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「月下の詩人と盲目の犬」 大きな美質と 大きな欠陥が背中合わせに存在する 其処には見え透…
静かに輝く ぽってり丸い舟 夜空は 海になったよ ゆっくりゆっくり 星たちに手を振りなが…
夜も眠らずに 海で泳ぐことに疲れた魚が 上陸を果たすまでに 地球は太陽の周りを 一億回周った…
オレは飛んだ 風をはんで思い切り空に舞い上がった あんまり気持ち良すぎて 吐いてしまった …
失くした色を取り戻しに 地球の向こう側で 新しい旅を始めたのになぜ 残っている色をふりしぼ…
〈いつかまた〉といったまま 遠くへ行ったひと ぼくはまだきのうの場所にいる 移ろう薄明のな…
信じていたものが1ミリずれただけで 見限ってしまう人々ばかり 愛が足りねえよ、愛が 最初から最後まで 完璧な人はいないけれど 最高の一日は自分で作れるはず 自己責任なんだよ人生って 他人に多くを求めて 理想と被害妄想を一緒くたにして 押し付けてはいけない 例えば、些細な発言で 自分が傷ついたからって 人を傷つけていい免罪符にはならない やられたらやり返すみたいな 低レベルな考えが消えない限り 戦争はなくならないだろう 優しさは与えるときにだけ咲く 喜びは与えるときにだけ咲く
クスノキの切株に 時間が座っていた 驚き顔の阿形と 歯ぎしりする吽形にすれ違った 朽葉色の衣…
桃園荘の二階で ビートルズばかり聞いていた 晴れた日は格別だった 「キリストはいなかったっ…
壊れかけた夜から降ってきた ターミネーターT800のように 私は裸でうずくまったまま 着る…
魚の涙を集めた海を 泳いできた ネモフィラのように青い約束を かき分け 泳いできた 金属であ…
さあみんな起きて 砂漠に埋めたバスを 掘り出しに行こう 極彩色に塗った あのバスを 虹のうえ…
きれいに手入れされた 白い手とネイルより 土にまみれた 岩のように黒く焼けた手 美しい 新…
開けない心の扉 約束を忘れた逃亡 しがみついた自分の弱さ 微かに聞こえる声 孤独の箇所に挟む栞 自分は一人 ひとりぼっちのバイアス 正しいの鎧 逃げ場のない一畳半 用意された逃げ道 戦わなくていい戦場 持てないと決めた夢 果てしない希望の先 割れた地に飲み込まれる左足 差し伸べられた手をつかむ右手 可能に見た不可能 不可能に突き刺す可能 自分で決めた終わり それ以上の否定 見捨てられたここ 隣で黙って立つ私 乾いた喉を潤す水 明日の