シルバニアファミリーと窓辺で遊ぶ【オールドレンズ日記】
殺伐としたフリーランスアラサー女のもと、愛らしいシルバニアファミリーたちがやってきた。彼らと彩る窓辺をオールドレンズで写し取った記録である。
ビールケースミニチュアにすっぽりと収まる彼らは、裏路地で佇んでいそうな扱いなのにも関わらず、ファンタジーの世界からやってきた使いのようだ。現実に荒んだ私の精神世界も、たちまち愛らしいゆるふわな雰囲気に包まれる。
部屋の窓辺でスターチスの花束をゆっくりドライにしている。色持ちも良く、ずっと飾れるのでこの花を気に入っているのだ。
シルバニアファミリーたちも花束を眺めて、人知れず小さな宴をひらいていた。
集合写真をぱちり。なんだか昔撮った家族の記念写真みたいだな。
その脇で育てている多肉植物も気に入っている。鉢は見ての通りコーヒードリッパー。経年劣化でハンドルが折れてしまったためおろおろと悲しんでいたが、鉢として再利用できることに気付いた。
この多肉植物は5年前くらいに八王子の観葉植物屋でお迎えしたもので、背を伸ばしては剪定し…を繰り返し、5年ほど経つ。いまだに元気に育ってくれて私は嬉しい。
もちろんシルバニアファミリー用の家具やアイテムで遊ぶのは楽しい。けれど私はそれ以上に、現実に存在する植物や生き物と交差する姿が好きなようだ。
何歳になっても内なる幼女が囁くのだ。
「しるばにあ、かあいい」と。