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海に暮らす無脊椎動物のふしぎ 歩くホヤ、夜遊びする貝、踊るクモヒトデ……沖縄の海に生きる動物たちのびっくり仰天!な生き方 (サイエンス・アイ新書)


海に暮らす無脊椎動物のふしぎ 歩くホヤ、夜遊びする貝、踊るクモヒトデ……沖縄の海に生きる動物たちのびっくり仰天!な生き方 (サイエンス・アイ新書)

 生き物が好きな方でも、「無脊椎動物が好き」という方は、少ないですね。
 「生き物好き」という方でも、お話を聞いてみると、たいていが、「犬・猫などの哺乳類好き」か、「インコ・ブンチョウなどの鳥好き」か、どちらかです。

 それは、とてももったいないことだと、私は思います。
 無脊椎動物の素晴らしさに触れないなんて!

 生物全体の中で、哺乳類や鳥類などの脊椎動物が占める割合は、ごくわずかです。
 地球の生物の、大部分を占めるのは、無脊椎動物なのです。

 海は、無脊椎動物を観察するのに、とても良い場所です。陸以上に、多くの無脊椎動物がいるからです。
 本書は、それらの無脊椎動物を、わかりやすく紹介しています(^^)

 理系の本ですが、文章は平易で、読みやすいです。
 美しいカラー写真や、図解が多いことも、理解を助けてくれます。

 無脊椎動物は、私たち脊椎動物とは、まるでコンセプトが違う生き物です。
 本書の説明を読むと、違いすぎて、宇宙生物のようだと、驚かれるかも知れません。

 そんな「宇宙生物」が、地球の海には、わんさか生きているのです。
 本書を一読すれば、地球の生物の豊かさが、わかるでしょう。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第1章 無脊椎動物ってなんだろう
 背骨がないから無脊椎
 背骨の代わりになるもの
 潮間帯から深海まで
 地球はまだまだ未記載種だらけ
 など
 学名コラム1 学名って何?I 属名と種小名

第2章 これでも動物?な無脊椎動物
 動物?植物?なんなのよこれは?
 まるで植物、根まであるのに泳ぐとは!
 海底に転がる石ころ動物
 花のようなコケのような
 海底に咲く花々
 学名コラム2 学名って何?II 属名以上と属名以下

第3章 無脊椎動物のさまざまな防衛戦略
 海産最強の猛毒をもつ
 無脊椎動物たちの紫外線対策
 投網を吐き出すナマコ
 ひとさまの武器をリサイクル
 学名コラム3 学名って何?III カッコの意味

第4章 ふしぎな動きをする無脊椎動物
 ホヤだって歩くんですよ?
 ベントスなのに泳ぐ?
 海の光りモノいろいろ
 学名コラム4 学名はあるが和名がない

第5章 無脊椎動物のさまざまな性のありかた
 サンゴ以外の動物も放精放卵するんです
 メスをめぐる争い
 オスはオスらしく、メスはメスらしく
 1人でどんどん増える
 など
 学名コラム5 学名はないが和名がある

第6章 家を持つ無脊椎動物
 我が家を持つホヤ
 家の中から出てこない
 家を背負って歩く
 徘徊しても、ちゃんと家に帰る
 など
 学名コラム6 学名が複数ある

第7章 他人と寄り添って生きる無脊椎動物
 お得な相手とつきあわなくちゃ
 魚とともに生きる
 イソギンチャクと共生する
 親子のようだが他人のそら似
 など
 学名コラム7 和名が複数ある

第8章 他人に寄生する無脊椎動物
 生涯で3回寄生する
 自由生活と寄生生活
 宿主をあやつるエイリアン
 他にもまだいる海の寄生虫
 学名コラム8 和名をめぐる混乱

第9章 身近にいるのに見えない無脊椎動物
 小さくて見えない その1
 小さくて見えない その2
 小さくて見えない その3
 隠れていて見えない その1
 など
 学名コラム9 学名も和名もない

第10章 ゲノムから解き明かす無脊椎動物の進化の謎
 生物の体をつくる設計図
 脊椎動物と無脊椎動物の架け橋
 学名コラム10 学名がつくまで

第11章 海で動物観察する方法
 どこに・何を捜しに行くか?
 服装と、さまざまな観察方法
 守ろう! 海での動物観察ルール

おわりに
謝辞
参考文献
索引



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