マガジンのカバー画像

●散文、雑記、詩っぽいの。

124
ギンフルマの青いやつの延長とか
運営しているクリエイター

2024年6月の記事一覧

聞こえてはいたんだ。

聞こえてはいたんだ。

「どうせ聞こえてないだろう」って
確かに聞こえていたんだよ

毛布で耳を塞ぐのは
むしろ人間の声が頭の中を延々反響して
うるさくて
ひとつひとつ意味としてとらえてたら
単純に心がもたなかったから

「どうせ聞こえてもわからない」って
そういうの確かに聞こえていたんだ

子供の頃は
「苦しい、苦しい」とよく鳴いた

僕が鳴くと
人間は優しさでなく不機嫌さから
長い長い説教をはじめた

「鳴かないで聞

もっとみる
たまに人に伝わる。

たまに人に伝わる。

人の心は
主観的で身勝手なカタパルト

発射され続ける紙飛行機は
いつも余計な意味や言葉ばかり纏っている
と思う

そんなもので
他人の心の外殻をやぶろうとか
その誰かの心の 奥に 何かを伝えたいとか
そういう
身のほどをわきまえない情熱がさ

たまに
人に伝わるんだよね

信頼を結べない世界の中で
人の心に伝わるものって 本当は
純粋な熱だけなのかもしれない
って最近思う

身のほどをわきまえな

もっとみる

他人の悲しみを模倣するところから始まる長い長い自由研究。