ネパールに行った話 「待っててスガオ君」

 ネパールに行った、といっても最近ではなく2017年の大晦日なので、もう1年半以上も前のこと。

 帰国したら直ぐブログに書こうと思っていたが、あっという間に月日が経っていた。筆が遅いにも程がある。

 

 先日新松戸から水戸までの90kmを歩く旅をしたが、その前に先ずはネパールへ行ったことを書かなければスッキリしないので、ようやく重い腰を上げることに。

 もったいぶっているような雰囲気を醸し出しているけど、人生二度目の海外(25年ぶり)だし、初めてのネパールなので、何か特別な情報があるわけでもない。ただの旅行記。それもいたってシンプルな。

 だからもしこれからネパールに行く人がこのブログにやってきたとしたら、「なんかここの店気になる~けど入ってみたらそうでもなかったー」という1分位で店から出る感じになることをお伝えしておきたい。

 

『なぜネパールだったのか』

 2年前の6月位、地元へ帰ったM君が東京に遊びに来ていて、仲が良かったKさんとKさんの奥さんとの4人で飲んでいた。M君は1人でインドへ1か月行ったことがあり、また東南アジア辺りに行きたいと会う旅に漏らしていた。

「ネパールに行きませんか?」

 ほろ酔いのM君に誘われ、「おーいいねー」なんてKさんと言っていたが、飲みの席でよくある会話の流れだろうと、この時は本気にしていなかった。

 その後9月位にM君とKさんとLINEでやりとりをしていたらまたネパールの話になり、M君とKさんは割と乗り気な感じだったが、僕はあまり現実味が無いなーと2人のやりとりを眺めていた。

 しかし、その年は12月30日(土)から1月4日(木)まで6連休だったので、「あれ、これならひょっとして行けるかも」と僕は恐る恐る嫁さんに「ネパール行っていい?」と冗談テイストで聞いてみたところ、「別にいいよ」とすんなり返事してくれた。

 正直「えーそれならどこか連れていってよ!新婚だよ?」と反対されると思っていたけど、「そういうのは行ける時に行った方がいいよ」と嫁さんは賛成してくれた。頭が上がりません。

 そして飛行機代と滞在費を計算してみると15万円以内。それならなんとか用意出来そうだったので、「行きましょう」とメッセージを送りネパール行きが決まった。

 こうして思い返してみるとなぜネパールだったのか特に大きな理由は無く、なんとなくだった。

 

『スガオと神々の山嶺』

 ネパール行きが決まったので早速飛行機のチケットを予約!となるところが、僕だけがパスポートを持っていなかったので結局10月の下旬頃までチケットを取ることが出来なかった。もう少し早めに取れていれば往復で10万円以内に収まったが、結局13万3380円もかかってしまった。無念……。

 

 パスポートを無事取得し、飛行機のチケットも取った。そしてビザのことを調べてみると、トリブバン国際空港は大変混みあうので事前に取得するのがいいととのことだったので、ネパール大使館のHPから申請書をダウンロードし記入(記入方法は大使館のHPに記載されている)。

 パスポートをネパールに大使館に送ると、数日後ビザが押されたパスポートが戻ってきた。こうして15日間のビザ3000円を無事ゲット。ほっと一安心。

 ちなみにビザの取得を代行してくれる旅行代理店があるが、約1万6000円とかなり割高なので自分で手続きすることをおすすめします。

 

 そして1泊目に泊まるホテルはエクスペディアで予約。予約後ホテルから英語で「何時の飛行機で何時に着くの?」とメールが来たが、頑張って調べて最終的にGoogle翻訳先生にお願いして準備は万端。

  予約した宿はホテルヒマラヤンオアシスという所で、朝食もついて1泊3000円と安かった(もっと安い所もあったけど、初日は疲れているし綺麗なところを選んだのだがまさかあんなことに……)

 

 こうして諸々準備が整い、後は出発日が来るのを待つばかりとなった。

 その間に初日はここでモモを食おう、ここでカレーを食べようと色々調べていたが、今回の旅の目的は「何もしないでゆっくりする」ということなので、行き当たりばったりで気になった所へ流れ込もうかという話になったり、嫁に「ネパールって何があるか知ってる?」と聞かれたり。

 それで先ず頭に思い浮かぶのはこの方達。

・スガオくん

・チットちゃん

・先生

・イエティ

 少年アシベに出てくる人と獣。30代の人に「ネパールといえば?」と質問したらスガオくんが9割を占める可能性がある。PO-28を賭けてもいい。

 ネパールに対してのこのイメージは20代後半まで更新されなかったが、神々の山嶺を読んでからスガオ君が更にワイルドなイメージに書き換えられた。

 結局ネパールがどんな所なのか、僕はちゃんと調べずに土を踏むことになる。

 

 

『初めてのトランジット』

 12月29日。仕事を納め帰宅。準備は既に終えていたので、忘れ物が無いか最終チェック。現地にいる野鳥を撮りたかったので、望遠レンズと一眼レフを持っていこうとしたが、嫁と協議した結果今回は諦めることにした。ナイスバード。

 翌日、パンパンに詰まったリュックサックを背負い、僕は家を後にした。

 バスタ新宿でKさんとM君と合流し、予約していた成田空港行きのバスのチケットを渡し乗り込んだ。空港に向かう途中、「これからネパールに行くんだ」という気持ちがふつふつと沸き起こり、窓の外に向かって手を振り、「僕、これからネパールに行くんです!」と知らせたい気持ちに駆られたが、工業地帯の建物しか見えなかった。

 空港に着き、飛行機に乗るまでの間にビールで乾杯をした。それでもどこかまだ現実味が無いなとビールを流し込んだ。

 ビールを飲んだ後、余裕を持ってゲートをくぐり出発を待った。

 正直この辺りのことはあまり覚えていない。ただただ墜落しないようにと心の中で祈り、表では平静を装っていたような気がする。

 空も飛行機も好きだけど、乗るのは嫌いなタイプの人間。

 そして飛行機は飛んだ。目的地のネパールを飛び越して、アラブ首長国連邦にあるアブダビ空港へ着陸。10時間位乗っていたような気がする。

 この間にくりぃむしちゅーのANNで上田のむちゃぶりに出てきた、「ビーフorフィッシュ」を経験することができた。一生分のビーフorフィッシュを経験。

 飛行機で寝ては起きてを繰り返した中での空腹だったので、もう何を食べても美味しかった。

 

 空港に到着した後、ターミナルにバスで移動する間に見かけたこの謎の巨大建造物を見て個人的に凄いテンションが上がった。弐瓶勉先生の漫画や井上直久先生の絵が好きなので、これは一体何なのかと妄想を思う存分したかったが、かなり疲れていたので写真を撮る位で終わってしまった。

 ちなみに旅行直前にスマホが壊れてしまい、楽天モバイルで5000円位のスマホに買い替えたが、画質がとても悪く少々不快だった。

 スマホ以外に写ルンですも2個買って持っていった。

 

【スマホで撮影】

【写ルンですで撮影】

 うん。圧倒的に写ルンですの方がいい。

 

 何はともあれ、僕達を乗せたバスはターミナルに向かった。

 トランジットが始まる。

 

次回「医者の月給」に続く

 

 

 

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