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子どものころに好きだったこと

子どもの頃
熱中したことといえば、
絵を描くことと
物語を作ることなど
自分の中へ中へと入っていくことだった。
あとは本や漫画を読んで
その世界に浸ったりすることだ。

大人になって
それなりに処世術というものを身につけて
興味や関心、
どんな遊びをするかも
周りに合わせていたように思う。
必死に気分を上げて
はしゃぐことが
楽しいことだと思っていた。
たくさんの人と関わりを持つことが
できる大人だと思っていた。

やがて子を育てる過程で
子が好きなことに
熱中する姿に衝撃を受けて、
自分は一体何を好きだったかと
必死で思い出さなくてはならないほど
色んなことを忘れ去ってしまっていることに気がついた。

そして気まぐれに手に取った色鉛筆で
絵を書いたときの
時を忘れるほどの
楽しさと言ったら、
これまで必死に
人との関係を築いて
疲れ果てていた自分を
省みて少し悲しくなった。

将来のためにと
情報を集めたり
ビジネス本を読みあさったり
勉強をしてみたりと
積極的に自分の糧になればと
動いてみるものの、
疲れ果てて動けない時に
何気なく手にしてしまうのは
子どもの頃から好きなことだった。

ただ文字を追うとか
ちょっと漫画を読むとか
そういうことでいい。
積極的に働きかけなくては
得られないものではなくて
生物が息をするかの如く
自然にできること。
それは子どもの頃に
好きなことだった。

子どもの頃の経験、体験が
大人になってからこうして
表立ってくるとは思わず
蔑ろにしてきてしまったなと
後悔の気持ちもなくはない。

今こうして気づけたことは幸運で、
この好きなことを突き詰めたら
一体どんな未来が待っているのだろうと
かなりいい大人になっていても
楽しみに思うことができる。

だから子には
好きなことにはとことん
熱中してもらいたいと思っている。
大人になった時に
きっと自分を助けてくれると思うから。

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