初めて聞いたと言われることが多すぎる言語聴覚士
お仕事なにされてるんですか?と聞かれた時、皆さんならどう答えますか?
私はまずリハビリの仕事をしています。
と答えていました。
すると、大体「あー理学療法士さんね」と言われます。
違うんですよ。
リハビリには実は3つの職種があるんです。
みなさんご存知
理学療法士
なんか聞いたことある
作業療法士
聞いたことない
言語聴覚士
と、いう具合で認知度にめちゃくちゃ差があります。
なぜこのようなことになっているのかというと、言語聴覚士が比較的新しい国家資格であり、人数が圧倒的に少ないからですね。
日本に理学療法士の資格を持っている人が20万人に届きそうな中、言語聴覚士は2022年現在4万人に届いていません。
ちなみに私が合格したのが2万人にのった年です。
私の登録番号がギリギリちょうど2万じゃなかったんですよね。
私の登録が1番最後じゃなかったという限り間違いありません。
余談は置いといて。
なにをする仕事なのかを簡単に説明すると、【話す・聞く・読む・書く・食べる】に関する支援です。
この「支援」にはその人が今抱えている問題の把握や出来ることなどの評価、訓練、生活における助言や指導が含まれます。
対象は0歳〜100歳以上。
生まれてすぐのNICUで哺乳練習を指導している人もいれば、高齢者施設でお看取りの方の食事評価をしている人もいます。
言ってしまえば産まれてから死ぬまでの人全員が対象です。
私はというと、こちらの自己紹介に書いた通り🔽
病院、介護施設、療育施設と色々なところで働いてきました。
そして今はフリーランス。
結婚、妊娠、出産を経験して、漠然と考えていた仕事への考え方が変わりました。
今はやろうと思ったらいつでも専門職でもフリーランスになれる時代です。
就職してから何度も聞いてきた
「言語聴覚士って仕事初めて聞きました」
という声は10年経った今でもあまり変わりません。
もちろん、医療、介護職の方は知っている人が増えてはきました。
でもやっぱり一般の方は悲しいかな知らない人が多い。
これは求人にも現れています。
求人はあるんです。
選ばなければ。
その地域が医療福祉に力を入れているかによって、かなり差がでてきます。
あまり積極的でない地域は医療職、介護職であってもまだ言語聴覚士を知らない人がいると思います。
それくらい、その地域によって差があるなと感じます。
私の住んでいる地域は、定期的に求人をチェックしていても出している病院や施設はほぼ一緒でほとんど変わりません。
正職員
新卒
フルタイム
この条件が書かれている求人が多い。
子育て中でパート、中途、時短勤務は渋い顔をされるのが現実です。
実際、3つほど応募しましたが全て落ちました。
(保育園に入れなかったのも大きい)
言語聴覚士は少ないから引く手数多よね〜ではないなと感じてます。
言葉や飲み込みのことで困っている人や、ご家族はたくさんいます。
病院に勤めていた時も非常にたくさんのリハビリ指示が出ていました。
1人で30人近く担当しており、毎日は介入できないこともありました。
知り合いの医療福祉の現場で働いている人たちと話していると、言語や飲み込みのことで困るので言語聴覚士がいてほしいと思うことはたくさんあるようです。
完全に需要と供給が合っていません。
私は「知られていない」ことが1番供給への弊害となっていると思うんですよね。
世間一般の人が知らないから言語聴覚士になる人が少ない?
いえ、毎年1万人以上の国家資格合格者がらでています。
医療、福祉に携わる現場の人以上に経営者側が知らない。
言語聴覚士協会の会員で1番多いのが30代であることを知らない。
言語聴覚士の資格保有者が男性よりも圧倒的に女性が多いことを知らない。
ちょうど子育て世代ど真ん中の人たちだということを知らない。
もっと柔軟な働き方を選択できる求人を増やさなければ、需要は満たせないと思います。
もちろん医療や介護の報酬制度として、なかなか難しいのは承知の上です。
経営者側には経営者側の考えがあるとは思います。
私たちコメディカルは医師の指示の元でしかできないことが多い。
でも、専門職を本当に必要としている人達にしっかりと専門性のある知識や技術を届けたいという思いが1番です。
より広く色々な方に言語聴覚士を知ってもらうのはこの資格を持っている人達の使命です。
自分のできる範囲から、私のできる啓蒙活動を行なって、上の上の人たちにも伝わるように活動していきたいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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