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心理系大学生の日常。#2 〜読書編〜

こんにちは。ぴあじぇです。

今回は最近読んだ本を紹介します。

小学生の頃は本当に本ばかり読んでいました。でも中学以降は部活などで忙しくてあまり読む暇もなくなり,最近やっとまとまった時間が取れるようになって,一気読みなんて贅沢なことをしました。

ここ数日で読んだ3冊は,中山七里さんの「笑う淑女」,湊かなえさんの「夜行観覧車」「母性」です。

以降ネタバレ…ほど細かくストーリーを追うつもりはなくて,ただ感想を呟くだけですが,これを読んだ人があまり重く受け止めませんように。

まず,「笑う淑女」について。これは2日間に分けて読みました。1日目の夜中に1章を読んで,2日目の夜中に最後まで。

復讐劇にはスカッとしましたね。主人公は人を操る能力に長けているのでしょう。あと,彼女の容姿も男女問わず人々を惑わせていましたね。

ただ,エディプス・コンプレックスや承認欲求等の作中に登場する心理学用語には違和感を感じざるを得ませんでした。端的に,用途が間違っているか,説明が不十分でした。

主人公が都合の良い部分だけ掻い摘んで話している,という設定なのでしょうか。

言葉の誤り,情報の誤り,そんなものこの社会に溢れかえっていると思います。でも,著者の多くの作品で楽しませてもらったからこそ,すごく残念というか,この作品を読んだ人がそのまま疑わず捉えてしまうんだろうなと思ったら,なんだかやるせなくなったんですよね。

高校の教科書にも載ってるレベルだと思うんだけどなぁ…

私が心理学を専攻していなかったら何も引っかからずに楽しく読めたのでしょう。そのことばっかり気になってストーリーの真髄がちゃんと頭に入ってきませんでした。

もっと言うなら,ラストも想像の範囲内だったのが残念です。ただこれは仕方ないですよね。だってもっとドキドキハラハラさせる,「えー!」と叫びたくなる他の著書を先に読んでしまったのだから。

これからも中山七里さんの本読み続けようと思います。

続いて,「夜行観覧車」。これは途中で止めるつもりが,最後まで突っ走りました。「母性」も同じく真夜中に一気読み。

「夜行観覧車」は割と読みやすかったです。そんなにタイミングよく登場人物たちが出会えるものか…?という疑問は,まぁ,小説ならではですよね。

ちゃんと最後まで回収されていって,人物同士のやり取りの場面も多かったので,特に事実が隠蔽されたということはなく終結したと思います。

問題は「母性」です。(悪い意味ではないですよ!)

昨日読んだばかりなのですが,本当に,よくあんな物語作れるものだ…

ネット上では気持ち悪いから読むのをやめた,胸糞悪かった,というレビューを見かけましたが,そういう人たちは本当に今まで「幸せな生活を過ごしてきたんだね」という気分です。

ミステリーで用いられる「信用できない語り手」だったかな?最後の評論に載っていたと思うのですが,一旦読み終わってから,もっと初めから疑いの目を向けて,何が真実かじっくり考えながら読み進めればよかった,と後悔しました。

でも途中で止めたら,自分の捉え方がリセットされそうで嫌だったんですよね。

多くのレビューに何が真実か明かされなかった,とありますが,「母の手記」と「娘の回想」で信憑性が高い方には,たいてい娘が挙げられるでしょう。

そもそも「母の手記」は神父に見せるつもりで書かれているので,都合の悪い部分は書かないか,思い出せないかのどちらかで省かれているのでしょうね。

多くは書きませんが,伏線がたくさん張り巡らされていて,ネットで解釈を読むのも楽しかったです。読後感最高ですね(モヤモヤしたという人も多そうだけど)

湊かなえさんの作品は,どれも登場人物が生き生きしていて,現実に起こった出来事の切り取りを見ているようでした。

「告白」と「母性」が自分の中で今いい勝負です。

中山七里さんは「作家刑事毒島」でも言及されているように,書いて書いて書き続けなければ業界で生き残れない,というどちらかといえば小説を道具的に捉えている印象を受けた一方で,湊かなえさんは命を削って書いているような(前にテレビの対談で似たようなことをおっしゃっていた気がするのですが),もう本当に書かずにはいられない状態なのかな,と考えました。

私は好きな作家さんの本ばかり読むタイプなので,とりあえずお二方の既刊は読破して,新しい領域を展開したいですね。

積読ばかり増えていく…









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