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笑顔をデザインする

by aspilin代表 園下健三


「どうしよう」 ⇒ 「こうしよう」

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ここ数年で、世の中が大きく変わりました。

混沌とした時代の流れに、いかに対応していくか?変化を恐れない姿勢が、グラフィックデザインを仕事にする我々にも求められる昨今です。

コロナ禍の中、以前からお世話になっているクライアントからの依頼にも変化がありました。その依頼内容は、マスクケースのプロダクトデザイン。今の時代だからこそ需要のある、タイムリーなご依頼でした。もちろん、快諾。

コロナ禍になる以前、マスクの需要といえば、工場や医療現場、食品を扱う仕事など、限られた業種の消耗品という位置付けでしたが、今となっては一般の人々の日常生活の必需品となりました。

マスク生活が定着するにつれ、デザイン性が豊富になり、マスクをファッションの一部として楽しむという心の余裕も出てきました。一過性のマスクケースであれば、無地であったり、清潔感のあるデザインが主流とされてきましたが、個人の私物として、趣味性のあるデザインが求められるように。これも、時代に応じたデザインの需要の変化でしょう。

マスクケースは毎日使うものだから、楽しさを生活の中にプラスして、少しでも皆が笑顔になるように、”気持ち”をデザインしています。

「どうしよう…」と悩むだけでは不安になりますが、「こうしよう!」と考えると思考が前向きになります。逆境や困難をポジティブに変換することは、視覚デザインだけではなく、全てのデザインに通ずる事であり、生きる上で何よりも必要な思考ではないでしょうか。そんな事を改めて感じたコロナ禍でした。


限られた条件のもと、いかにデザインするか

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そして、弊社では10年近く前から、啓蟄(3月6日頃)に、春のカードを日頃からお世話になっている方々にお送りしています。

日本では、年賀状で年の始まりの挨拶をするというのが一般的ですが、なにも知らせのない3月の始まりに春を告げるカードが届くと皆さん驚かれる方が多いようです。

他の普通郵便のなかに、やけに縦長だったり、変わったカタチの厚紙がポンっと現れると、頭ひとつ飛び出たカードが印象に残るという感想を頂きます。

とはいえ、春のカードの為にコストをかけているわけではありません。コストをかければいくらだって豪華なデザインには出来ますが、ある程度の予算は決めて、限られた条件下の中でいかに効果的なデザインを生み出せるか?というのが弊社の”狙い”でもあります。

コストを抑えるとなると、選べる紙は限られてきます。なので、いかにインパクトのあるデザインにできるかが鍵です。シルクスクリーンで2色刷り、普通郵便で送れる最大サイズで設定したり、色々と工夫を凝らしています。

モティーフは、桜や三色団子、ミモザの花など、「誰がみても分かる」をモットーに、時には新しい季節の始まりとかけて、応援、旅をテーマにするなど、様々です。

郵便受けを開いて、「あっ、今年も届いた!」なんて声が聞こえてきそうな、思わず笑顔が溢れる、そんな春のカードを届けています。

「笑顔をデザインする」

デザインで社会を明るく、それはこれからの時代に向けた私たちの ”design identity”です。

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ニッセン 「SMILE LAND 2021春号」
表紙デザイン(ロゴデザイン及び撮影ディレクション含む)
有限会社 aspilin(アスピリン)
代表 園下健三(国立大学法人 大阪教育大学 非常勤講師)

■最近の仕事
◎モロゾフ株式会社 バレンタイン ホワイトデー パッケージデザイン
◎象印マホービン株式会社 マグ コスメティックデザイン
◎株式会社ミューパック・オザキ 和のマスクケース
◎大阪製缶株式会社 お菓子のミカタ オリジナル缶デザイン
◎株式会社ニッセン  SMILE LAND 通販カタログ デザイン
http://www.aspilin.com/


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