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【復職への道⑦】1回目の休職要因を振り返る②「3〜4ヶ月目」編

引き続き、1回目の休職要因について振り返る。

今日はプロジェクト参加後、
3〜4ヶ月目について書いていく。

<前回の記事>


<3ヶ月目(残業:90時間)>

外注先での作業は今月で終わる予定。
私は機能を持ち帰れるのだろうか。

外注先での無力

新浦くんの作業も佳境となり、
朝から晩までフル稼働している。

新浦くんに質問するのは私だけではない。
自社の本郷さんや、朝日くんからも、

「今回、こんな変更をしますが、
 そちらとの連携は大丈夫でしょうか?」

そんな質問メールが新浦くん宛に送信される。

この質問は、
所謂、「私が持って帰る機能」に対する質問だ。
来月からは私が答えることになる。
(本当にやれるのか?)

まだ、その質問に回答できる知識は無い。
本郷さん、朝日くんに対する私の気持ちは、

「もう少し待ってくれ。
 頑張って回答できるようになるから」

であり、
新浦くんに対する私の気持ちは、

「手間をとらせてしまい、すまない。
 回答できる内容だったら返信するから」

である。

まだ回答できないのは仕方ない。
許される時期ではあるが、
歯がゆかった。

相変わらずのアウェー感

質問メールの宛先には、
外注先の他メンバも入っている。

「あの人に対応させればいいじゃないか」

そんな声が遠くで聞こえる。

新浦くんの部下の、
協力会社の若い子からもクレームがくる。

「新浦さんの時間とらないでください。
 そちらでやれないのですか?」

新浦くんも、上司から言われているはずだ。
「あの人に回答させなさい」と。

だが、私に回答を任せたとしても、
結局は新浦くんに聞かないと回答できない。
ブーメランのように戻ってくるのだ。

新浦くんは常に仕事が山積みだったので、
私は助けてあげたい気持ちだった。

問合せに回答した

問合せ内容次第では、
ドキュメントを見れば回答できる。
それなら私でも対応できる。

いつか、新浦くんが打合せで不在だった時、
そんな問合せがきたので、
私から回答しておいた。

新浦くんは戻ってきてメールを見ると、
少し驚いて、私に御礼をいった。

新浦くん「でも、ちょっと違いますけど」

私「え」

その頃には、
こんなやりとりができるほど、
コミュニケーションはとれていた。

今の最優先事項=新浦くん

私にとっては、
ここが居心地悪くても、
新浦くんの上司から嫌われても、
新浦くんとさえ上手くやれれば、
この任務は遂行できる自信があった。

新浦くんとの仲を最優先事項にした。

担当分の開発遅延が限界に

連日、朝から夕方まで打合せが入る。
私が担当する分の開発は遅延が目立つ。
全体の進捗定例会議では、
遅れている理由と、
リカバリ方針を説明する。

今までは、
「残業でなんとかします」
「休日返上で作業します」
と説明していたが、
今月から既に休日も開発している。
(自宅からのリモート作業)

だが、リカバリーできていないのだ。
本当にまずい。

白木さん、車谷さんに泣きつく

毎週の進捗定例で報告しているので、
ある程度、予想できていたのだろう。
私の下に一人付けてくれることになった。
増員だ。

黒田さん!!

私の下に付けてくれたのは、
黒田さんであった。

私が入社した時から、
ずっと同じ部署の人だ。

私より年上で、
設計、開発力に長けた技術者だ。
(私なんかじゃ、全然敵わない)
大人しく寡黙な人だが、
しっかり話を聞いてくれる人でもある。
今回、一緒に異動してきた仲間だ。

嬉しかった

私は以前のプロジェクトで、
黒田さんとずっと一緒にやっていた。
嬉しかった。
心から話せる人だ。
やっと本当の味方が入ってくれた。

黒田さんの出社場所は自社なので、
私は自社に戻り、早速打合せをした。
「もう大変なんです」という話も散々した。
笑って聞いてくれた。

そして、私の開発担当機能のうち、
手つかずで困っていた部分を、
黒田さんに引き渡すことができた。

外注先から引き上げる

黒田さんのおかげで、
かなり楽になったのだが、
新浦くんは変わらず仕事山積みだった。

新浦くんの上司たちが動く。
自社に対して、こんな依頼をした。

「今後、問合せは新浦宛ではなく、
 新浦の管理者宛に送ってください」

つまり、一時切り分けを、
新浦くんの上司がするそうだ。
少しでも負荷を減らそうと。

拒絶のオーラ

あまり気にしないようにして、
外注先に通っていたが、
ある日、出社してみると、
新浦くんの態度が明らかに変わっていた。
拒絶のオーラをだしていた。

私はHSPの傾向が強い。
相手の態度に敏感なので、すぐにわかった。
限界がきたのだと。

外注先から撤収

急いで引き上げる算段をたてた。
機能を持ち帰った後、
自社で結合テストをする。
そのための手順、操作方法など確認した。

「それは急ぎで必要ですか?」
外注先の関係者は文句を言ってきたが、
もう撤収するので気にならない。
最後だからと図太く聞き続けた。

その日の夕方、
新浦くんに言った。
「もう気まずいから撤収するよ」

新浦くんは色々と察した上でポツリと。
「すいません」

3ヶ月目の総括

<勤怠>
開発遅延を帰宅後や休日に取り返そうしたため稼働が高い。休出0だが、出社していないだけで、休日も家からリモート作業している。

・平均:09:00〜22:00ぐらい
・残業:90h
(自宅からのリモート作業 30h を含む)
・休出:0
・通勤時間:自社、外注先ともに片道1時間半

・心情:担当分の作業遅延でメンタルが相当疲れた。増員のおかげで不安は解消されたが、もっと早くアラートを上げれば良かった。高稼働による疲労蓄積があるが、解消見込みは無い。プロジェクト終了(あと3ヶ月)まで突っ走るしかない。
<ストレス状況> 70%

(1)開発の遅れ取り戻そうとした事、外注先の居心地悪さで強いストレスを感じた。
(2)苦しい状況が続くが、自社上司に心からの相談はできていない。車谷さんとは会話が噛み合わず、自分の考えや不安などを心から相談できる気がしない。腹をわって話しても同意されない怖さがある。
(3)新浦くんとはなんでも話せるようになった。良かった。
<対人間関係>(0=険悪、100=良好)

・白木さん:55(普通)
 外注先からの早期撤収に理解を示す。他に目立った絡みは無し。

・車谷さん:75(良好)
 仕様確認等で定期的に連絡をとり、私の状況が苦しいことにも理解を示し、増員に動いてくれた。会えば挨拶し世間話もする。業務上のやりとりは問題無し。

・新浦くん:80(良好)
3ヶ月近く一緒に働いたことで、同僚のような仲になった。冗談を言い合い、気兼ねなく話せるようになった。


<4ヶ月目(残業:100時間)>

なんとか外注先から機能を持ち帰った。
いよいよ自社での作業がはじまる。

自社に戻った

約3ヶ月ぶりに自社に戻った。
隣は黒田さんだ。
近くには、白木さん、車谷さん。
本郷さんや朝日くんもいる。
いよいよ3機能での結合テストが始まる。

外注先からの手切れ宣言

外注先に発注した作業は完了した。
そして、以後は支援しないことを宣言された。

普通、わざわざこんな宣言はしない。

外注先からみても、
私だけで今後やっていくのは、
難しいと思ったのだろう。

だから、質問はもうしないでね。
そんな念を押されてしまった。

新浦くんの支援はもう無い

今後はすべて自分でやらないといけない。

車谷さんの厳しい指摘にも、
自分で回答しなければいけない。
わかっていたことだが、
いざその時が来ると強い不安が襲った。
この頃から、普段も緊張を感じるようになった。

問合せがくる

結合テスト実施に向けて、
他の2機能のリーダーである、
本郷さんや朝日くんから問合せがくる。
下で働いている人たちからも。

車谷さんが描いた構図

今までは外注先に聞かないといけなかった。
だが、私が持って帰ったので、
今後は気兼ねなく聞ける。
3機能が自社に揃ったのだ。

車谷さんはこの構図を喜んだ。

私は気が重い

なぜなら、車谷さんの質問は難しい。
色々な意味で難しいのだ。
コミュニケーションに独特の癖があり、
予測できない質問や回答をする。
これがなんとも不安で、落ち着かない。
何が気になっているのか、
何を求めているのか推測し難い。

製品仕様に一番詳しい人でもあるので、
適当な事を言ってしまうと怒る。
一度火がついてしまうと大変なのだ。

回答に四苦八苦

さて、
問合せ窓口は私である。
調べが必要だったら、
黒田さんの手も借りれる。

「わかったらでいいですが」

「もし知ってたら教えてほしい」

本郷さん、朝日くんは気遣いがある。
こんな書き出し言葉をつけてくれる。
有り難い。

問合せに対応していくことで、
自分の製品知識も深まる。
前向きな気持ちで取り組んだが、
簡単ではなかった。

仕様書に書いてある内容であれば簡単だ。
その場所を教えてあげれば良い。

だが、実際に聞かれる内容は、
レアケースだったりと、
難しいものばかりだった。

「こんなとき、どんな応答をする?」
「こんなデータ流すとどうなる?」
「ゴミ入る可能性ある?」

プログラムソースを追わないと、
回答できないものばかりだった。
調査に数時間かかるものもあり、
その間も問合せはどんどん増える。

でも、もう一人じゃない。
黒田さんがいるのだ。
連日、一緒に夜遅くまで調べた。

担当分の開発・単体テストが終わる

黒田さん加入で一気に進んだ。
開発が終わり、
機能単体でのテストもなんとか完了した。


4ヶ月目の総括

<勤怠>
会社では問合せ対応に追われ、家に帰ったらリモートで開発、テストと対応した。稼働は高い。休出0だが、出社していないだけで、休日も家からリモート作業している。

・平均:09:00〜22:00ぐらい
・残業:100h
(自宅からのリモート作業 40h を含む)
・休出:0
・通勤時間:片道1時間半

・心情:とにかく時間が足りない。問合せに対する調査方法にも少し慣れ、対応は早くはなりつつあるが、問合せ量が多く内容も重い。先月以上に高稼働であり、今まで抑えられた疲労感も表にでてきた。今後も過密スケジュールは続くため、解消見込みは無い。プロジェクト終了(あと2ヶ月)まで突っ走るしかない。
<ストレス状況> 80%

(1)不慣れな問合せ対応に相当なストレスを感じる。
(2)「なんでこんな思いをしないといけないのか」という考えがでた。
(3)自社上司と心からの相談ができていない。
<対人間関係>(0=険悪、100=良好)

・白木さん:55(普通)
 進捗定例での関わりぐらいで、目立った絡みは無し。他の機能などで問題が出たりとプロジェクトは順調ではないため、上層部からの指摘や風当たりが強く苦しそうな姿をみる。

・車谷さん:70(良好)
 開発が終わったので仕様相談や確認の機会が減り、今月はあまり接する機会は無かった。ある朝、呼ばれて、漠然と「どう?」と聞かれたので、心情や不安などを思い切って吐露したのだが、あまり理解は得られず、私は苦笑いで終わってしまった。また、1度だけ一緒に帰った日があったが、やはり会話が噛み合わない(なんというか、斜め上の回答をしてくる)ので、一緒の間、とにかく落ち着かなかった。この頃から、苦手意識が明確になった。ただ、会えば挨拶し世間話もする。業務上のやりとりは問題無し。ちなみに一緒に酒を飲んだことは無い。飲み会の予定もあったが流れた。

・新浦くん:80(良好)
 会社間の業務関係は終わったのだが、裏でこっそりメールはしていた。「どうしてもわからなかったら相談させて」といった内容に対し、こっそり相談してくれれば答えるからと言ってくれた。有り難かった。そして、他愛の無い内容のメールをよくした。


今日は4ヶ月目まで。
(もうこんな時間だ・・超疲れた・・)

続きます。

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