産業カウンセラー 吉田修

産業カウンセラー・メンタルコーチです。 大学院修了後、通販会社のお客様相談室を経て独立…

産業カウンセラー 吉田修

産業カウンセラー・メンタルコーチです。 大学院修了後、通販会社のお客様相談室を経て独立。 税務署・税関等職員への個別セッション、3000回以上の公開セッション、web上での人生相談等多数。

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『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』④

人生何周目?ところで、ちかちゃんの娘のさおりちゃんについて書き残しておきたい。 ちかちゃんは結婚してから5年間不妊治療を受けていて、もうできないかもとあきらめたときにさおりちゃんを授かった。 不妊治療はもう二度としたくないほどつらいものだったという。 彼女は、よく世間では不妊治療をやめたら自然と授かったりするということを耳にしたらしいが、本音を言えば「よろしゅうございますわなぁ、結構なこって!」というふてくされた気持だったようだ。 しかし、神様はきっと「そうふてくされ

    • 『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』③

      病床での大仕事「報告しますから話聴いてほしいです!」 ホラきた! 少しドキドキしながら聴く準備をした。 「会ってきました!」 「で、どうよ」 「良かったんですよ!」 「おー、それは良かった!でもさぁ、お婆様、最後に大きな仕事をしてくれたねぇ!」 いきなり彼女の話も聴かずに自分の口から「最後に大きな仕事」という言葉が飛び出した。どうもこのことについて前回の相談から自分の頭の中でぐるぐるしていたのは間違いなく、彼女の今後のロールモデルになるかのようなものをお婆様が指し

      • 『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』②

        「人生のカレンダー」が動くとき「あの~、少し相談したいことがあるので話聴いてもらえますかぁ?」。 ある日、Facebookのメッセンジャーからこんなメッセージが届いた。 おっ、しばらくぶりにちかちゃんと話が出来るなぁと楽しみに思いつつも、大概こんな時は、なにかある…。 大体こういうときは、私の頭がとっちらかって会話の冒頭から私が自分のことをひとしきり一方的に話したりしてややこしいから省くとして、会話は以下の通り。 「実は、お父さんから電話があって、おばあちゃんがもう危篤

        • 『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』①

          はじめにこの物語りは、双極性障害を抱えた「39歳の女の子」のちかちゃんが、幼児期から壊れたままの「家」を再生するために「人生のカレンダー」をひとつひとつ乗り越えようとカウンセラーの「私」に相談してきた実際の記録です。 私からみると、彼女の「人生のカレンダー」には、「家」を再生するための様々なイベントが書き込まれていました。例えば、大きなイベントとしては「35年間離れ離れだった父親と再会する」であったり、小さいものとしては「近所のおばちゃんからお菓子をもらう」というものまで、

        『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』④

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        • 『人生のカレンダー 「家」の再生の物語(仮)』
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