから、いつもと変わらずおなかの中にいてくれたんだね。


それから何日も経ってから、
あなたの命はもうおなかの中で終わってしまっていたと知りました。
お母さんとお父さんはいっぱい泣きました。
悲しくて悲しくて、声を出して泣きました。

あなたは生まれた時、
だれにも姿を見せずにお空に帰ったね。
命が終わってからも長い間おなかの中に残ってくれていたあなたは、
お母さんのからだと一緒になって、
お空に帰ってしまったね。

あなたがおなかに来てくれた理由を、
お母さんとお父さんはたくさん考えました。
私たちを、お母さんとお父さんにしてくれたね。
大切なことをたくさん教えてくれたね。
ゆっくり休む時間をくれたね。
私たちのところへ来てくれて、本当にありがとう。

お母さん、あなたに何もしてあげられなくてごめんね。
しあわせだったかな。

安心してね。
これからどんなに時間が経っても、あなたのことを忘れないよ。
妹や弟ができるかもしれないけれど、
お母さんとお父さんの初めての子はあなた。
代わりの命はないよ。

いつもおうちにあなたの場所を用意しているから、
好きなときに遊びに来てね。
ずっと愛してるよ。

お母さんより




毎年10月9日から15日は、流産や死産、新生児死などで亡くなった赤ちゃんとその家族のための国際的な啓発週間「Baby Loss Awareness Week」です。

残された家族の悲しみにもっと寄り添える社会になるといいなと思います。



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