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書籍レビュー|十角館の殺人

0.総評

王道のミステリー.納得感もあり犯人が分かった際の驚きもままあり,非常にまとまりの良い作品だと思います.
普通に良作なので一読の価値はあります.ただ私とミステリーの相性がそこまで良くないのか,感激するほどの感情の起伏は起きませんでした.
オススメ度:★★★★☆


1.あらすじ

1986年3月26日、大分県K**大学・推理小説研究会の一行は、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当て、半年前に凄惨な四重殺人事件が発生して焼け落ちた「青屋敷跡」と、奇抜な十角形のデザインをした「十角館」と呼ばれる建物である。島に唯一残っているその建物で、彼らは1週間の合宿を過ごそうというのだ。
一方その頃、本土では、研究会や事件関係者に宛てて、かつて会員であった中村千織の事故死について告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った1人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である中村紅次郎を訪ねる。そこで、紅次郎の大学時代の後輩である島田潔と出会った江南は、一緒に事件の真相を探ろうと調査を開始し、ミス研メンバーの守須恭一に話を聞く。
引用元:Wikipedia"十角館の殺人"

2.詳細感想

あまりに内容が整然としていて,逆にココがという感想を述べられないのが本作品の弱点かもしれません.非常にスマートでミステリーで気になってしまうポイント,「えぇ~,これは流石に現実的じゃないよ~」という要素がありません.
(中村青司関連はやや強引かな?くらいでした)
逆にトリックは味薄目に感じましたが,納得感を出すには妥当なところなのかもしれません.

大した感想ではありませんが,強いて本作の特徴と言えるのは離島組と本島組で同時に物語が進むというところでしょうか.
離島組は得体の知れない殺人鬼に追い込まれるというややホラー気味なテイストで,本島組は探索を行って心理に近づいていく形で描かれています.
1粒で2度おいしい感があって良いですね.

中身の乏しい感想となっていますが,読みやすい文章でシンプルにまとめられた良作だと思います.

3.Special Thanks


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