はじめての「脱毛外来」

社会人2年目の夏に、一人暮らしをはじめた。

その頃、円形脱毛症は中学のときほどのスピードではないが、ゆっくり悪化していた。

しばらく円形脱毛症の治療を受けていなかったが、「円形脱毛の治療も進歩しているかも?」と思い、インターネットで調べてみた。そして引越先の近所にある大学病院の皮膚科には「脱毛外来」があることを知った。

脱毛外来は毎週水曜日の午後のみで、会社を早退する必要があった。当時、働いていた会社は、フレックス勤務制度もあり、有給休暇もかなり自由にとれる会社だった。そのおかげで、脱毛外来にも通うことができた。

脱毛外来には、様々な円形脱毛症の方が来ていた。
年齢や、性別も様々。
服装がギャル風で派手な感じで、髪型もギャル風なウィッグの人。サラリーマン風で、坊主頭だけど、まだらに髪がなくなっている人。バンダナをしている子供など…

「円形脱毛症の人って、こんなにいるんだなー」って思った。そして、「みんな、苦労しているんだなー」とも思った。

診察を受けて、液体窒素で脱毛箇所を冷却する治療と、飲み薬、塗り薬での治療がはじまった。隔週で半年くらい通院したが、抜ける時期はやっぱり抜けるようだ。効果があまり感じられなかった。


ちなみに先生の話では、だいたいよくやる治療は下記6種類らしい。私の場合、①②③はすでに経験済みだった。治療しているときは、それなりに改善するけど、治療を辞めると再発した。

①ライト(青紫のライトをあてる)
②塗り薬、飲み薬(ステロイドなど)
③ステロイドの注射
④液体窒素で冷却
⑤脱毛箇所にかぶれをおこして治療
⑥ステロイドのパルス療法
+鍼治療

この頃から、生活と治療のバランスを考えるようになった。どうしても費用(治療費)対効果や、時間対効果を考えてしまう。そして、何より、治療をすれば「治療は今回が最後。これで治るのではないか?」と期待してしまう。(これまで何度もその期待を裏切られてしまっているのだけど…)

でも、円形脱毛症ってそういう病気じゃないのかもしれない。もしかしたら、長ーく付き合っていくものなのかも…

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