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自分の力では届かなかった地域や、繋がる縁のなかった人との出会いがあった【おてつびとインタビューVol.28】

昨年の夏、広島県三原市の桃農家🍑「阿部農園」でのおてつたびに参加された大学3年生の粂川さんにお話しを伺いました✏️

●参加したおてつたび●
広島県三原市大和町「阿部農園

ーおてつたびに参加した理由を教えてください

将来、農業に関わるメーカーや金融機関など第一次産業に携わる仕事がしたいと思っていたので、農家さんのもとで実際に働いて、そこで“何が必要とされているのか”を自分の目で見たいと思い、就職活動の一つの経験として農業のおてつたびに参加しました。
純粋に「楽しそう」「面白そう!」と思ったことも参加の理由です。

ーおてつたびを知ったきっかけを教えてください

おてつたび代表の永岡里菜さんがテレビで紹介されていて、その放送を見ていた母から「これに参加してみたら?」と紹介されました
永岡さんも、実際に現地を巡り現地の方の声を大事にされていると番組でも話していたので、私自身が求めていたものと、永岡さんがサービス(おてつたび)に込めた想いがマッチしていたので参加したいなと思いました。

ー参加する上で不安はありましたか?

新しいコミュニティに飛び込むことは得意ではなかったので、一人でおてつたびに参加することはものすごく緊張しました。3名定員の募集だったので残りの2人がどんな参加者かもわからなかったので不安もありました。

ー「阿部農園」でのおてつたびに申し込んだ理由は?

夏休み期間に参加できる日程であったことや、お手伝いの作業内容が収穫から発送までとディープで、自分が携われる仕事の範囲が実際の農家さんの仕事そのものに近かったことから申し込みました。

いざ応募するとなったら募集ページを一言一句、一生懸命読み込みました
阿部農園さんの募集ページには「お手伝い内容」や「大和町の魅力」についても詳細に記載されていて、その文章からも優しい人柄が溢れているように感じました。また「農園の写真」や「阿部さん本人の顔写真」も掲載されていて人物像がわかり安心感があったので申し込みました。

「阿部農園」の募集ページ

ー実際に参加してみてどうでしたか?

行くまでは不安だったけど、ついた瞬間から「ようこそ〜!」と歓迎ムードだったので、その時に「あ、なんか大丈夫そうだな」と根拠のない安心感がありました。最終日には、みんなで号泣するぐらい。阿部さんにも凄くよくしてもらったし経験としても大満足でした。

同じ時期に参加したおてつたび仲間と、農園オリジナルTシャツを着て作業しました。

ー受け入れ先の阿部さんはどんな方でしたか?

本当に優しいおじいちゃん。孫のように可愛がっていただきました。阿部さんの娘さんも一緒にお手伝いをされていたのですが、帰宅後にお礼のお手紙を送ったところ、娘さんが我々の手紙の返事を書いてくださり「3人が帰ってしまって両親(阿部さんご夫婦)が、すごく寂しそうにしている」と書いてありました。
家族のように優しく大事に接していただいた
ので、すごく感謝しています。

ー他のおてつたび参加者との交流はありましたか?

他の二人が友達同士の参加だったので、最初は「どうしよう」と不安があったのですが、すぐに仲良くなりました。私も昔から友達だったかのように、
一緒に温泉に入りにいったり常に3人で行動していました。

作業風景:桃の収穫
作業風景:収穫した桃を覆う袋を外す作業
鷺島で活動されている地位起こし協力隊の方々と交流した後の昼食。地元の食材を使ったお料理。

3人とも関東で住んでいるので地元に帰ってきてからも3人で一緒に遊んでいます。おてつたびでできた“かけがえのない友人”という感じです。今では前触れもなく「山登りいこう」と連絡が来たり、普通の友達のような感じで、おてつたびに関わらず学生生活の話もします。

おてつたびでは、同じように感動してくれる友達に出会えたように感じます。大和町は凄く星が綺麗に見えて、三人で「綺麗だね」って15分ぐらい夜空を見上げていたり。そういうことができる友達ができたことが嬉しかったです。
阿部さんからもお手伝いがない時期にも遊びにおいでと言われていて、大和町という地域にも魅力を感じているので、また3人で遊びに行きたいです。

お休みの日に三原市内を案内していただいた中で訪れた鷺島での写真

ー広島県三原市大和町の魅力はどんなところですか?

世の中一般的には不便な場所。交通手段もないし、電波も少し弱いところがあったり。一軒一軒が離れていて。自分の住んでいる地域とは全然違うなという第一印象だったんですけど、それが逆に自分にとっては魅力的で豊かに見えました。自然もあるし、地域の人々の繋がりも。阿部さんは地域で知り合いが多い方だったので、いろんな方が農園に遊びにこられていたのですが、そういった繋がりも”地域の温かさ”を感じて、私の住んでいる地域では、あまり人との繋がりを感じないので、こういった繋がりは大事だなと感じました。最後にみんなで一緒にバーベキューをしたのですが、みんな元々知り合いだったみたいに温かい空間でした。
大和町の一番の魅力は“人”だと思います。どこから来たかも分からない若者を温かく迎え入れてくださって、今までに感じたことのないオーバーな温かさを感じました

三原市の風景
農園にたくさんカエルがいて、虫がダメだった私が触れるようになりました。

ー当初の参加目的は『そこで"何が必要とされているのか"を自分の目で見たい』ということでしたが、実際に参加して得られた”学び”はありましたか?

第一次産業において必要とされていることですが、お世話になった農園はかなり設備や制度の面が整っていたので、特別必要なことを感じることはありませんでした。ただ、地域全体として高齢化と人手不足で継承者が途絶えることによって耕作放棄地、空き家が増加していることは、今回目で見てよりその深刻さを感じました。他の農家さんの中には他県から移住してきている人もいました。この移住に関して、行政の方との交流を通して、地域の魅力を若者や地方に行きたいと考えている都会の企業勤めの人にアピールしていく重要性を感じました。

ーおてつたびはどんなサービスだと思いますか?

人と人を繋いでくれるサービスだと思います。自分の力では届かなかった地域とか、繋がる縁のなかった人との出会いを橋渡しをしてくれる、そんなサービスです。

ーおてつたびをどんな人にお勧めしたいですか?

田舎におてつたび先があることが多いので、今自分が住んでいる環境とは違うところで暮らしてみたい人、環境を変えてみたい人、生活スタイルを変えてみたい人、人との繋がりを感じたい人、新しい地域の魅力を発見したい人、とにかく、何か新しいモノ・コト・ヒトに興味がある人には絶対向いているかなと思います。

インタビュー後記

『おてつたび』人手不足を“地域との出会い”に変えるサービスです。何もしなければ出会わなかった人同士が、おてつたびを通じて出会い、仕事という共同作業を通じて関係性を深める。そんなサービスでありたいと思い私たちは「おてつたび」を運営しています。
また、おてつたびが大切にしていることは一過性の関係性ではなく、 その後も続く関係性です。粂川さんのように、おてつたびが終わった後にも、地域の方と連絡を取り合ったり、一緒にお手伝いをした仲間と遊んだり…
そんな”出会い”を、「おてつたび」を通じて今後も増やしていけたら嬉しいです。
【取材・執筆:園田 稚彩(おてつたび広報)】

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