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sushi 14

色んなことがやりづらくなったし、色んなことが浮き彫りになったと思ったのは、必要なものはコロナ禍だったとしても求められるし、それほど必要じゃないことは求められなくなったことだと思う。これって何もライブ活動だけじゃなく、飲食店、雑貨屋さん、何かに対してお金をもらうってことがわりとシビアになったのかも。その一方でネットっていう全世界と簡単に繋がれるツールを活かしてどこまででも拡がれるようにもなったし、今まで「どうやるか?」「どこでやるか?」って手法にこだわってた世の中が少し変わってきて、もっと気軽に「面白かったらいーじゃん」みたいな気楽さもあって、なるべくしてなるはずだった世の流れが、コロナの影響で加速してやってきただけな気もする。自由でもっと厳しい表現の世界にようこそ感がスゴイ!毎日YoutubeとかApple Musicをリサーチするだけで1日が終わっちゃうよー。好きなアーティストからあなたへのおすすめ、POPEYEに載ってたレコメンドを聞いて、ピッコマをチェックして、宮崎夏次系の新作(9月に出たけど)を読んで、休日の昼間にベランダを見てぼけーとしてると今日も終わった。そういえば全然楽器を触ってない!新調したMacbookは「ちいかわ」のバックナンバーを追いかけるのに必死!唯一クリエイティブっぽいのはjohatsutoshiの録音音源のミックスをしてること。いや、ほんとこういうジャンルは正解がないし間違いもなくて頭を悩ませてる(笑) 私が普段やってるポップスって、リスペクトしてる時代はあれどある程度のセオリーはあるから、要は、the cardigansのSick & Tiredみたいにドラムの音がRに偏ってるミックスは根付かないし、バスドラやベースをど真ん中に添えて、上音は散らしたいよね、という話…。この曲大好きなんだけど、。

最近はPUI PUI モルカーにすごいはまってる。実物大とは言わないけど1m四方くらいの大型ヌイがほしい!モルカーの困った顔、かわいくてもっと見てたい。車がモルモットだったら、フライパンがモモンガだったら、スマホがはりねずみだったら、みたいな夢のある話が具現化される自由さ、本当に素敵〜!思い返すと2020年前半は、コロナ流行り初期に体調を崩してしまい(コロナではなかったんだけども)、仕事もライブもできなくて何事にも意欲的になれずに腐ってたなぁ。慣れ親しんだ自己表現の場がなくなって、いくらかライブ予定を断って、申し訳なさとか不甲斐なさとか色んなこと思ったけども、結局そんな中でもやっぱり曲は作りたいし録音は楽しいな〜と思えて、じわりじわりと創作メーターを溜め込んでいた。そして、今年はライブの本数ができない分、一回一回のライブにチャレンジ精神がいつも以上に芽生えて、思い返すと演出みたいなものにとってもこだわった一年だった。

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まず最初にやったのがlive at myroomというテーマで(1曲だけYoutubeにもあげたけど)自宅からの配信ライブが増えてる中で、私の興味は演奏より「自宅」ってポイントに向いていた。自宅ってとても無防備だし、気が抜けている雑然とした場であって、そういう「着飾っていない場所」と「演じるステージ」が混ざる面白さはどことなく"ちぐはぐ"で面白いなと前々から感じていた。だから、家で配信ライブを録る時はあえて自分がいつも使っている私物を散りばめたり、でもどっか着飾りたくてわざわざ1本800円もする花を買ってみたりしてて、それを逆輸入的にライブで取り入れてみようと思ったのが9/26の和歌山CLUB GATEでのフリーライブ。すごい楽しかった!私が一番好きなラグと、ミニ扇風機、ティッシュ箱、マスク、あと楽器。それが大体の私の生活だったし、着飾っていない普通で、そんな中で心をこめてつくったロマンティック(私的には)な曲を歌うだけで超ー気持ちいいよね!この頃から私の中でライブってものは、曲がいいだけでも歌や楽器が上手いだけでは物足りなくて、もっと私自身に近いんだけどフィクションだといいな、って思うようになったんだよね。

そんでそれの最たる例が12/18のDJイベントspongyにゲスト枠としてライブ参加させてもらったとき。この時期、感染者数がまた増えてきてイベントをやる雰囲気かは微妙な感じだった。でもいっつもお客さんとして遊びに行ってた大好きなDJイベントで初のライブ枠として誘われて、ここで遠慮してそこそこのライブするくらいなら、批判されようと今の自分の思うコロナ禍でのライブを表現しようと思って。テーマはフラッシュアイディアで「楽しいソーシャルディスタンス」と決めてて、そこで布を垂らしてみたんだけど、これはお寿司のともみを始めた初期からやりたかった発想で。要は、誰が歌っててもいい曲なら伝わるはずと言う根性論なんだけど(Gorillazを考えてた)布を垂らして姿が影しか見えなくて、そんな中で歌ったら気持ちいいよなぁ〜くらいの感じで準備してた。前々日の照明打ち合わせで(フリーイベントでも照明打ち合わせとか付き合ってくれたGATEに本当に感謝!)「これは…絶対気持ちいいね?」って確信してて、迎えた本番、まるでお布団の中でドリーミー光線を浴びてるような恍惚さ、一言で言えばあの布越しに私は気持ちよくなっていたわけで…。自分の作った曲に初めて感謝した。もっともっと天井がみたくて、そんな表情も誰にも気がつかれなくて、無防備な影を人にみてもらう感じだった。この時ハッと、わたしがいま楽しんでるこれは「演出?」と気が付いた!

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面白いのが、後でその日のライブ音声を聞き返すと演奏も歌もそれほどでもなくて、相変わらず音程は外すし、キーボードソロは間違えるしなんだけど、あの瞬間のドーパミンはあの場にいた人には届いてたってことよね。残念ながら配信で伝わるほどはクオリティが高くなかったのか、映像ではわかんなかったんだけど、生で見てくれた人にはその気持ちいいが伝わってたのが本当に本当に最高だったー。。

今は緊急事態宣言なので明けるまでは予定ないのですが、配信ライブやリアルライブもぼちぼちやるのでお願いします!きっと、前に見たライブよりも次はいいライブをしてるはず。。あと、春くらい?かな、カセットのシングル限定数量で作ってるのでぜひ楽しみにしてください〜◎再見〜

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