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建設系の中小企業が外国人採用について本気で考えてみた VOL.7 ~新人教育編1

おそらく建設系下請け企業の多くは、現場で先輩が新人に仕事を教えるチューター制度的なスタイルで新人教育を行っているかと思います。
「チューター制度的な」とやや曖昧に表現したのは、ほとんどが制度としての運用ではなく、面倒見のいい人やリーダー格の人に「新人さん、よろしくね」とおまかせしてるのが実情では?と思うからです。

雇入れ時教育は安衛法で義務付けられています。
しかし実態調査によると土木・建築業で雇入れ時教育を実施している企業は全体の約半数でした。
さらに言えば安全衛生教育以外の教育、例えば現場用語だったり、工法の種類だったりなど建設の業界基礎のようなことを教える研修がある企業はもっと少ないと推測されます。

安全意識を高める教育はもちろんですが、未経験者を雇い入れた場合は特に「業界基礎」のような研修も必要なのでは、と思います。
新人さん本人のためもありますが、現場で教える側の先輩にとっても社内での研修があるとないとでは気持ち的に違うのでは?と思うのです。
もちろん、座学的なことでスキルの習得が補えるわけではありません。現場で教育してもらうことが主となることに変わりはありませんが、教育係というのは骨が折れるものです。普段の業務と平行するわけですから、作業効率も落ちてしまいます。
それを「よろしくね」でポンと丸投げしてしまうのは、いかがなものか、と思うのです。
会社も一緒に新人教育に取り組むよ、という姿勢を見せることは、新人教育に関わる先輩社員のモチベーションにも影響する事なんじゃないかと思っています。また現場で作業を教える際にも、工程を理解している人に教えるのとそうでないのとでは教えやすさも違うようにも思います。

今まで弊社も現場におまかせ系の会社でした。
リソースからいっても社内研修制度を導入するのはハードルが高いです。
だからといってそのままでは、これから入ってくる新人さんにも、また新人さんを迎える現場の皆さんにも、いい事だとは思えません。
内容は徐々にブラッシュアップさせていくとして、まずはとにかく社内研修の仕組みを作っていく必要がありました。

とりあえず社内研修は内製で始めることにし(予算がないので)、5分から10分程度のスライドを数本作成しました。
と、ここまでは日本人の新人さんを想定して構築していった新人研修ですが、外国人新入社員を迎えるにあたって、今度は作成したスライド等を日本語が読めなくてもわかるようにアレンジする必要が出てきました。
今後入社してくる外国人社員は理解する言語も、日本語への理解力も様々だと予想されます。都度それにあわせた教材のアレンジがいると思いますが、日本語の理解力が100パーセントでないからこそ余計に現場に入る前の研修は必要です。

長くなりましたので、先日行なった外国人新入社員の新人研修については次の記事に書きます。