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映画「ソングバード」感想 感染症の世界×自由を求める配達員×権力構造

印象的な映画だった。感染症が蔓延する地域での話。免疫を持っている人は、リストバンドみたいな黄色のものを携帯して、自由に外を出歩くことができる。権力構造が激変してしまい、免疫を持つものが巨大な権力を持てる可能性がある。非常に怖いが、感染症が当たり前になった世界を表現しており、苦しくも、自由を求める人々の群像劇である。主人公目線だが、配達員が住人の生命線であり、出歩けないからこその世界観だ。ドローンを駆使して、配達員は監視、指令されながら、配達している。ユーバーイーツを連想するが、生活必需品も送るので、彼らと如何に付き合うかが重要になる。映画では、自由を求めて、主人公や娘のために免疫取得者の証であるリストバンドを販売する母親が奮闘する。人間の欲と愛情が交差した映画である。

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