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広州発展グループが「サステナビリティ模範企業賞」を3年連続で受賞

7月27日、28日に上海で行われた、「CFS第10回経済サミット及び2021サステナビリティビジネス大会(以下:CFSサミット、中国語原文:CFS第十届财经峰会暨2021可持续商业大会)」において、広州発展という企業が「2021サステナビリティ模範企業(中国語原文:2021可持续发展典范企业)」に3年連続で選ばれました。

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まずCFSサミットの説明をすると、メディア83企業で構成される運営チームが主催し、様々な企業が講演を行ったり、該当年度に活躍した企業や個人を表彰したりするイベントです。

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第1回目は2012年に開催され、今年でちょうど10年目(=10回目)となるようです。

「2021サステナビリティモデル企業」の他に、23個の企業や個人を表彰する項目があり、自己申告か他者の推薦でノミネートされ、審査委員会とネット投票で表彰者が選出されるそうです。

その「2021サステナビリティモデル企業」に選ばれたのが、冒頭でお伝えした広州発展(正式名称:广州发展集团股份有限公司)なのですが、同社は1989年9月に創業され、1997年に持ち株会社に移行した、大手電力会社です。

広州発展のグループ全体で、従業員数は5,254人になり、参加に数多くの企業を抱えています。

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2020年度の営業収入はグループ全体で316.5億元(≒ 5402億円)になり、純利益は8億元(≒ 136.5億円)になるそうです。

同社は大手電力会社として、火力発電がなおメインの事業ではありますが、今回表彰されている通り、環境面を考慮したクリーンエネルギー、再生可能エネルギーの事業に力をいれてきています。

そんな同社は2009年から毎年サステナビリティレポートを公開しているのですが、今回は最新の2020年版(対象期間:2020年1月~12月)を紹介したいと思います。

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同社は企業ビジョンに「真摯に、卓越し、調和のとれた発展を追求する」を掲げていますが、同レポートの目標にも「社会にクリーン且つ低炭素で安全、高効率なエネルギーを提供し、従業員、会社、環境、社会の持続的な発展を目指す」と掲げています。

先に、同社は太陽光や風力発電など再生可能エネルギーに力を入れている、と述べましたが、同社は2020年末時点で、太陽光で66.44万キロワット風力で30.3万キロワットの発電能力を有しており、2020年通年では12.66億キロワットの発電を行ったそうです。

また、中国政府の掲げる2060年のカーボンニュートラルに呼応すべく、同社もCO2の排出削減に注力しており、2020年は1年間で106.1億トンものCO2排出削減を行ったそうです(2019年は68.5万トンのCO2排出削減)。

また、同社はSDGs目標8番「働きがいも 経済成長にも」にあたる、従業員への福利厚生にも力を入れており、医療保険や社会保険の充実、社員食堂や人事トレーニングの提供も行っているそうです。

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ただ、1つ残念なこととしては、サステナビリティレポートを2009年から出している企業なのですし、SDGs目標5番の「ジェンダー平等を実現しよう」にも注力してほしかったな、と思いました。

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青枠で囲った「监事(日本語訳:監査役)」こそ女性比率は40%でしたが、赤枠で囲った左側の「董事(日本語訳:役員)」と右側の「高级管理人员(日本語訳:高級管理人員≒幹部クラス)」の女性比率は「ゼロ」でした。

同社は全従業員で見ても、女性の比率は22.7%と少なめということもありますが、サステナビリティで表彰されるほどの企業なのですし、今後は女性というより公平な積極登用を期待したいと思います。

同社が提供しているサステナビリティレポートは以下リンクよりダウンロード可能になっています。

※中国を中心としたアジアのサイバーセキュリティ事情、業界動向について綴っている姉妹ブログの方もぜひ!

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