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本、物語、詩

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#本

書肆りんろう(ヒトハコ店主)「詩の舟に乗って旅に出る」

書肆りんろう(ヒトハコ店主)「詩の舟に乗って旅に出る」

千葉大学生協ブックセンターさま(@西千葉)の棚を1段お借りして、ちいさな本屋さん「書肆りんろう」をはじめました。

テーマは「詩の舟に乗って旅に出る」。
「詩=旅」をコンセプトに、いちおしの本を並べさせていただいています。

「ヒトハコ店主」
リアル書店さんの一角をお借りして、自分の選んだ本を置いてもらうという企画です

今回わたしが選んだ本は下記のとおり。

穂村弘/酒井駒子『まばたき』

ちく

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読書記録・蔵書管理サービス比較 - らいおんの瓶の中
https://lioninthebottle.hatenablog.com/entry/2023/05/14/202841

読書記録にブクログを、蔵書管理にReadee(とhonto)を使うまでに検討した各サービスの特徴まとめです。全然網羅的じゃないです。

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しおたにまみこ『さかなくん』 - らいおんの瓶の中
https://lioninthebottle.hatenablog.com/entry/2023/05/14/034343

絵に大変惹かれて手に取ったのだが、いっそ絵だけで良かったような気がする……

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ムーミンパパの思い出 - らいおんの瓶の中 https://lioninthebottle.hatenablog.com/entry/2023/04/12/050749

ムーミンシリーズを3作目まで読んで、良くはない意味でびっくりしたことです。

手塚治虫『罪と罰』

手塚治虫『罪と罰』

角川文庫、1995

表題作「罪と罰」について

※作品内容およびドストエフスキー『罪と罰』のネタバレを含みます

各登場人物名といちばん基本の「青年が金貸しの老婆を殺し、最終的に自首する」という筋以外はだいたい何もかもドストエフスキー『罪と罰』違っていてびっくりした……原作どおりだったら漫画にする必要もないわけだけど……

わたしにとってはドストエフスキー『罪と罰』でいちばん強く印象に残っている

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益田ミリ『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』

益田ミリ『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』

幻冬舎文庫、2013

主人公側の心情や考えはほとんど独白や台詞によって言語化されているんだけれど、それでも、1コマずつ進んでいく漫画という形式のテンポが、淡々とのしかかってくるものを描いていた。
せめて終わりが良くてほっとした。

(呟き投稿にURLを含めようとすると微妙に文字数が足りず……)

高野文子『るきさん』

高野文子『るきさん』

筑摩書房、1996

気軽に会いに行けるところに気安い友だちがいるのって、ものすごいアドバンテージだな……と。
そうじゃなくてひとりでも大丈夫なんだよ、というのを、最後にるきさんを単身ナポリへ赴かせる、そしてそれをえっちゃんに平然と受け止めさせることで示したのが作品の意志なのだろうけど、もし、自分の近くに、いつでもすぐに会いに行ける友だちがいてくれたら、ひとりで生きていくうえでとても大きいだろうな

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#わたしを作った児童文学5冊

#わたしを作った児童文学5冊

ジュブナイルは除いて、小学生の頃までに読んだ本から5「冊」を選びました。タイトルに魔女とか魔法とある本を図書館で片っ端から借りていたのがよくわかるラインナップ。
それと、迷った末に5選からは外しましたが、J・K・ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』は何百ページもある本を初めて一気に読みとおした思い出の本です。

ルース・スタイルス・ガネット『エルマーのぼうけん』

村山早紀『風の丘のルルー1 

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楊絳『風呂』

楊絳『風呂』

中島みどり[訳]、1992(原著1988)

美しい恋愛小説として、そして共産主義体制が確立されていくなかでの知識人小説として、ユーモアを含んだ冷静な作品ながら次へ次へとひきこむ力をもち、訳文も平明で味わい深く、大変おもしろかったです。
また作品の読みごたえはもちろんのこと、訳者あとがきも、作品論と作家論をふまえた近代中国の簡潔な知識人研究として興味深かったです。

自分で読むときに参照したくて、

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『ハックルベリー・フィンの冒険』

『ハックルベリー・フィンの冒険』

マーク・トウェイン、千葉茂樹[訳]、岩波少年文庫

白人のみが完全な人間で、それ以外の人間との間に歴然とした違いがあるという当時の感覚が本当にわからない。わからないけど、現代のわたしには全くわからないくらいそれが当時のかれらにとって当然の現実で、それが今も同じ土地で尾を引いていて、わたしにも、1世紀2世紀あとに人類が(まだ生きて過去に触れられるとしたら)21世紀のこれ理解できないなって思うようなグ

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『海が走るエンドロール』

『海が走るエンドロール』

たらちねジョン、秋田書店

心のやわらかい、大事にしている部分が、何気ない他人の言葉で傷ついてしまうシーンがたくさんあって、そういうくりかえしで傷だらけになってしまうのは現実によくあることで、そこを的確に突きつつ、傷を乗り越えて前進していく登場人物たちを描いているところが良いところだなと思います。
あんまり元気がないときは読めませんが。

#名刺代わりの漫画10選

CLAMP『カードキャプターさくら』

市川春子『25時のバカンス』

堀田きいち『君と僕。』

瀬野反人『ヘテロギニア リンギスティコ』

星野桂『D.Gray-man』

久保帯人『BLEACH』

ソウマトウ『シャドーハウス』

古舘春一『ハイキュー!!』

もち『キューティクル探偵因幡』

大久保圭『アルテ』

(選外)加藤和恵『青の祓魔師』

望月淳『ヴァニタスの手記』

よしながふみ『

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#名刺代わりの小説10選

荻原規子『空色勾玉』

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『詩人たちの旅』

梶井本次郎「檸檬」

茅田砂胡『デルフィニア戦記』

エミリー・ロッダ『デルトラ・クエスト』

小野不由美『風の万里 黎明の空』

西尾維新 戯言シリーズ

吉本ばなな『白河夜船』

高楼方子『時計坂の家』

村山早紀『風の丘のルルー』

(選外)ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』

J. K. ローリング『ハリー・ポッターと

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『自動人形の城』

『自動人形の城』

本編は中世ヨーロッパ風の王国を舞台にしたファンタジーで、巻末の解説で、人工知能が人間の言葉による指示を理解して実行するときどういう困難があるのか、本編に例をとって説明している。

シンプルにお話自体がおもしろかったです。

※以下、ストーリーの核心部分には触れていませんがそこそこネタバレを含みます

ストーリーがテンポよく進行して、あちこちに張られた伏線が最後にきれいに回収される。すごい残酷なエピ

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