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サードプレイス

 Noteを書き始めて4年がたったというバッジが贈られました。気が向いたときに書くというスタイルだからこそ続けられているのだと思います。これからも年間に10記事程度を目標に書いていきたいと思います。


 このNoteでも何度か紹介しましたが、5年ほど前から訪れる喫茶店があります。そこは店員さんもお客さんも優しく、とてもお気に入りの場所です。私にとってのサードプレイスであり、月に何度、週に何度も訪れるときもあります。

 サードプレイスとは、「自宅」「職場」ではない、「第三の場所」というものです。サードプレイスをもつことにより、自律心を育てることができるのだと、最近受けた研修で学びました。
 私は、サードプレイスを得ようとしてこの喫茶店に行っていたわけではないですが、その研修を受けたときに、この喫茶店は私にとってのサードプレイスだと認識できました。ここで店員さんやお客さんとお喋りすることにより、新たな知識を得たり、新たな世界に触れたり、自己を見つめ直したりすることができます。

お気に入り『Genova Blend』

 深煎りの珈琲が好きな私は、ここでGenova Blendばかりを飲みますので、もう今となっては注文せずともこちらの珈琲が出てきます。何度か他の珈琲も飲みましたが、やはりこの珈琲の戻ってきています。

 先程も述べたように、私にとってのサードプレイスであるこの喫茶店では様々な出会いがありました。
 よく会ってお話をする常連さんや、旅行客の方、海外から訪れた方など様々です。博多駅周辺という立地もあり、国籍問わず多くの方がいらっしゃいます。もちろんそんな方々の職業は様々で、公務員をされている方、会社勤めの方、大学院生、経営者の方、高校生などです。自分の職場だけでは知り得ないことをたくさん聞けると、とても充実した時間になります。そんな自分にとっての憩いの場ですので、無くならずにずっと続けてほしいなと願っています。

 そんな私が初めて訪れたのは、まだ学生のときでした。ゆっくりと落ち着いた場所で読書でもできたらいいなと思い、本を持参して訪れると、おしゃべりの店主と2時間もお話をしたことを覚えています。就職のことや家族のことで不安を抱いていると初対面の人に少し話しすぎたと振り返ったほどです。ただそこに嫌な感じがあったのではなく、ほどよい距離感でほどよくお話してくださるなという印象でした。その日からその喫茶店の虜になってしまいました。
 今日もその喫茶店で珈琲をいただいたのですが、それはある方と再会するためでした。そんな時間について、少し記録として残しておきます。

 ある方というのは、1年半程前まで働いていらっしゃった、年齢は1個下の女性です。就職を機に関東へお引越しされ、喫茶店も辞められました。そのときにはもちろん通っていましたので、お別れをさみしく思っていたのですが、その後も縁あってSNSを通じてお話をさせていただいています。店員さんとただのお客さんであったはずが、福岡に戻られた際にはその喫茶店に集合し、顔を合わせる仲になりました。

 まだ喫茶店で働いていらっしゃったときにもたくさんお話をさせていただいていました。共通の趣味であるカメラについてお話をたくさんしたことを覚えています。
 「今はどこのスポットがオススメだ」とか「この設定で撮ってみるといい」など、カメラを趣味とする者がよく話す話題を通して、いろんなことを伝え合いました。

 この喫茶店がなければ繋がることのなかった二人だろうと思います。年下だけれど落ち着きがあって、話しているとホッコリするなと思う存在です。
 

 東京のカフェの話を聞くと、やはり数は多いがずっとあるお店というのは少なくて、すぐに無くなってしまうということでした。きっとそういうカフェでは生まれなかったのではないかと思います。
 私は初対面の人と話すのは好きですが、本当の意味で心を許して話をするには、一つ壁を越えなければいけないなと自己分析をしています。初対面だとたくさん話せる理由の一つは、もう次会うか分からないからというものだと思っています。
 とすれば、入れ替わりの多いお店ではなかなかその壁を越えることは難しいのではないでしょうか。
 
 おしゃれなカフェはたくさんありますが、なかなかこの喫茶店の代わりとなるような場所は見つけられていません。多様なカフェのスタイルはあるべきだと思いますし、それぞれニーズに応えた形になっています。しかし、やはり私が求める場所というのは、対話を通して様々な世界を知れるような空間だなと思います。言ってしまえばそれは珈琲を飲むこと、ないしは喫茶店(カフェ)に行くことを手段としているのかもしれません。珈琲を飲むことが目的ではないと見ることもできます。しかし、そこまでかしこまってしまうと、またそれは意図と外れてしまいます。この曖昧さを残したままの環境こそが、今の私の求める場所なのでしょう。

 今の職業について考えると、これを続けたい理由も「対話」を大事にできる場であるからかもしれません。それは他人との「対話」であって、自分との「対話」です。私は元来、「対話」をすることに楽しさを覚えるのだろうと思います。職業だけでなく、趣味の書道も、読書もそうです。これは、自分との「対話」という側面が強いと思います。

 こうやってNoteを書くことも、「対話」です。もとを辿れば、喫茶店での出会いがあるからこそこのようなことを考えることになりました。その意味で、喫茶店は「きっかけ」にもなってくれます。


 きっと私が知らないだけで、多くの人が「サードプレイス」をもっています。それは喫茶店とは限らず、他の様々な場所であるはずです。その場で誰かが「きっかけ」を得て、創造をしていると思うと、あったかい気持ちになるものです。


 今日もまた話が飛び飛びになってしまいました。



【カフェ・ミエル】
住所   〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目   
     2−1 福岡センタービル 地下2階
営業   (月)、(水)、(木)、(金) 9:00-19:00
     (土)、(日) 9:00‐18:00
     (火)定休日


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