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「子供は感染しても怖くない」は誤り

[2023/10/6更新]
「子供は感染しても怖くない」は誤り。無症状や軽症で済んでも後遺症(特にMIS-Cや神経疾患)が心配。ο株になってからは20歳代以下の重症化が急増。小児の急性脳症も報告されている。軽症でも重篤な後遺症を発症する確率が78%高いという研究もある。ワクチン接種は心筋炎が懸念されるが、リスク・ベネフィットを考えた総合判断が重要。

◾️日本小児科学会 小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)診療コンセンサスステートメント(2021/9/16)
発症頻度は21歳未満の感染者100万人当たり316人(米国)
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20210916_mis-c_c_s.pdf

◼️東京女子医科大「こどもの脳プロジェクトプロジェクト」(2023/2/27)
小児のCOVID-19関連急性脳症の実態把握を目的に全国調査を実施。急性脳症に至った患児の半数以上が後遺症なく回復した一方で、死亡例や重度の後遺症が残る児もいたこと、ウイルス関連急性脳症の中でも急性脳症症候群は重症化しやすいことなどが明らかになった。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36922927/

◾️国立成育医療研究センター 発表(2022/8/12)
「小児COVID-19入院例の臨床的特徴についてのデルタ株流行期とオミクロン株流行期での比較」
小児コロナ入院患者における症状などを “デルタ株流行期”と“オミクロン株流行期”で比較 ~オミクロン株流行期は“けいれん”が多く、 ワクチン接種済みの患者で重症化した患者はいなかった~
https://www.ncchd.go.jp/press/2022/0812.html

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◾️第34回厚労省ワクチン分科会(2022/8/8)
「新型コロナワクチンの接種について」
小児ワクチン接種について、努力義務の適用を提案した資料。心筋炎等のリスクより、感染や重症化を防ぐベネフィットが勝るとしたもの。
 (1)小児における新型コロナウイルス感染症の動向等 
(2)小児(5-11歳)の新型コロナワクチンに関する科学的知見等 
(3)小児(5-11歳)に対する公的関与の規定の適用
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000974522.pdf

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◾️厚労省 (2021/7/2)
COVID-19後遺障害に関する実態調査
https://www.carenet.com/news/general/carenet/52576
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000798853.pdf

◾️THE TYEE (2023/7/20)
子供や若年成人の後遺症(Long-COVID)による神経学的ダメージを見逃している可能性がある。強い疲労感から不安、血栓、心臓疾患、嗅覚障害に至るまで、さまざまな症状が現れる。これらの症状の多くは軽度であっても神経学的損傷に起因する。
https://thetyee.ca/Analysis/2023/07/20/Long-COVID-Disabling-Kids/

◾️WILEY (2023/7/3)
「被爆児は非被爆児に比べ、新型コロナ感染後に重篤な多臓器疾患を発症するリスクが78%高い」
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/apa.16966