見出し画像

otari sap bakery club の設立へ到るまで③

 Facebook を通じて大町市のカフェ「Lien」(リアン)の松本公子さんは、樹液を使ってみたい、と連絡してくれました。

 松本公子さんは、カフェを始める前は内輪の仲間を集めて「パン教室」を行っていました。森林(もり)づくりコーディネーターの山口真保呂のパートナーが誘ってもらって「パン教室」に通っていたため、以前からよく知っている方でした。

 松本さんの作るパンは、いつも美味しくて、また、「パン教室」後に振舞ってくれる昼食もとても美味しかった、とパートナーから聞かされていました。特にブラジルのエダムチーズを使った「チーズパン」は、何個も食べてしまうほどでした。

 だから、「Lien」を始めることになったことを聞いたときは、きっと繁盛するだろう、と感じていましたが、実際そのとおりになりました。小さなお店ですが、いつ行っても人でごった返しており、地域の人気店になっています。「Lien」とは、フランス語で「絆」という意味だそうです。

 3月13日、松本公子さんが作った『Sap Bread』をいただきました。

 通常使う水と砂糖の量に替えて樹液を煮詰めて作ったパンは、味わい深い自然な美味しさです。

 お客様にも好評だったようですが、何より嬉しかったのは、松本公子さんが「作るのが楽しかった」と言っていたことです。新たな食材を使って新しいパンを作る、そんなチャレンジすることが喜びにつながったのでしょう。

 4月9日からは、ランチに『Sap Bread』を提供して好評を博しているようです。

 松本公子さんは、まだ森へ行っていません。「是非連れて行って下さい。」とのことなので、山を感じてもらいましょう。

 「Lien」を訪れるお客様も森林へ連れて行くような企画も、いつか実現させたいと思います。

 森林や環境、林業などのことは、とかく難しい言葉や活動が多く、一般の方には縁遠くなってしまいがちです。

 食を通じて森林に触れてもらう、パンを作る方たちのおかげで気軽に出来るようになっていくといいです。

                        (文責:山口真保呂)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?