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テレビを見ただけなのに怒られた……夫婦の見えてる世界の違い

「座ってテレビを見始めたら怒られて…よくわかんないんですよね」

というセリフが聞こえてきた。
とあるカフェで友達とお茶をしていたときだ。

あぁ、夫側はそう捉えるらしい。

奥さんの見方はたぶん違うのだろうなぁ…と思いながら耳をそばだててしまう。
どうやらお子さんはまだ小学生になってないくらいのようだ。

ふむ、
子育てしてるママさんたちに聞いたら
多分9割は、
怒られる理由がわかるだろう。

それほど簡単な案件。


でも、
夫側から見ると9割がわからない案件。

あら、興味深いものだ。


状況を整理してみよう。
嫁、夫という書き方がわかりやすいので、それで統一していくね!

嫁が洗濯物を干しに、
2階のベランダから外に出た。

だから、
夫はテレビを見ようと、
テレビの前に座ってテレビをつけた。

そしたら、
干し終わって降りてきた嫁に
「なんでテレビなんか見てるの⁉️」と怒られた。

ちなみに、5歳になるかならないかのお子さんがいた。

ということだ。

わたしは女側なので、嫁の気持ちがわかる。
もしも、
これで自分もフルタイムで働いていたり、
パートタイムでも働いていたら、
なおさら苛立つと思う。

夫側から見ると
「洗濯物を干す」という行為、として1つの事柄として捉えるのだろう。

でも、
想像してほしい。
4〜5歳がちょろちょろした上での洗濯物干しを……

洗濯かごがあれば、洗濯物を出して入る。
外に干そうとしてるなら、
ベランダの汚れなどお構い無しに
洗い立ての…干すだけの洗濯物をベランダに投げ捨てる。だってカゴをあけたいのだ。

洗濯バサミ?
あれはおもちゃだ。
投げる、繋げる、使いたいのに貸してくれない。

ハンガーは?
立派な武器である。おりゃーっとママに戦いを挑んでくるだろう。
もしくは、繋げて遊んでる。
嫁が使おうとすると
「今ダメ!使ってる!」と宣う。洗濯終わらないから返して欲しいなぁ、という正論は通じない。

そして
空になった洗濯カゴをうらがえしてよじ登るかもしれない。
ベランダの手すりには届かないと思うけど、万が一届いたら危ないので、目が離せない。


うん、あるあるだ。


うちの子たちは1歳半差で2人だったから、こんなの日常茶飯事で、
洗濯物を干す【だけ!】の作業に、余裕で30〜40分かかる。


「そんなん、かかりすぎやーん」

という
バカにした笑いをかみ殺した男性!

読者の中にいる?いないよね?
まさか…わたしが大袈裟だと思う人はいないよね??


もし、大袈裟だと思うなら
君は離婚されても仕方ないと思う…という暴言を投げつけようと思う。まぁ、怒らずに最後まで読んで欲しい。読んで納得がいかなかったらお叱りでも受けようぞ!!

(いや、ごめんなさい。筆者は小心者なのでお叱り、ご指摘、反論意見は、謹んで受取拒否します)


「洗濯物を干す」という
1つの動作の中に、
子どもが加わるだけで、動作が増える。

「子どもと遊びつつ」
「機嫌を損ねず」
「邪魔だと怒ることもなく」
「使いたい道具をおもちゃにし、ましてや、僕のものだと言い張る人から借りなきゃいけない」中で、
「洗濯物を干す」

この大変さ!


仕事に例えるなら、
「こんな資料作り、お前なら楽勝やろ」
仲間(夫)に思われてるような軽微な仕事(ここでは洗濯)を任された。
別に何も思わず
「あー、また自分に資料作りが回ってきたか」くらいの感覚。

手伝ってくれたら嬉しいけど、
まぁ、いつもわたしがするしね!

くらいの、軽い気持ちでいる。



そしたら、
電話が鳴り(子ども乱入)手を止めることに。
今すぐデータを送って欲しい(使う予定の洗濯バサミを貸してくれ!)だの
この前の資料はどこにある?というイラついた話(今すぐに遊んでよ!という面倒な子ども)だの
任されたデータファイルを上書きする前に閉じちゃった!(あとは干すだけなのに子どもに汚された洗濯物)などトラブルが続く。

予想5分で終わる仕事が
何故か30分もかかった。

やっと終わったと思って、
ふっと仲間を見ると、コーヒー入れて休憩しようとしてる……(テレビをつけたところ)


えっ?

固まったのち再起動がかかる。
そこで思うのだ。
電話来てたの(2階に子どもが行ったこと)を知ってるじゃん!
 だったら電話はお前が取れよ!(〇〇ちゃん、こっちで遊ぼーくらい言え!)」と…思ってしまうのだ。

番号通知画面が見えて、
厄介な取引先ってわかってるんだから、
こっちに任せずお前がやれよ!と。


わたしは、
元ヤンに育てられたからこそ、
こんなときは、いとも簡単にヤンキーモードが顔を出す…


人に仕事を押し付けておいて、
お前は何様のもんやねん! あぁん!? 

えっ?
なに?? 夫ちゃま?

……はっ!
わたしも仕事してるし、偉そうにしやがって。
夫様と傅いて(かしずいて)欲しけりゃ
倍以上稼いで、家政婦を雇え!


と、
そんなセリフが、心の中をかすめていく。
まだまだ人間の小さな私である……



とはいえ、

家事は
「こんなん、お前なら楽勝やろ」
と仲間(夫)に思われてるような軽微な仕事の積み重ねだ。

たしかに
大人だけなら軽微な仕事だし、
1つ1つの難易度は低めだ。
別に「このくらいならいいよ」のレベルである。

こんなことまで細かく分けなくてもねぇ……という女性特有の【持ちつ持たれつ感覚】がある。


が!!


そこに、
日本語の通じない横柄な取引先が入ると
軽微な作業が一転、
負荷のかかる仕事のオンパレードに早変わりだ。

小さい子どもとは、
日本語の通じない、正論や常識を知らない自由な社長みたいなものなのだ。
「だから尊敬を!」という話ではなくて、
嫁にとっても、そのくらい理不尽の塊だということを伝えたい。

ここから先
寝かしつけまでの今日1日を
自分も子どもも、機嫌よく過ごすために
「こんなことで怒るもんじゃないよね」と
たくさんの思いを飲み込んでいるのだ。

そこに、
のらりくらりと仕事を振ってきて、
手伝いや肩代わりもせず
自由に振る舞われたら、そりゃぁ怒るだろう。好きなうちは、キレるが、伝わらないのだ。

「苦労も背負ってくれるんじゃないの!?
 結婚のとき約束したじゃない!」
「いや、そんな軽微な作業を苦労と言われても……(うちのオカンだってやってたし…)」
「はぁ!?
 軽微な作業ってそんなわけないじゃん!」
「えっ? 洗濯干すだけだろ?」
「違うし! 子どもも見なきゃいけないの!」
「いや…子どもが嫁に懐いてるのはいつものことじゃん。俺じゃなくてママがいいんだって。なんで怒ってるの?」

となる。

で、
この積み重ねで……。

ちなみに、
もしも「うちの嫁は怒らないモーン」という人がいたら、赤信号を通り越えているのでご注意を。
もう期待してない結果なので
もしかしたら準備をしていたり、
「あの人と死ぬまでなんか、絶対嫌」と思われてる可能性が高い。
私の周りの卒業した人たちのアンケートなのでわかんないけどね。


そして、
この原因は日本だけじゃなく、
ニューヨークタイムズでも話題になったことがあるので、世界共通かもしれない。


さて、オカンはすごいのだ。
オカンがすごいのは当たり前なのだ。

わたしたちは、
物心ついてからの「オカン」の記憶しかない。
どんなに小さくても、小学生くらいの記憶がスタートだろう。

ってことは、

時代的にも、
子どもをあしらいながら、
旦那を立てながら、
近所付き合いをして
義母ともうまくやってるオカンが存在している。

すでに、
7年以上その生活をしてきて
試行錯誤してきて
今やっと完成されたオカンからしか
わたしたちは見てないのだ。


なんなら、
自分が高校生くらいのときの
家事育児歴15年以上の完成されたオカン
仕事もしつつ子育てが初の嫁を比べたら
かわいそうすぎるだろう。



会社であるなら、
「軽微なんだし、いつもしてるし、任せるね」と無言で投げられる仕事であり、
それの評価もされず、年々仕事が増えるのに給料が上がらなかったら、転職するのは当たり前だろう。

結婚だって同じだ。

「俺はさ、口下手だから、行動を見てくれよ」と言われて行動を見ていたとしても、

軽微な作業全てを押し付けてきて、感謝すらしない同僚に、どんなに仲が良くても愛想をつかすのと同じなのだ。

「ちゃんと行動を見ました。
 同僚は、私たちが大変なときに労いもせず
 声をかけることもなく,感謝すらない。
 それはあなたの仕事でしょ? という態度で、当たり前に仕事を振ってきます。そんな空気が会社全体に蔓延しています。
 そして、やめてしまった先輩と比べられても困ります。私にはそこまで無理です。

 そんな状況で、給料も上がらない中、10年近くやってきました。
 恩義を感じてるので、耐えました。
 変わるかもしれないと期待もしました。
 その度に打ち砕かれました。
 この会社のどこに愛情を感じ、働かせていただけることに喜びを見出すのか、私にはもうわかりません。

 ここで学んだスキルは次の転職先で生きると思います。
 休職期間はハローワークで手続きするので失業手当も出ます。なので問題ありません。
 私は、私をコマのように扱い、搾取する会社ではなく、ここだから頑張りたいと思える会社に転職します」

と言われてるようなものなのだ。

それを夫婦に言い換えるとこんな感じなのかもしれない。


「ちゃんと行動を見ました。
 あなたは、私が大変なときに労いもせず
 声をかけることもなく、感謝すらない。
 なんなら,家事は私がして当たり前だと思っていますよね。
 俺のオカンができたのだから嫁もできる、と他人と比較してきますよね。
 10年近くやってきました。わたしと結婚してくれたことや幸せだった記憶もあり、恩義を感じてるので、耐えました。
 変わるかもしれないと期待もしました。

 その度に打ち砕かれました。
 
 それを見てきて、どこに愛情を感じ、どこに幸せを感じればいいのか
 私には、もうわかりません。

 私には仕事もあることですし、
 子どもも大きくなって話が通じますし、
 子育てこそ、もう1人でも余裕です。養育費だけ払ってくださいな。
 私は,私を蔑ろにせず愛し愛される夫婦になれる人を、また探します」
 


さて、まとめといこう。

人間は
見たいものしか、見えないのだという。


妊婦になると、社会には妊婦が増える。
小さい子を連れていると、社会にはこんなにも子どもがいるのかと気づく。
赤い車の台数を数えながら「青い車は何台?」と聞かれても答えられないのと一緒だ。


本当に、大事な人のことをちゃんと見えてる?


自戒も込めて書き記しておきたいと思うのだ

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