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檸檬(秋) :

レモンジュース(晩秋)/ リモネン(晩秋)/ タイツ(晩秋)

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 檸檬について、梶井基次郎でも米津玄師でもなく化学者カロザースについての話しです。

 カロザースは、20 世紀のアメリカの化学者で合成ゴムや化学繊維を開発しました。ポリ乳酸という生分解性プラスチックは、愛知万博のときの皿の原料であったり、医療の現場で使用されてきました。このプラスチックには、開環重合という彼の提案した手法が応用されています。カロザースは、青酸カリウムによって服毒自殺をしたそうですが、そのときにレモンジュースを飲んだそうです。「酸性溶液が青酸の毒性を強めることを知っていた」というウィキペディアの記述には、衝撃を受けました。

 柑橘類の皮には、d-リモネンという成分が含まれています。柑橘特有の香りを持ち、これら精油の主成分であるほか、天然由来の油分として清掃用品などに使用されるようです。ゴムや発泡スチロールを溶かす性質を持ちます。これから肌寒くなる季節、柚子湯にはまだ早いですが、タイツを履く人も増えるのではないでしょうか。タイツやストッキングに使われる化学繊維は、ナイロン。これは、カロザースの死後、彼の所属していたデュポン社によって発表された商品です。

レモンふたつ凡人か天才か

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 写真は、慶運寺 様の作品です。みんなのフォトギャラリーから拝借いたしました。
 傍題(レモンジュース・リモネン・タイツ)の季節分類は、あくまで本記事上の分類です。俳句における季語の分類は、俳句歳時記や季寄せをご参照ください。

ぎんが

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