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中国の2021年9月末時点の再生可能エネルギー発電設備量は9.94憶キロワット 発電量は1.75兆kWhに

中国の国家エネルギー局(中国語原文: 国家能源局)が2021年9月末時点の中国におけるエネルギー状況について発表を行いました。

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同発表によると、2021年9月末時点で再生可能エネルギーの発電設備量は全体で9.94億キロワットであったそうです。

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そして、発電量は全体で1.75兆kWhであったそうです。

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上図のkWhの横()内にある数値は前年同期比の増減を表しています。

発電「設備」量ではそれほど変わらない、風力発電と太陽光発電ですが、発電量においては風力発電が太陽光発電の2倍弱にもなり、且つ前年同期比の伸び率も高い数値になっています。

ちなみに風力発電設備量の2.97億キロワットのうち、洋上風力発電は1,319万キロワットと4.4%程度の構成比率になっています。

洋上風力発電は、以前の記事で説明した通り、福建省・浙江省・江蘇省・山東省の4カ所が重点区域に指定されていますが、本格展開はまだまだこれから、といったところでしょうか。

また、太陽光発電に関しては、中国は分散型の施設開発に力を入れている印象があったのですが、2021年1月から9月末の期間で新設された太陽光発電設備の割合も、集中型の発電設備量が915万キロワットなのに対し、分散型が1,641万キロワットと、結果としても示された形になっています。

バイオマス燃料に関しては、発電設備量が多い省のトップ5は以下通りになっているようです。

山東省・・・ 399.7万キロワット
広東省・・・ 337.9万キロワット
浙江省・・・ 288.2万キロワット
江蘇省・・・ 255.2万キロワット
安徽省・・・ 230.2万キロワット

広東省と浙江省は前年比での増加数でもトップ5に入っており、バイオマス発電にも力をいれているようです。

ここまで述べてきたように、各再生可能エネルギーの利用拡大を着々と進めてはいるようですが、一方で、エネルギー全体としては、少し前に話題となった電力不足に関連し、実際に、第3四半期(7~9月)の総電力消費量は第1四半期(1~3月)と比べ14.3%、第2四半期と比べ4.7%減少しているそうです。

それに対し、これから近づく冬に備え、再生可能エネルギーの増設だけでは間に合わないのか、石炭の増産も予定しているそうですが、それは化石燃料の利用率が再度上がることでもありますし、3060目標の達成に向け第4四半期の結果がどうなっていくのかにも注目していきたいと思います。

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