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【映画レビュー】~夜と霧~

夜と霧と言うDVDを鑑賞して――。

ナチスの悲惨さを、存分にあぶり出す映画だった。

わたしはこれを見て、日本と同じ狂気を垣間見た気がした。

戦争を起こす人間は、人間性を放棄し、鬼畜と化す。

鬼畜米英などと日本人は罵っていたようだが、自国の人間を悪く言う者はいない。

しかし、実際は日本軍も似たり寄ったりのことをしたのに、日本人はそんな人種ではないなどと正当化し、戦争を美化する者が今も いる。

そう言った人間を絶対に疑ってかからないことには、自分たちを戦争へ突き進ませる悲劇を、必ずや招くだろう。

戦争を知らないからこそ、悲劇を招くのだと私は思うから、このことはとても重く、苦しくのしかかって来る問題映画だが、わたしは人間としての責任として、こうしたものを知った以上、見るように努めている。

この映画の最後にナレーションの語る部分を、一部紹介しよう。

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戦犯として,引っ張り出された者は言う。
命令に従っただけ…そして、責任はない、と…。
戦争責任を誰も取りたがらない。
900万の死者が眠ると言われているこの地…。
戦争は終わっていないと、ナレーターが言う。
(わたしも思う。
これらは悪夢のような現実だ。)

ナレーターが続ける。
これから我々の誰が、今後,戦争について警戒し知らせるのか。
次にこんな無惨や馬鹿げたことが起きようとしたときに、防ぐことが出来るのか。
今もあなたの隣には、将校がいて密告者がいる。と語るナレーター。
こうした映像の前から離れて行けば、希望が回復した振りをする人々…と皮肉り続ける。
「ある国のある時期にだけあった特別な話」だと言い聞かせ、消えやらぬ悲鳴に耳を貸さない我々。

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その通りだと思った。

こうしたみにくい修正を、今の日本の右翼や保守はやりたがる。

靖国神社などにも、在ってはならないまゆつばものの記述がある。

これからを生きる わかものは何を、真実として生きるべきか、それはこの映画が示唆してくれているように思った。

ドイツでは、こうした戦犯の清算を立派にやり遂げた筈なのに、何故かまた戦争をやりたがるような,ナチズム的な人種が跋扈し始めたと言う。

日本は清算もやり遂げていないと言うのに,これからの将来がますます心配だ。

夜と霧-2


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新月灯火/彼女らもまた/コロナかも…

                    (2020.04.15の分として^^;)


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